橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』に対する批判5

橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)に対する批判 http://togetter.com/li/150577 橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)批判2 http://togetter.com/li/270222 橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)批判3 続きを読む
13

【参考サイト】
ふしぎなキリスト教@ウィキ (ふしキリ批判まとめウィキ)
・トップ http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/1.html
・間違い総合 http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/14.html
・間違い(歴史編) http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/18.html
・間違い(聖書篇) http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/17.html 
・疑問符 http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/15.html
・入門書紹介 http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/16.html

【ふしキリを批判する理由】
・基本的な間違いがあまりにも多過ぎるから。
『ふしぎなキリスト教』は「キリスト教入門」と名乗っておりながら
歴史的な部分でも教義的な部分でも事実誤認があり過ぎるので、
それを指摘しスタンダードな事実を示す事を中心にまとめています。
間違った知識を前提に見解を出したとて、それが正しい見解と言えるでしょうか?
ちなみに批判者達はキリスト教徒に限らず一般人達も参加しています。

【御注意】
別話題からも参考になると思った発言を収録する事があります。
不都合な場合はその発言の削除や注意書き記入など対応しますので
ご連絡いただけたら幸いです。

【このまとめの見出し一覧】
「ヘレニズム世界・ローマ帝国でユダヤ教は見えにくかったが、キリスト教ははじめて公然と現れた一神教だ」というのには疑問
    紀元49年、クラウディス帝によるローマからのユダヤ人追放について
・「隣人愛」がキリスト教の独創であり、ユダヤ教の律法と対立する、という橋爪大三郎の説明は間違い
   ファイリサイ派について・パウロの思想とユダヤ教の連続性について
・ヘレニズム・ローマ時代の宗教について
   一神教的要素は珍しくなかったこと
   そしてキリスト教も特異な存在ではなかったことについて
・コンプレックス産業としての『ふしぎなキリスト教』販売戦略
・「神格と対話できるのは、一神教だけ!」??
・ふしキリのAmazonレビュー談義
・なぜか律法学者のほうの言葉をイエスの言葉にしてしまっている橋爪氏
   【追記】★謝罪と訂正:イエス自身も律法を二つに要約している
   (マタイ22:37-40、マルコ12:28-34)
・橋爪氏は福音書に聖霊が登場していない、と思ってるようだが、実際は福音書中に登場する
・「奇蹟」「復活」についての記述関連
・「ふしぎなキリスト教」に出てくるキリスト教自体が橋爪教
・「日本の教会はきれいにしなきゃいけないから、入り口で靴を脱いだりする。これだと、急に逃げ出せない。悪い人は教会に入りにくい」(信徒の友2012-4)
・ふしキリのトンデモ美術史
・余談:仏教に関してもこんな感じです…
橋爪大三郎著『なぜ戒名を自分でつけてもいいのか』
・ふしキリ第3部第9節「宗教改革ープロテスタントの場合」のヤバさはハンパない
  291ページ、聖書中心主義のところで変な概念の混同
・雑感
  わかりやすくありさえすれば良いのか?
  ふしキリ=おっさん達の宗教談義@居酒屋 であること
  橋爪氏の『永遠の吉本隆明』関連
  知識を得るということ
  Twitterで「キリスト教」で検索すると、大抵ヒットするのはキリスト教系カルトな件
  ふしキリは小室直樹の本で書き散らされてた内容とほぼ同じ
  むやみやたらと手広く語ってほぼ全部間違えている橋爪・大澤両氏
  「世界がわかる宗教社会学入門」の仏教関連について
  小室直樹のイスラーム観
   ~『ふしキリ』で有名になったウェーバー小室直樹橋爪大三郎系譜
  フロマートカ『神学入門』の佐藤優の解説より
  『日本思想史新論』 中野剛志著  評・橋爪大三郎(社会学者・東京工業大教授)過去の実践に学ぶ: 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
・「タチコマノヒビ」にふしキリからの引用があった件
・『ふしキリ』第3部17節「技術を極めていいモノをつくるという発想自体が一神教では冒涜的」というトンデモ
・余談:竹下節子『知の教科書 キリスト教』について
・「ふしキリ」の正教に関するいい加減な記述
 ×「エルサレム・アンティオキア・アレクサンドリアの総主教座はすぐに開店休業になった」と古代5総主教座の内3つを貶める橋爪氏
 ○それらの使徒の後継者としての座は今に至って存続しているので、橋爪氏は完璧に間違っているしこれは正教に対する侮蔑と言えよう
・『ふしキリ』における仏教についての説明の陳腐さから
・根拠なくマルクス主義を「ユダヤ教みたいなもの」と呼ぶ橋爪大澤両氏
・『ふしぎなキリスト教』34ページ。祭司階級たるサドカイ派が、バビロン捕囚以前に存在したように書いている。
・『ふしぎなキリスト教』275ページ「初期教会は、ローマ帝国のただの任意団体で」
・橋爪氏はイスラエルの十二氏族を分かってないと思われる
 「ベニヤミンの土地」関連の誤謬2
・橋爪氏のウェーバー理解にも問題がある
・橋爪氏はメシアの意味だけでなく、メシア預言の箇所などもわかっていない模様
  イザヤ書のメシア待望預言を、第二イザヤのみに限る橋爪氏
  (「処女懐胎」などに関する有名な「インマヌエル」預言が、イザヤ書のはじめのほうにあるのを知らない?)
・雑感


  • 237頁。「ヘレニズム世界。ローマ帝国でユダヤ教は見えにくかったが、キリスト教ははじめて公然と現れた一神教だというのには疑問
サラオ書房 @syobosarasa

237頁。ヘレニズム世界、ローマ帝国でユダヤ教は見えにくかったが、キリスト教ははじめて公然と現れた一神教だというのは疑問。会堂礼拝、安息日遵守、軍役拒否、豚肉忌避などユダヤ的な生活様式は周辺住民と軋轢を起こし、しばしば暴動に発展していたし、ユダヤ人追放令も出された。

2012-03-23 00:49:19
サラオ書房 @syobosarasa

ピラトが軍隊の守護神である帝国旗をエルサレム神殿を見下ろす要塞に掲げようとした時、ユダヤ教指導者は撤去を要請するもピラトは拒否。するとユダヤ人の大群衆がピラトの公邸を取り囲んで地に伏して抗議する姿に驚き、旗を撤去したエピソードがあるくらい。ユダヤ教は「見える」一神教だった。

2012-03-23 02:58:08
サラオ書房 @syobosarasa

@DogRuskin それに外国宗教superstitioに対してもローマ帝国は寛容でしたし、弾圧するとなると周辺住民との衝突を起こした際の治安維持のためだったようです。ユダヤ教が「見えにくければ」、周辺住民と軋轢は生じないはずです。

2012-03-23 02:49:09
サラオ書房 @syobosarasa

@DogRuskin その直後に、キリスト教は服装でも他の人と区別がつかないし、隠れて祈るから外から信仰が観察できない、と矛盾したこと言ってましたね。そういうこと挙げていけばキリはありませんが。みなさんのまとめには頭が下がります・・・。

2012-03-23 01:55:13
ラスキンの犬 @DogRuskin

@salao0831 で、エルサレムに神殿を持ち、サンヘドリンを持っていた、ということは、ユダヤ教が認められていた、ということですよね

2012-03-23 02:53:20
ラスキンの犬 @DogRuskin

@salao0831 そのユダヤ教の「限られた中での信仰の自由」、それを守るためには、あの時代に、ヘロデ大王とヘロデ・アグリッパ一世の間の後ろ盾がない時代に、「ユダヤの王」がいてはいけない。自分達の信仰の自由を、そして民族を守るためには、ユダヤ議会はイエスを殺すしかなかった

2012-03-23 02:54:52
ラスキンの犬 @DogRuskin

@salao0831 当時、ユダヤ属州に王がいてはいけなかった、ということから橋爪氏はまったく知らないようです。それについては、批判まとめの3かどこかにあります。キリスト教徒によるユダヤ教徒迫害については未出です

2012-03-23 00:56:50
ラスキンの犬 @DogRuskin

@salao0831 ヘレニズム世界・ローマ帝国でのユダヤ教の抵抗運動を知らないんでしょうね。マガバイ戦争とかも当然知らないでしょう。すると、ユダヤ教の大切な祭り、ハヌカーも知らないのでしょうね。http://t.co/DM6FJ1IF http://t.co/i6FP1J5P

2012-03-23 02:31:49
ラスキンの犬 @DogRuskin

@salao0831 マカベア戦争で勝ち取った「一神教の信仰の自由」、それを祝うハヌカーの祭り。それを守るユダヤ教徒の信仰が知られていなかったはずはない。また、その「一神教の信仰の自由」と民族を守るためなら、カイアファのように「大勢のために一人が死ぬのも良い」と考えるのも分かる

2012-03-23 02:56:45
サラオ書房 @syobosarasa

@DogRuskin それにルカ福音書にもあるとおり、ピラトがガリラヤで大殺戮を行っているくらいなので、ちゃんと存在は知られてましたよね。むしろユダヤ教の陰に隠れてキリスト教が見えにくかった。だからプリスカとアキラもユダヤ人追放令でローマから出てきたわけですし。

2012-03-23 03:02:04

紀元49年、クラウディス帝によるローマからのユダヤ人追放について

ラスキンの犬 @DogRuskin

@salao0831 >プリスカとアキラ「クラウディウス帝が全ユダヤ人をローマから退去させるようにと命令したので」使徒言行録18:2)でしたね。ヘロデもルカ伝でガリラヤ人の血をまぜたうんぬんって言ってましたね。ユダヤ人追放令はあの時代からあったのですよね

2012-03-23 03:15:12
ラスキンの犬 @DogRuskin

Tweetが前後しますが、使徒言行録にある、クラウディス帝によるユダヤ人追放について。これは西暦49年に起こったものらしいです。ですが、対象はユダヤ人、というよりも、ユダヤ系キリスト教徒だったようです

2012-03-23 12:09:31
ラスキンの犬 @DogRuskin

「紀元49年、クラウディウス皇帝のときに、ユダヤ人がローマから追放されるという事件が起きています。この事件についてローマ帝国の公式の歴史記録者であったスエトニウスという人がクラウディウス皇帝の伝記の中で次のように書いています。」(続

2012-03-23 12:10:14
ラスキンの犬 @DogRuskin

「『クレストスの扇動によって、ユダヤ人地区内で暴動が発生した。その結果、クラウディウス皇帝はユダヤ人をローマから追放した。』」(続

2012-03-23 12:11:15
ラスキンの犬 @DogRuskin

「ここでクレストスと書かれているのはキリストを指すものと考えられています。このころ、ローマには、家の教会と呼ばれる、家庭集会のようにして集まるクリスチャンのグループが存在していました。」(続

2012-03-23 12:11:49
ラスキンの犬 @DogRuskin

「クラウディウス皇帝の時代は、まだ、直接的な激しい迫害は起きていなかったのですが、次の皇帝、ネロ皇帝の時代になると、クリスチャンに対する迫害が非常に激しくなります。」 教会の説教がソースというのも心もとないですが http://t.co/CNQGFfOf

2012-03-23 12:12:46
ラスキンの犬 @DogRuskin

Wikipediaのクラウディス帝の英語版にも同様の内容が記載されています。 Religious reformsの項を参照のこと http://t.co/SQGHLo3M

2012-03-23 12:14:22
ラスキンの犬 @DogRuskin

教皇ベネディクト十六世の83回目の一般謁見演説に 詳しく出展付きで同じ問題が論じられていました http://t.co/euZFAUVE

2012-03-23 12:19:35
ラスキンの犬 @DogRuskin

クラウディウス帝がローマに住むユダヤ人をローマから追放する決定を行ったためです。ローマの歴史家スエトニウスが述べるところによれば、クラウディウス帝がユダヤ人を追放したのは、(続

2012-03-23 12:20:57
ラスキンの犬 @DogRuskin

「ユダヤ人は、クレストゥスの煽動により、・・・・騒動を起していた」(スエトニウス『皇帝列伝』クラウディウス25参照〔『ローマ皇帝伝』下、国原吉之助訳、岩波書店、1986年、110頁〕)ためでした。 以上 教皇ベネディクト十六世の83回目の一般謁見演説 

2012-03-23 12:21:22
サラオ書房 @syobosarasa

@DogRuskin ディオ・カッシウスもクラウディウスの発布したユダヤ人の集会禁止令について伝えていますが、これがスエトニウスの記述と同一のものかは議論があります。 http://t.co/jR8uc9V6 

2012-03-23 12:57:16
サラオ書房 @syobosarasa

@DogRuskin クレストゥスに率いられた集団がユダヤ人と記されている点、まだ40年代ということからも、異教徒の目にはユダヤ人同士の対立と映り、まずユダヤ人の集会の禁止、そして追放令となったのでしょう。保坂高殿氏『ローマ帝政初期のユダヤ・キリスト教迫害』に詳しくあります。

2012-03-23 13:02:15
1 ・・ 22 次へ