前野昌弘『よくわかる初等力学』勉強会(第8章~)

「いろもの物理学者」こと前野昌弘先生(@irobutsu)の最新刊、『よくわかる初等力学』 http://www.amazon.co.jp/dp/4489021496 の勉強ログです。日々更新中。一緒に勉強してくれる人や、質問・ツッコミ・蒸し返し大歓迎です。ツイートを収録されたくない人・削除してほしい人はお伝えください。サポートページ:http://irobutsu.a.la9.jp/mybook/ykwkrMC/
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ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】面倒なのでΣを省略して、L=m(r×(ω×r))の両辺を時間で微分すると、L'=mr'×(ω×r)+mr×(ω'×r)+mr×(ω×r')。いまr'=ω×r(=v)なので第1項はゼロ、第2項はIω'。

2013-04-20 13:53:46
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】また第3項はヤコビ恒等式とr'=ω×rから、「ω×(r×r')」すなわち「ω×L」と書き直せる。つまりL'=Iω'+ω×Lの関係がある。ここから、L'=Iω'となるのはω×L=0(すなわち両者が平行)の場合のみであることが分かる。

2013-04-20 13:53:56
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】ω'=0が実現されているときに何が起こっているかを考える。このとき、上の議論から、速度ゼロの質点がある場所を原点としたときの角運動量とその変化率との間に、L'=ω×Lの関係が成り立つ。

2013-04-20 15:10:54
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】つまり、ωとLが平行でないときに、ω'=0を実現するには、放置するのではダメで、ω×Lという力のモーメントを掛けてやらなければならない。何もしていないのにω'=0だったとしたら、ωとLは平行のはず。

2013-04-20 15:14:15
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

頭使いすぎてしんどくなってきた・・・

2013-04-20 15:15:51
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

剛体、なんでこんなにムズいんだ。トラップ多すぎだろ・・・

2013-04-20 15:30:22
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

「剛体力学の正しい間違え方」なら書けそうな気がしてきたな。地雷を全部踏んでる自信がある。

2013-04-20 15:32:27
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

ふと思いついたが、剛体を考えるとき、質量のあるところだけに質点があるのでなく、剛体の外側にも質量ゼロの質点が(空間全体に)分布していて、これらが剛体との位置関係を保ちながら動くと考えれば、「そこに質点があるか」を気にしたくないときに記述しやすくなるのではないだろうか。

2013-04-20 15:36:02
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】物理の勉強をしていると、数学の勉強をしているときに比べて「仮定」を忘れがちになる。教科書でもあまり目立つところに書いてくれてない場合がある。いまの慣性テンソルの話でも、原点にいる質点の速度はゼロであるという仮定を見落としてはいけない。

2013-04-20 16:25:51
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】L=Iω自体は、原点にいる質点の速度が瞬間的にゼロでありさえすれば成り立つが、もちろん恒常的に固定されていても成り立つ。ωも、ω'≠0でもいいし、ω'が瞬間的にゼロでも、ω'が常にゼロ(つまりωが一定)でもいい。このテキストでは専らω一定の場合でイメージさせている。

2013-04-20 16:30:31
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】剛体は自分のハマりどころが多すぎてツイートも発散してしまいそうだ。とりあえずこのテキストで初めて剛体を学ぶ人に少しは役立ちそうな注意点を書こう。

2013-04-22 12:40:03
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】剛体の角速度ベクトルは、剛体の任意の2点の相対速度と垂直な方向を指しており、それは一般には刻一刻と変わる。これは大きさだけでなく方向も変わるのであり、角速度ベクトルが常時変化している一般の状態は「回転」の素朴な語感からはかなりかけ離れていて、想像するのは意外に困難。

2013-04-22 12:40:47
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】このテキストで扱っているのはω一定の状況に限定されているのでイメージしやすいが、同時にそれは一般の剛体運動から見ればごく一部であるということも知っておいて損はないと思う。

2013-04-22 12:41:12
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】もう何十回も見た、実際に剛体を無重力で放置するとこんな動きになる、という動画。http://t.co/qCj4VCsnPm

2013-04-22 12:44:19
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】このペンチの角運動量は一定なのに対し、角速度ベクトルはおおむね下向きだが常時変化している。角速度ベクトルはペンチに対しても(慣性主軸に対しても)固定されておらず、ときどき大きく姿勢を変えるように見えるのは、そのときだけ角速度ベクトルが激しく変化しているせいではない。

2013-04-22 12:49:48
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】角運動量ベクトルは位置ベクトルの原点の取り方によって変わることは何度も述べたが、剛体の慣性テンソルなど、多くの議論では、原点にある質点の速度がゼロの場合に限った話であることに注意。ある一瞬だけゼロなら、L=Iωの関係はその瞬間だけ成り立ち、常時ゼロなら常時成り立つ。

2013-04-22 13:05:42
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】その場合でも一般にはL(t)=I(t)ω(t)、つまりどの量も刻一刻と変化する。この設定は、剛体の一点が固定されている場合の議論などに適している。

2013-04-22 13:06:32
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】固定点のない剛体に対しても、「相対速度=ω×相対位置」の関係は成り立つが、相対量を用いて定義したr×mvやr×Fはもはや通常の意味での角運動量や力のモーメントではない。したがってそれらが何か単純な関係で結ばれるという保証はなく、まったく無用な概念になるかもしれない。

2013-04-22 13:07:33
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】ところが唯一、相対速度や相対位置で考えても有用性がある場合がある。それは、質量中心(いわゆる重心)との相対位置・相対速度を考えた場合。質量中心はここで初めて特別性を持つ。

2013-04-22 13:09:21
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】慣性テンソルは、与えられた質点分布に対し、任意の方向の角速度に対して、「【もしも】こういう角速度(で、原点の質点速度がゼロ)なら、この剛体はこういう角運動量を持つ」という関数を与える。

2013-04-22 20:04:32
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】剛体の質点要素の角運動量ベクトル[L]を、角速度ベクトル[ω]に平行なベクトル[L_ω]と垂直なベクトルに分解することを考える。数学的に[L_ω]=(([ω]・[L])/ω^2)[ω]と書ける。

2013-04-23 09:47:38
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】いま[ω]・[L]=[ω]・(m[r]×[v])=m[v]・([ω]×[r])=mv^2から、[L_ω]=m(v/ω)^2[ω]となる。このv/ωについてよく考えると、これは「原点を通りω方向の直線」に対して、質点の位置から下ろした垂線の長さRに等しい。

2013-04-23 09:48:22
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】かくして[L_ω]=mR^2[ω]という等式が得られる。剛体全体ではΣ[L_ω]_i=(Σm_i(R_i^2))[ω]となる。

2013-04-23 09:48:59
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】通常、慣性テンソルを導入する前にこのΣm_i(R_i^2)という量が「慣性モーメント」として解説されるが、これは[L]のω方向成分だけを取り出して論じているのでテンソルを使わずに済んでいるのである。

2013-04-23 09:49:18
ぼんてんぴょん(Bontenpøn) @y_bonten

【初等力学】この等式も[ω]が一定かどうかにかかわらず成り立つが、特に「固定軸のある運動」、つまり外力によって[ω]を一定に保っている状況を論じる際によく登場する。

2013-04-23 09:49:47
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