第一回大罪大戦黒陣営【交流フェーズ03】

黒(ノワール)は色欲、ルクスーリア[ @whycame_sin ] 黒(ノワール)は旧紅色欲、ラスト[ @temari_sin ] 黒(ノワール)は嫉妬、『唯一』ウーヌス[ @nobara_sin ]
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ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ けれど、行動を起こす事も、言葉を発する事も何もしなかった。 それは動けなかったからだけではない。 ―――彼女にとってルクスは『唯一』なのだと 確信めいて思う。そこに色も何も関係ないと、今なら分かるから。 衝動は拒絶せず。けれど何もせず。ただ静かに二人を見つめ言葉を待った。

2013-07-06 20:57:26
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

自分と違い痛みを厭った彼女は、苦しまずにいけたのか。 さいごまで、彼女は彼女であれたのか。 「よかった」 喉が震える。瞼が熱い。 溢れ、頬を伝うのは、きっと血だ。熱いあつい、血潮だ。 呟きは、救われた愚者のように。聖母に見えた幼子のように。 「あなたは、わるくない」 →

2013-07-07 01:15:51
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

見出した光に浸っていられる時間は、長くなかった。 答えを探せば、扉の変質を感じる。ああ、『閉じきった』 閉ざされてしまった。 イラ、アーチェディア、グラ――エダクス。 赤い髪の紅。人で無き虚。 彼らとの道は、塞がれてしまった! →

2013-07-07 01:16:01
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

 アヴァリーティア 最初に欠けたもう一人は、 「みんなは」 うーぬすがかえってきたことだけでも、きせきだったのだ       奇跡は一度しか起きない 「いってしまいました」 がらがらと、どこかで何かが崩れた気がした→

2013-07-07 01:16:12
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

「かのじょは、ラスト」 「るーじゅ、でした」 紅の元にいたのだろうインヴィディアは、どう思うのだろう。 二人の間には、大きな違いがある。それをルクスーリアは知らない。知らなかった。 ただ、敵ではないと、伝えるしかできな―― 「がふ」 抱きつかれ、厭な音が口から洩れる。

2013-07-07 01:17:32
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

悪くはない。痛いことは悪い事ではないが、これは『よくない』 次いで、頭を撫でられた。髪に隠れて見えはしないが、側部のひび割れた頭を。 あ、これは『まずい』。 「ら」 「らす、ちょ、と、ま……」 背中に回せるほど腕を挙げられない。精一杯の抵抗は、ラストの脇腹に手を当てる程度だった。

2013-07-07 01:17:51
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

『悪くない』その言葉に、余計に何かが軋む。違う、違うそうじゃない。攻めていいんだ、自分を。 彼女は自分を助けに来た。自分が我儘を通す為に、それを助けるために。 頬を伝う血を見るのはこれで二度目。一度は紅の城で、二度目は―― 拭いたいのに届く事さえない、唯一の手 →

2013-07-07 01:56:43
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 同時、聞こえた音。一つ、また一つ。閉ざされていく。 音が分かる。聞こえるのだ。狭間への扉。拒絶の音。自身も聞いた音。 聞きたくない。分かりたくない。拒絶。拒絶。拒絶。 時計の音と扉の音が混ざり合う。 最後の扉が閉まる音と同時、彼女の声がそれを肯定する。 「      」 →

2013-07-07 01:58:07
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 声も言葉も出て来なかった。彼女を見つめ、瞬き、一つ。 全身の感覚がからっぽになる様な 自分に知らぬ感覚に支配される様な。 『―――いってしまった』 『かえってこない―――』 息が、出来ない。 その後のラストを説明する言葉にプライドの処の、と考えるも言葉には出る事も無く。

2013-07-07 01:59:02
ラスト/アドウェナ @temari_sin

そっと、脇腹に置かれた手。ゆっくりと自らの手を添える。何だか悪いことをしたような気がして、抱き着くのをやめた。「あのね、ルクスーリア……」見た目はとうに成人しているはずなのに、幼子のような甘えた声。「アタシね、自分の『座』を思い出したの。ルクスーリアと同じ『色欲』だって」

2013-07-07 08:45:46
ラスト/アドウェナ @temari_sin

今度は、血の涙を流すルクスーリアの頬を撫でた。「もう心配しないで」と言葉にはせず。ルクスーリア状態はよくないが、此方にも話しておきたいことがあるが。「同じ、『色欲』……」上手く言葉に出来ず、繰り返しそう呟くだけ。

2013-07-07 08:58:59
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

抜けおちても、それでも視界には入る。二人へ、自身も含めてこのままでは息絶えると思った時には、無意識に右腕をどうにか持ち上げる。何かを求めるように、震える手で。指輪の炎の如き赤が、一瞬輝く。 一瞬浮かんだ魔法陣。そこからルクスとラストの前に現れたのは、薬や包帯の入った籠一つ。 →

2013-07-07 12:10:32
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 『虚飾の牙』を継いだ事により『矜持の城』も継いだという証。呼び寄せたのだ。新たなる持ち主が。 無意識に行ったそれに目を見開く。求める様に伸ばした右腕に刻まれた、覆い隠す黒い刺青。 此処で何度も見た。全部だと当然の様に呟き、虚空へ手を伸ばし拳を握る姿を。それに笑いあう皆を。 →

2013-07-07 12:10:59
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 壊れた円卓。戻らない時間。 永遠に失われた、5つの椅子。 何があっても帰りたいと願った、守りたいと願った、仲間。 「あ…あ、ああああっ…」 力を発動させたことで再認識する。スペルビアとプライドを思い出す。 大罪は不死ではない。喪われると。 伸ばした手が、虚空を掴む。 →

2013-07-07 12:11:23
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ イラ、君の名前をまだ告げてない。折角考えたのに。 グラ、真名を耳にしていたのに、呼べないままなんて。 スペルビア、本当は君を喪いたく何てなかった。 アーチェディア、まだ謝ってない。今なら素直に言えた言葉があるのに。 アヴァリーティア、僕はまだ、名を、呼んで貰ってない。 →

2013-07-07 12:12:24
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 掴んだ掌には『何もない』 望んでも席が全て埋まる事はもう、二度と。 「嘘、嘘……いや、いや、だ、嫌だ、嫌だ、嫌だああああああああああああああ!!!!」 事実を拒絶したくて叫ぶ。声さえ枯れた獣の様な悲鳴。 『空っぽ』だった身体に反動の様に押し寄せる、感情。心。

2013-07-07 12:12:50
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

「ごめん、なさい」 抱きしめ返す力が無くて。 思いを受け止められなくて。 「ああ、」 思い出したのか。 「そう。あなた、は、色欲(ラスト)」 「わたし、と、おなじ、しきよく」 自分の座を思い出した彼女は、どうなるのだろう。→

2013-07-07 14:32:23
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

ウーヌスが腕をあげると、籠が現れた。 此処の主が、変わったのだ。 元の持ち主(スペルビア)はもう、いない。 挙げた腕には紋様が入っている。 そこから思い出す彼は(アヴァリーティア)はもう、いない。 その現実を、改めて突き付けられた。→

2013-07-07 14:32:45
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

皆をなだめて手当てしてくれる彼女(イラ)はもう、いない。 崩れた円卓を食べていいかと聞く彼(グラ)はもう、いない。 何もしないようで皆を眺め、思っていた彼(アーチェディア)はもう、いない。 円卓が元通りになることは、二度と無い。 →

2013-07-07 14:32:57
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

そんな目で、私を見ないで。 そんな声で、叫ばないで。 今の私には、何もできない。受け止めることも、流すことも。 腕を伸ばして抱きしめる?違う。それじゃあ心は癒せない。 心が軋む。 違う。欲しいのはこんな痛みじゃない。 こんな苦しみ、気持ちよくなれない。 くるしい くるしいよ

2013-07-07 14:34:54
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

感情の奔流にのまれる。哀しみを通り越した何か。嫌だ、嫌だ認めたくない。全てを拒絶してしまえばいい。見たくない聞きたくない触れられたくない。 其れがそもそもの『拒絶』の力。何かを手に入れる事も掴む事も出来ない、否定しかできない罪科。彼の様な力も無く何も掴めず落ちる紛い物の右腕。 →

2013-07-07 15:27:31
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 紅色に染まった扉二つ。あの時の誰かが仲間の誰かの命を奪ったのだ。 自分の様に、連れて行かれたのではない。『もう会えない』と確信を持って思う。 信じて戦った。自分もルクスーリアも。こんな結末望んでない。 きっと帰る場所を、黒を守りたかっただけ。皆の居ない黒に何の意味がある? →

2013-07-07 15:28:04
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ このままでは壊れるだけだ、お互い。壊れるしか、無い。いっそ壊れた方が楽だ。 拒絶。痛覚を、痛みを、視覚を、生を、魂を、心を、拒―― ――『心』を? だん。 何もつかめなかった右手を、壊れた円卓へ叩きつける。 空しか掴めないその掌を、血が出る程に握りしめて。 →

2013-07-07 15:28:42
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 「…っ僕は、此処にいる!!『インヴィディア(黒き嫉妬)』は居る!ちゃんと帰って来た! だから!『ルクスーリア(黒き色欲)』まで置いて行かないで!抱えないで! 君には彼女(ラスト)も居る!!!!一人じゃ、ないからっ…! 此処で僕等が!手放したら!何も無くなってしまう!!」 →

2013-07-07 15:29:38
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 壊れる事を許さなかったのは『約束』 無くしてしまったら、仲間が生きた事も何も残らない。 信じた道を進むと。どんなに辛くても苦しくても、全てを抱えて仲間と共に生きると、 彼女に託された。彼から受け継いだ。彼に呼んで貰った真名に約束したから 身勝手な言葉を、泣きそうな声で叫ぶ

2013-07-07 15:31:49
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