魔法の世界のなかでの「魔法」ってどんなもの?
- L_O_Nihilum
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家に帰って早速だけど、ちょっと言語学的な問い。魔法の世界とかファンタジーと言う世界がお話には出てくるけれども、あの世界では人や動物が「魔法」という現象を技術にして使ったりする。でも、魔法という言葉は読み手側の世界の言葉で定義される「不思議な力」ってニュアンスのものだよね。
2014-02-24 18:00:09しかし、もし目線を移し替えて、そのファンタジー自身の世界に住む人の目線で考えれば、寧ろ向こうの世界でこそ魔法はあたりまえの技術、およびそれを起こす現象であるわけよね。
2014-02-24 18:00:58だとしたら、そもそもその「魔法」とか「魔術」って言われる物は、魔法とも魔術とも言われてないのではないか、という問がある。 もし、もともと魔法が文化文明になってる世界があったら、その世界の中では、「魔法」「魔術」は原義的になんて呼ばれてるんだろう?
2014-02-24 18:01:53例えば英語とかラテン語圏の考え方だと「魔法」ってたとえばMagicだよね。 これは一般的にユダヤ~キリスト教的なイメージが由来だったりする。Magiの人たちが起こしたようなこと、っていうのがニュアンスの奥底にあるからだ。
2014-02-24 18:03:00基督が生まれた時、東の方から学者さんがやってきておくりものを与えた。この人たちが「賢い人」(Magis)って言われてたわけだ。 もちろんMagis自体はキリストユダヤ以前に、ラテン語ではある。しかし、ここで使われたMagisがMagic=魔法のニュアンス源であることがポイントだ。
2014-02-24 18:04:15これらの人が起こしたような奇跡が、扱いが広がって「魔法」「奇術」を意味するようになった(タロットカードの魔術師は「奇術師」「手品師」とも訳される)。んで、それが例えばMr.マリックが使うような「手品」っていう「一見すると原理や理屈の分からない不思議を起こすこと」になるわけよね。
2014-02-24 18:05:28んでそれはさらに遡ったイメージの反省に使える。賢者が起こした奇跡…って言葉づかいでそれを顕してたってことは、もっと言えば賢者は不思議なことを起こすことが出来る、っていうニュアンスが奥底にあったっちゅうことだ。賢者は魔術を起こすことが出来る。
2014-02-24 18:06:37まあ、賢い人って要は「その辺にいる人にくらべたら格段にいろーんなこと知ってる人」ってなわけで、インターネットも郵便もテレビも無い時代からすりゃ、これらの人がやってることってなんでもかんでも「超不思議な現象」だったんだし、こっから「魔法」ってイメージにつながるのは確かよね。
2014-02-24 18:07:33その人が何か書くだけで、なんか世の中変わったような気分もするし。(そんなんだから宗教なんて政治的手法にダマされる世の中は作れるのだw!)
2014-02-24 18:08:08そーんなこんなで、Magicが使える人=超賢い人→賢い人が起こす不思議な現象、っていうニュアンスが、Magicって言葉には根付いてるんだわさ。
2014-02-24 18:08:51んでさ。これって不思議でさ。科学がどんどん発達して、「Magisじゃねえ人でも同じように理解できる賢い事」が流行してくると、Magicってどんどん差別的…っつーか格下…っつーか、ある言葉に対して対立的に扱われることが増えてくるわけよね。
2014-02-24 18:09:43Magicってのは賢者しかわからん超やばい現象だった。 でもこれは実験や実証さえすればだーれでも解る事。 これってなんだ?ヒントはこの2行目の言葉。これって「客観的」っちゅうことですよね。
2014-02-24 18:10:25Magicは主観的な理解にとどまるもんでした。けれどこっちは、客観化できるので、誰でも理解できて、そして誰でも使える超グローバルなもんです。 そう「科学」です。Scienceです。ちょっと前に戻るとChemistryでもいいけど、コレはちょうどMagicとScienceの間です。
2014-02-24 18:11:31Magicから、金をつくるための金属合体術ってことで錬金術(Alchemist)が流行。このなかには魔術の要素もめっちゃあったとか言われてます。これはそれ以前の科学観…っつーか自然学と言うべきっすね、その流れをくみつつ、魔術的なことをするための挑戦でした。
2014-02-24 18:12:43当然この挑戦は此の世では頓挫しましたね。金のないとこから金は作れないことを知っちゃったし、やってる実験も超MADで安全性ないし、それで死ぬ奴いっぱいいたりしたってのもあると思います。(といっても、デカンショー死ぬあたりまで考え自体は残ってったけどね…)
2014-02-24 18:14:24あとなにより「誰でも理解できない」w。主観的なんですある種。だから広まってくハズが無い。そんななかでベーコンやロックが帰納法だの、デカルトやライプニッツが演繹法だの言いだして、大陸の考えが合理化され、カントが整理しちゃったーもんだから、どんどん立場失われてくよねー(笑)。
2014-02-24 18:15:24というわけで、これの「考え方」の重要な部分だけがもってかれた。まあ、AlchemistからAlだけ抜けたんですよ丁度。それが、今の「化学」になってるわけで。んで、こいつもまた、もっと大きな、「誰でも理解できる学問」のなかの一種として、傘下に入っちゃいましたよね。
2014-02-24 18:16:34そ・れ・が、Science。所謂、科学ですよ。んで、もう解るよねw。 Science(⊃Chemistry等々)と、Magic(⊃Alchemist)が区別されちゃったんですよ。 科学と魔法、という対立軸が出来たのね。んでこれは、そのまま 「現実と虚構」の区別にも対応する。
2014-02-24 18:17:48科学と魔法。 現実と虚構。 リアルとファンタジー。 そういう区別をするうえで、「魔法」って言葉は使われ続けてるっちゅうきらいがあると思うのよね。これが、現世での「魔法」の位置付なの。
2014-02-24 18:18:39まあ、そう考えると何で「SF」がリアルを描く内容なのに「リアリズム」とか言われないのか分かるよねw。Science、現実のものを使ったけど、現実に今あるものを使ってない。どう考えても現在の社会に訴えるための話なのに「リアリズム」と敢えて呼ばない、間取った表現なわけね。
2014-02-24 18:19:41Science-Fictionなんてさ。Scienceで客観的で現実なくせにFiction(虚構)なんだぜ?まあ要するに、Scientificに便利なFictionってことよね。リアリズム(※)な小説の役割を果たすファンタジー小説ってことなのね。
2014-02-24 18:20:36