学術書翻訳の現在:2014年7月

▽「学術書(専門書)」の翻訳の現在をめぐるいくつかの対話と反響をまとめます。 ▽ここでの対話で想定されているのは、主として人文系(理系ではなく)の学術書翻訳のように思われます。(ただし、話題の提供者となった leeswijzerさんは、「科学書」を念頭に発言されています。) →▼「学者どもに翻訳をやらせるなっ」〔2014-07-28〕|leeswijzer: boeken annex van dagboek http://d.hatena.ne.jp/leeswijzer/20140728/1406772407 →▼今が「翻訳『革命』期」なのか――翻訳と翻訳史 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/438190
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Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

[欹耳袋]islecape「岩波あとがき引用」(2009年5月10日) ow.ly/zJuta ※岩波文庫(白帯)から翻訳刊行遅延の「おわびの言葉」ピックアップ.10年,20年,30年と遅れまくるのか……(_φ(・・)

2014-07-30 12:38:50
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

@leeswijzer この記事は,以前読んだ islecape「翻訳者「25年前に頼まれた翻訳オワタ\(^o^)/」出版社「え」」(2010年8月23日) ow.ly/zJuVm へと続いている.

2014-07-30 12:40:51
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

@leeswijzer さらに続く逸話の数々:The cape of an island「雄山「学者どもに翻訳をやらせるなっ!!」中川「ははっ」」(2010年8月26日) ow.ly/zJveW

2014-07-30 12:43:47

 

Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

@leeswijzer 早い話,いまの研究者や大学のセンセに翻訳なんかしているヒマないって.手練のプロの翻訳者共訳するのがベストのやり方だと思う.

2014-07-30 12:47:22
渡邊芳之 @ynabe39

@leeswijzer @leeswijzer 大学の先生と違ってプロの翻訳者にはちゃんとした金を払わなければならないことが出版社にとって最大のネックになるでしょうし,傾向としては翻訳書自体減っていくのはもう止められないでしょう。

2014-07-30 12:53:24
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

@ynabe39 ある本を翻訳して出版社からいただく印税分配は研究者でもプロの翻訳者でも同一ですね.差はないはず.

2014-07-30 12:56:56
渡邊芳之 @ynabe39

@leeswijzer それでいま程度の出版点数,販売数だと「プロで食っていける人」などごくわずかしか存在し得ない,という話です。食うためでなく訳してくれる人がいるからできていた部分は大きいですよ。

2014-07-30 12:58:52
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

@ynabe39 そういうことでしたら,たしかにそうです.「印税生活」ということばは夢物語ですね.

2014-07-30 13:00:13
渡邊芳之 @ynabe39

@leeswijzer ベストセラー小説などを訳してそれなりに部数も出て食っていけてる人が1000部出ないような学術翻訳をやってくれるのか,学者と共訳なら印税も半分,とかも考えるとまあ悲観的になります。

2014-07-30 13:01:44
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

@ynabe39 1000部しか刷らない高い学術書の翻訳じゃ,そもそも出してくれる出版社がないでしょうねー.ワタクシだって学術書の翻訳はほとんど手がけたことはありません(エリオット・ソーバーは例外).

2014-07-30 15:17:17

 ※エリオット・ソーバー『過去を復元する :最節約原理、進化論、推論』勁草書房(2010) http://www.amazon.co.jp/dp/4326101946

渡邊芳之 @ynabe39

@leeswijzer 心理学関係の出版社はもう定評ある教科書とか売れる見込みのある翻訳しか出してくれないですね。同じ教科書の版が改まるたびに翻訳が出るとか理系に近くなりました。

2014-07-30 17:14:52

 

@ynabe39 さん(心理学)

渡邊芳之 @ynabe39

まあ翻訳書がだんだんなくなるということは一般の人が海外の学術知識に触れることができるかどうかの障壁が高くなるということでもあるが。

2014-07-30 12:54:32
渡邊芳之 @ynabe39

学者がする翻訳の「翻訳料」なんて実質的に無料に近いです。訳しても1000部も刷らなかったりするんだし。

2014-07-30 13:00:24
渡邊芳之 @ynabe39

翻訳はだいたい原書の著者,原書の出版社,代理店などが印税の半分くらいをとってしまうから翻訳者の取り分は自分で書くのの半分くらいです。それで2500円の本で1000部刷ったとしてもらえる印税はいくらか。

2014-07-30 13:05:36
渡邊芳之 @ynabe39

それでもやるのはそれが「研究」であり,翻訳も「研究業績」として数えられていたからで,それもなくなればますます学者も翻訳はしたがらなくなります。

2014-07-30 13:06:36
渡邊芳之 @ynabe39

翻訳は必ず原書より長くなります。短くなったらおかしい。

2014-07-30 13:16:03
渡邊芳之 @ynabe39

翻訳についてはなにしろ仕事でやったことがあるかどうかで意見や感想はまったく違うと思います。自分は商業翻訳も少しだけやったけどそれと学術翻訳もまるで違うし。

2014-07-30 13:31:56

 

@kankimura さん(比較政治学, 地域研究(朝鮮半島))

Ninja DAO | CryptoNinja @CryptoNlnjaNFT

翻訳の問題は難しい。現在のアカデミアでは、翻訳は業績として殆どカウントされなくなってきており、積極的に行う人は少なくなっている。が、実際問題として、学部生等にとっても、現在の日本においては、外国語の文献を読む敷居は依然として高いので、翻訳が減るといろいろと問題は生じざるを得ない。

2014-07-30 13:41:02
Ninja DAO | CryptoNinja @CryptoNlnjaNFT

とりわけ英語については、多くの人が読む事が出来るけど、それ以外の言語で書かれた文献については、事実上殆どの人がアクセス不可能。にも拘らず、地域研究の分野においても、翻訳を行う人々は減少している。このような状況は、地域研究の内部においても、モラルハザードを齎す可能性を大きくする。

2014-07-30 13:45:41
Ninja DAO | CryptoNinja @CryptoNlnjaNFT

同時に英語圏以外の地域を対象とする日本の地域研究では依然として、英語で書いたり報告したりする事は、一般的ではないので、彼らの研究成果は、(データを検証できないので)日本国内の非地域研究者にも、日本国外の同じ地域を研究する人々にもチェックされにくい、という状況を齎す事になる。

2014-07-30 13:51:04
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