「デブ」の語源~出典をさらに遡った

「デブ」の語源~その出典をさらに遡ると、江戸時代の宿駅制度、あるいは「洒落本」や「遊郭」の理解を通して、現代日本にまで繋がってしまいましたとさ。
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むらやまこういち💉💉 @murapyon71

@y_mizuno 三田村鳶魚の随筆から関係箇所を探すと手間がかかりますので、僕はこういう時には手を抜いて『江戸生活事典』と『江戸武家事典』を参照してます。(^^;;

2014-09-02 15:57:59
むらやまこういち💉💉 @murapyon71

@y_mizuno ここでは関係無いと思いますが、あと建家で売色するのは、風呂場の髪洗い女(湯女ゆな)とか、茶屋の茶立て女とか、その他私娼の巣窟としての岡場所や切見世といった類いもある様に書かれてますね。

2014-09-02 16:12:36

語源の背景をさらに遡る

MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

洒落・お洒落の語源である江戸時代の洒落本。国史大辞典:「江戸時代中期以降の小説形態の一種。京坂で行われた浮世草子のあとをついで、遊里に取材した文芸(中略)遊客・遊女などの姿態言動を会話を主とする文章で写実的に描き、…遊里案内・遊客心得、あるいは遊里風俗誌・色道遊興論」~なるほど。

2014-09-02 23:20:23
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

続)「洒落本の「洒落」とは、遊里社会を中心に発達した「通」という美的生活理念を軸として、人間の滑稽な生活を描く」しかし「隔絶された遊里という特殊な世界に閉じこもって、その事相を暴露する「うがち」という発想…通を誇り、半可通や野暮を嘲笑する優越感にひたる態度を脱し得ず」~なるほど。

2014-09-02 23:30:42
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

続)さらに洒落本の歴史「完成された写実描写技法をもって、安永・天明から寛政初期に至る全盛期を迎え、あらゆる遊里を対象として、強烈な通の意識をもって、遊里の人間の諸類型や遊びの手くだの虚実表裏をうがって心理の内奥にも及び、また滑稽感を十分に盛り上げて短編小説としてすぐれた作品を多」

2014-09-02 23:33:29
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

続)洒落本の歴史。「しかし寛政の改革の文教政策による洒落本禁令…この禁令の抑圧も緩んだ寛政後半期に洒落本は第三期…式亭三馬…・十返舎一九らが活躍手…男女の人情を主とした恋愛や真情を、複雑な筋の展開のなかに描こうとする風潮が支配的となり…これが人情本…滑稽本という形態の成立を招く」

2014-09-02 23:36:39
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

続)いわゆる「デブ」という言葉の語源になった、江戸期の洒落本『甲駅妓談角鶏卵』天明四年の一文、「年の頃三十二三、でっぷりとふとり、大たぶさの丸わげ」なる表現の中に、洒落本の雰囲気が漂うのも分かる気がする。ここで甲駅とは今の東京の新宿付近の宿駅、遊郭も多く、洒落本の舞台になった。

2014-09-02 23:46:06