@c_yu_n ハイジ】「……」鼻や目元を拭う。鼻をぐすんともう一度鳴らして、顔を上げる。「だれか、しんねえの?…あいつらは?」フーカを預けたあの二人の男を今やっと思い出す。
2015-07-01 15:53:55狭間】(………、) 連絡の手段は、ある。それでも、接触すれば、何がどんな事態に転ぶか分からない相手だから、…それを理由に、見送っている。けれど間もなく、ヒヅメと桐生を呼び出すという。あの男が死ぬとは思えないけれど、あの男までが死んだら、起きている最後に、彼女が何を言って何を見て、
2015-07-01 15:55:16@HaKo_723 狭間】「……あの二人が、最後まで見てた…ケーサツのほう、桐生さんは、あの子が死んだと思ってないよ、たぶん。探し出します、って、言ってた…、」自分が連絡を受けた時は、そうだった。「…それに今、あのヒト厄介なことに足つっこんでそうだから、あのヒトに聞きにいくのは→
2015-07-01 15:59:28@HaKo_723 →やめてほしい、」いま桐生トウヤに関われば、悪くすればチョークに接触しかねない。源風香に関わりがあって桐生に接触した、などとなれば、目を付けられかねない。相手が悪い…そしておそらく、相性も悪い。精神的な意味で、今のこの相手は、あの男のエンターテイメントの→
2015-07-01 16:03:20@HaKo_723 →舞台に招待されてしまいかねない。…その背景をぜんぶ説明はできないから、真剣に頼み込むような、切羽詰まったような調子の声で頼んで、
2015-07-01 16:05:24@HaKo_723 狭間】「……玉兎は、…あの男も、死んだ、」相手の身体にひたりと触れたまま、息を吸って、できるだけ静かに、言う。「……殺された、らしい。つい昨日か、一昨日か…」
2015-07-01 16:09:22@c_yu_n ハイジ】それじゃああの男は、と訊こうとしたところで、告げられたことにひゅ、と喉を鳴らす。「……」え、と思う。なんで、と目を開いて彼を見上げよう。何が起こった、と問うような視線。
2015-07-01 16:17:05@HaKo_723 狭間】「……風香さんは、何かの因縁で、ある男に襲撃されたんだ。それが直接の死因じゃあないけど、…そのせいで昏睡状態になって、淀みの発散が追いつかずに、死んだ、」ぽつ、と説明しはじめる。「…そんで、…玉兎が殺されたのは、もしかするとその男の仕業かもしれないし、→
2015-07-01 16:25:27@HaKo_723 →……違うかも、しれない。全然関係、ねえかもだし……まだ、そのへんは、分かんない」ぼそ、ぼそと、大きく端折ったりもしながら、説明する。
2015-07-01 16:27:16@c_yu_n ハイジ】ぱち、ぱちとまばたきをする。残っていた涙が落ちてしまえば視界がわずかにはっきりする。「…は、」情報が書き換えられる。「しゅうげき?……こんすい……?」
2015-07-01 17:47:43@HaKo_723 狭間】「………、………、」ぽそり、と繰り返された言葉に、(…………、……。)思えども、何も言わない。頷いてみせる。
2015-07-01 18:47:11@HaKo_723 狭間】「………それで、なにか、変わる?」考え込んだ気配を見せる相手に、ス、と、…酷かもしれないほどに静かな声を向ける。少し、わずかに、身を離す。自分の耳に届いた自分の声が、自分でも驚くくらいに冷えている。
2015-07-01 19:22:41@c_yu_n ハイジ】「……あいつが、」眉を下げる。言い方を探す。「……、」死んだ事実は変わらない。襲撃を受けてそれを恨む権利は自分にあるだろうか。そう考える傍ら、涙が止まった理由はそこにはない。
2015-07-01 19:35:33@c_yu_n ハイジ】「俺らが、あんなこと言って、ビョーインに行って、…そんで、なんだよ、しゅーげき?」はは、と笑う。「……あんで、そんなあっけねえんだよ…」彼女もあの男も。
2015-07-01 20:46:35@HaKo_723 狭間】「………わからない、」静かに答える。彼女が最後に、何を思ったのか。最期に、なにか感じていたのか。…ただ、安らかに終わった、とは、決して言えないと、思っている。
2015-07-01 20:52:56@HaKo_723 狭間】「……わからないよ、」もう一度、言う。…ただ、こういう風に幕を落として、それが幸せだったろうとは、到底、思えない。けれど、だからどうだ、とも言えない。
2015-07-01 20:56:47@c_yu_n ハイジ】「かなしいな、」どうしたら、知ることができるだろうか。「俺今、…苦しいよ、シュン…」きっと、彼が予想していることを自分も思っている。
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