令和の天狗か?一本歯下駄で大阪マラソンを「サブ3.5」で完走!驚異のランナーに話を聞いた
2023年2月に開催された「大阪マラソン」にて、一本歯下駄を履いてフルマラソンを3時間28分で完走した猛者がTwitterで話題になっている。

フルマラソン(42.195km)を3時間30分以内に完走することは通称「サブ3.5」とよばれ、ランナーの間でもかなり達成のハードルが高い記録の目安とされている。
そんなサブ3.5を、高下駄で達成してしまうとは。この記録がTwitterで話題になると、「ランニング勢として、高下駄でサブ3.5は信じられない。凄すぎる」「高下駄で42.195km走りきれるの?」「この人は天狗か何かか…?」と驚愕する声が相次いだ。
令和に現れた天狗のごときランナーの名は、蓑島隆伸さん(@mino4macky)。

クツちゃいまんねん、ゲタでんねん‼︎
大阪マラソン3:28:55で完走
自己ベストを10分近く更新しました
予想タイムをクリアできてよかった
#一本歯下駄 #ipponblade https://t.co/wKau7QnwUw
— mino (@mino4macky) 2023年2月26日
蓑島さんに、高下駄マラソンを始めたきっかけや、驚くべき記録について詳しく伺ってみた。
裸足ランニングがきっかけに
一本歯下駄での走行を始めたきっかけは?
ランニング自体は2011年に始め、『BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族"』(NHK出版)という本がきっかけで裸足ランニングに興味を持つようになりました。
はじめはトレーニングとして裸足で走りはじめましたが、その後「飯能ベアフットマラソン※1」に参加したことで裸足ランニング仲間と繋がり、はだし駅伝部※2へ誘われました。
奥多摩渓谷駅伝1区 7.4km 27:54 去年より頑張ったつもりが5秒しか縮まらんかった #はだし駅伝部 https://t.co/efahruhhEe
— mino (@mino4macky) 2022年12月5日はだし駅伝部で走っている時の様子 2016年1月の「奥むさし駅伝」に出た帰りにサポーター(中継所で世話をしてくれる人)の1人が一本歯下駄を履いていて、「何それ、裸足ランニングのトレーニングに良さそう!」とさっそく購入しました。
一本歯下駄について調べていると、これでフルマラソンを完走した人がいると知り、「やってみたい!」と思うようになりました。
※1 日本唯一の裸足レース
※2その名の通り、裸足で駅伝大会に参加する団体
高下駄で長距離を走れるようになるまで、どれくらいかかりましたか?
数ヶ月程度でしょうか。ただ、徐々に走れるようになったというよりは、一本歯下駄の練習会に参加して走るコツを教えてもらったら、いきなり皇居一周(5km)完走しました。
トレーニングは裸足ランニング中心で、他には特別なことはしていませんでした。
改めて、サブ3.5を達成した感想を教えてください。
出だしの5kmを想定より速いペースで走ってしまったので、ペースを落とそうか迷いましたが、「行けるところまでいく!」と開き直ったのがよかったです。
大阪マラソンのタイム詳細。Twitterでは「区間タイムが殆どブレてないの本当にすごい」という声も 結果、3時間半を切ることができてうれしく思っています。沿道の応援もかなり励みになりました(ゼッケン名の「げた」効果!?)。
ちなみに、蓑島さんはランニングと相性のよい一本歯下駄として、スポーツ用に開発された「ippon blade」をおススメしている。?スポーツ用一本歯下駄って何…!?
「ippon blade」と一般的な一本歯下駄との違いは?
まず軽いこと。私が使っていた通常の一本歯下駄と比べると片足200gほど軽いです。
ippon blade 369は一本歯下駄界のヴェイパーフライです https://t.co/BxtF2O2leq
— mino (@mino4macky) 2020年1月19日蓑島さんいわく「一本歯下駄界のヴェイパーフライ」 つぎに歯と台座のバランスがよいこと。 スポーツ用でない一本歯下駄で走ると台座の前が地面に当たってしまい走りづらいのですが、「ippon blade」は当たることがないよう設計されています。
聞けば聞くほどディープな高下駄マラソンの世界。気になった方は、チャレンジしてみては。