爆速で脚が動く「ハイテク精霊馬」に反響!作った人にこだわりの工夫を聞いた

ご先祖様も送迎を楽しんでくれてるかな
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お盆の風物詩である精霊馬(しょうりょううま)にテクノロジーを取り入れた「ハイテク精霊馬」の動画がX(Twitter)に投稿され話題になっている。

いにしえの風習と現代技術が融合

「今年もお盆の季節になりましたので精霊馬を用意しました」というコメントとともに自作の精霊馬の動画を投稿したのは、普段から電子工作を手掛けている安藤 しずおか(@AL33012)さん。

普通の精霊馬はきゅうりとなすに割りばし(脚)を刺して完成させるお盆飾りだが、安藤さんはここに電子工作を取り入れ、脚が稼働するギミックを搭載した。キュウリの精霊馬は「ご先祖様が早く帰れるように」と、爆速で四肢が動く高速仕様に。帰りのナスはキュウリと比べると緩やかに、しかしキビキビと歩んでいる。

動画を見たユーザーからは「他のご先祖様の精霊馬を蹴散らしそう」「一気に帰れるね!」「シートベルトの着用が求められる」といったコメントが寄せられた。

安藤さんは、毎年恒例行事としてユニークな精霊馬を作っているようだ。年々アップデートされるという「ハイテク精霊馬」について、詳しく話を聞いた。

4年前から毎年違う精霊馬を作っている

ハイテク精霊馬のアイデアを思い付いたきっかけを教えてください。

幼少期より、家族の中で精霊馬を作るのは私の役割でした。作っている中で、前に本当に足が動いたら面白いのになぁと考えるようになり、4年ほど前に実際に作ったところ、実家に集まった家族や親族が大喜びしてくれたんです。それから毎年少しずつ改良や工夫を重ねながら動く精霊馬を作っています。

毎年和やかなお盆が迎えられるので、とても良い取り組みだと感じています。

スピーディにご先祖様を送迎

従来の作り方と異なる点を教えてください。

今回は爪楊枝を野菜に刺したうえで、そこに紐でぶら下げるように割りばしの脚を取り付けています。

また、今回「野菜に損傷を与える面積」を小さくすることで野菜をしなびにくくすることができたという。「目論見通り」とも投稿している安藤さんだが、どういうことなのだろうか。

「目論見通り」だったのはどの点でしょうか?

野菜に直接割り箸を刺す方法だと「毛細管現象」が起こり、割りばしを経由して野菜の水分が蒸発してしまいます。

しかし、今回の方法では透明なプラスチックの棒で野菜を支えているので毛細管現象が起こりません。また、足の固定は小さな爪楊枝によって実現しているので、数日間はしなびれることがありません。

ご先祖様の送り迎えをよりスムーズにするために、古き良き日本の風習と現代の技術をかけあわせて完成させた「ハイテク精霊馬」。

4年目の今年は野菜にも配慮し、できるだけ長く鑑賞できるように作られていた。来年はどのような精霊馬が見られるのか、安藤 しずおか(@AL33012)さんのアカウントをフォローして投稿を待つのも良いかもしれない。

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