ドイツ製のお菓子「食べられる紙」とは?日本在住ドイツ人に本国のお菓子事情を聞いた
「食べられる紙」という名前のドイツのお菓子がX(Twitter)で話題になっている。
ドイツには「食べられる紙」というどうしようもない名前のお菓子があり、「ソーダ味」みたいな感じで売られている。
実際食べられるが、お菓子として特段何かすばらしいわけでもない! https://t.co/nGSFcVt0p5
— マライ・メントライン@職業はドイツ人 (@marei_de_pon) 2023年10月22日

投稿したのは、日独通訳・翻訳者でありテレビのコメンテーターとしても活躍しているマライ・メントライン(@marei_de_pon)さん。
紹介された「Knabber Esspapier(クナバー エスパピアー)」は食べられる紙でできたドイツのお菓子で、ソーダやミックスフルーツなどさまざまな味があるロングセラー商品なのだそう。
投稿された画像には、ネズミのキャラクターが描かれたパッケージを手にしたり、四角いシート状の中身を食べたりするマライさんの様子が写っている。
ドイツ人のマライさんいわく「お菓子として何か素晴らしいわけでもない!」そうだが、食べたことがない身としては、とても気になる商品だ。

投稿を見たユーザーからは「こういうワクワクするお菓子、絶対子どもは好き」「駄菓子はこうでなくちゃ!」など、興味を示すコメントが寄せられている。
また「昔、日本にはニッキ紙というシナモンを紙に染み込ませただけの駄菓子がありました」と、かつて日本にも紙のお菓子が存在していたと証言する声もあった。

マライさんにドイツのお菓子について、詳しく話を聞いた。
メジャーではないがロングセラー商品
マライさんが「食べられる紙」を初めて食べたのはいつ頃ですか?ドイツではメジャーなお菓子なのでしょうか。
初めて食べたのは6歳頃です。
どのスーパーでも売られているわけではないですが、ロングセラーなのでときどき見かける商品ですね。
子どもの頃に食べて印象に残っているドイツのお菓子はありますか?
現在も販売されている「Milka Kuhflecken(ミルカ クーフレッケン)」という牛柄のチョコレートがかわいくて好きでした。
もう一つ、子どもの時に楽しかったお菓子は「食べられるネックレス」の「Esskette」です。ラムネの粒をゴムの紐に通したもので、ネックレス状になって販売されています。
また、ドイツ製お菓子の定番には、サルミアッキ(※)が入ったHARIBO社のタイヤ型グミ「Lakritz Schnecken(ラクリッツ シュネッケン)」があります。グミをゆっくり解いて糸状にして、その二本からなる糸をさらに二本に裂くのが楽しかったです。
サルミアッキは日本人から見て「世界一まずいお菓子」らしいですが、北ドイツ人はサルミアッキを食べながら育つため、むしろHARIBO社の甘めのサルミアッキではパンチが足りません。
(※)…薬草のリコリスの成分を配合したフィンランドのお菓子。
子ども時代、あまりのおいしさに衝撃を受けたのは「Salmiaklolli(サルミアッキ ロリー)」という、チョココーティングされた塩味のサルミアッキ入りペロペロキャンディです。塩気とビターチョコが絶妙にマッチしていて、激ウマです。
昔はクリスマスマーケットや移動遊園地の売店でしか買えなかったため、滅多に食べられない貴重なものでした。今はドイツのスーパーで見かけるようになったため、日本に買って帰っています。
「食べれる紙」は、ドイツならではの遊び心が詰まったお菓子なのだろう。また、マライさんが推しているサルミアッキのグミやキャンディも気になるところだ。
日本でも売っているようなので、見かけた人は紙を食べる感覚を味わってみては。