「#PR」 との上手な付き合い方を学べば怖くない?今さら聞けない「ステマ」の定義をトゥギャッター代表が弁護士に聞いた【後編】

ステマ法規制で企業やメディアが新たに考えなくてはいけないポイントは
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2023年10月から法規制されたステルスマーケティング(以下ステマ)について、トゥギャッター代表・吉田がステマ法規制に詳しい弁護士・染谷隆明さんに話を聞く対談企画。

前編ではステマとは「広告であることを隠している広告」と景品表示法(景表法)で定められているなど、ステマに関する基礎知識を知るところから始まって、主に一般ユーザー視点で起こりうるステマにまつわる対処方法について話を聞いた。

※景品表示法:商品やサービスの不当表示や過大な景品類から一般消費者の利益を保護するための法律。正式には、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)。

後編はさらに具体的な事例を挙げながら、企業やメディアで起こり得るステマについて学んでいく。特にメディアは、「記事広告」や「プレゼント記事」など今までよく行われていた企画記事について、注意すべきポイントがあることがわかった。

企業やメディアだけでなく、Togetterユーザーにも有益なステマ講座。「こういう時はどうすればいいんだっけ?」と悩んだら、ぜひこの記事を思い出してほしい。

前編はこちら↓

弁護士・染谷さん&弊社代表・吉田プロフィール


クライアントに依頼されて作ったコンテンツを自社でポストする時の注意点は?

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「広告であるのに広告であることを隠している広告」というステマの定義に照らし合わせると、Togetterで起きている問題についても答えが見えてきそうです。

たとえばメディアが企業から広告企画を請け負った際に、「制作した広告コンテンツは弊社の公式アカウントでポストします」という内容の契約があったとしたら、投稿したポストにはPR表記が必要となりますか?

個別具体的な事例に即して判断する必要がありますが、一般論としては、自社のXアカウントで、委託を受けて他社の商品・サービスに関する投稿をする場合、通常、一般消費者からすると広告か否か判別することができませんから、「#PR」などの表示が必要であると考えています。


自社アカウントでポストした内容をTogetterでまとめた場合はどうすれば?

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では、ある企業が自社アカウントでポストした内容を自分でTogetterでまとめた場合は、「#PR」などの表記はいらないことになりますね?

自社アカウントでポストした内容を自社でまとめているのであれば、Togetter上に新たな表示を作り出していることになります。その表示内容を決めたのは企業自身ですから、例えばアカウント名などから企業の表示であると一般消費者が明瞭にわかるようにしていればステマ規制上は問題ありません。

※表示:一般消費者に対して顧客を誘引するための手段として行う広告や表示全般のこと。


コンテンツをつくったユーザーが誰なのか明瞭に分かることが重要

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「@Togetter_PR」のような、明らかに公式アカウントだと分かるIDであれば、企業による表示であることがわかりますか?

どのくらいの文字サイズで表示すれば適切かの議論はあり得ますが、そうですね。

Togetterでは、アカウント名をクリックするとプロフィールページにジャンプできるので、より詳細な情報がわかる仕様になっています。

なるほど。その場合は注意点として、広告であると判別できる表示の「明瞭性」に関する説明が必要ですね。

広告であると判別できる表示の「明瞭性」とは?

ステマの要件は、下記のとおりですが、「②一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」の該当性に関する判断に関する議論です。

①事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、②一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの

たとえば表示を行う際に、「#PR」を他のハッシュタグで埋め尽くすような体裁で行った場合、通常、一般消費者は、広告であることが明瞭ではなく、判別することができませんから、そのような表示は、ステマとなると考えられます。つまり「広告であることがわかる」ことについては、社会通念上広告であることが明らかな場合を除き、一覧性、明瞭性が求められるわけです。

そのため、先ほど出たような「別のページに遷移したらわかる」という場合、広告であると判別できる表示が明瞭でなく、「②一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」という判断になる可能性があります。

なるほど。 

景表法は一般消費者の商品やサービスの選択を守る法律ですから、「一般消費者が広告と認識できるかどうか」が判断基準です。プロフィールをクリックすれば広告であることがわかる形になっていたとしても、景表法では「一般消費者はクリックしないかもしれない」という点を考慮する必要があります。

いずれにせよ、ご質問の例では、企業が自社アカウントのポストをまとめる行為は広告に当たりますから、「これは事業者によるまとめですよ」と一般消費者にわかるようにしていただく必要があります。

公式アカウントがまとめたことが伝われば、タイトルなどに「PR」と書く必要はないんですね。

もちろん、わかりやすさという意味ではタイトルに記載いただいた方がわかりやすいとは思います。ただ、重要なのは「一般消費者が広告だと認識できること」ですから、公式アカウントがまとめたとわかるように一般消費者がわかるように明瞭に表示していれば問題ありません。

なるほど、理解しました。

私たちもTogetterを利用している公式アカウントが独自に「PR」などと表記することで、ユーザーから「トゥギャッターの広告では?」と誤解されるケースが増えて困っているところでした。公式アカウントによるまとめに「PR」と書かなくても公式だと認識できるようなアカウントの見せ方について、私たちも検討したいと思います。

また、ユーザープロフィールをまとめ内に埋め込む仕組みもあるので、企業・公式アカウントのみなさんがまとめを作成する際はぜひそちらも活用していただきたいですね。


「一般消費者が広告と認識できるかどうか」の判断基準とは?

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景表法が「一般消費者が広告と認識できるかどうか」と判断する基準は具体的にどのような内容ですか?

論点は2つあって、1つ目は「表示方法」です。誰が見てもわかりやすく識別できる方法で表示されているかどうか。たとえば文字の大きさや位置、背景色が白なのにライトグレーの文字色で「#PR」などと書かれていて読みにくくなっていないかなどのケースが考えられます。

また、動画広告の場合、冒頭に「PR」と書いてあればわかりますが、全体で10分あるような長い動画の途中に「PR」と差し挟んでも、一般ユーザーは見ない可能性があります。

もう1つは何でしょう?

2つ目は「表示内容」です。「広告」や「PR」といった言葉を使用することがわかりやすいと思います。他方で、それ以外にも、広告であることを示す方法はあります。

すなわち、「広告主との関係性の明示」でも一般消費者がその投稿が広告であることがわかる場合があると考えられます。例えば、ステマ運用基準において「A社から商品の提供を受けて投稿している」ことは一般消費者にとって事業者の表示であることが明瞭となっている例として挙げられています(ステマ運用基準第3・2(1)イ)。これはまさに「商品の提供を受けた」という広告主との関係性を明示することに他なりません。

この意味で、個別具体的な事案によって検討する必要がありますが、一般論としては、「Aからお金をもらって書いています」「Aから商品提供を受けています」などの形で関係性が明示されていれば、通常、一般消費者も広告であると理解できると考えられます。

 ※ステマ運用基準:「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準


メディアが企業から「製品を借りて記事を書いた」場合、その企業は「表示内容の決定」に関与したのか?

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例えば、炊飯器をメーカーから借りて性能テストをしました、というように「商品を借りて記事を書いた」という場合はどうなりますか?

メーカーが製品を貸し出すといった取材協力は、記事に対してメーカーが何らかの期待をしているわけで、「メーカーが表示内容に関与している」とも考え得るのでは?

その指摘はあり得ると思います。まず、景表法の論点は2つあります。1つは「表示内容を決めたのはメーカーなのか」という点。2つ目は、メーカーの表示である場合に「借りています」という表示で広告であると一般消費者が判別するに足りているのか、という問題もあります。

まず、1つ目ですが、メディアの内容の表示に関して、メーカーが表示内容の決定に関与したといえるか否か検討することとなりますが、「本当に借りているかどうか」「どのようなやりとりがあったのか」という点は記事の成立過程を見ないとわかりません。吉田さんがモヤモヤしているのは、メーカーが記事に対して「表示内容の決定」に関与したかどうか、外見上はわかりづらい点にあると思うんです。

たしかにそうですね。話を整理しますと、借りてきただけならメーカーは内容に関与していない=広告ではないので「#PR」などと書かなくてもいい、ということでしょうか?

繰り返しですが、景表法における広告とは「表示内容の決定に関与したと認められる」ものをいいます。このため個別事案に応じて実態を確認する必要がありますが、一般論としては、商品を借りた事実は、借りたという便益を図っているわけですから、メーカーが表示内容を決定したという方向の事実にはなります。

ただし、その一事だけで「表示内容の決定に関与したと認められる」と即断されるわけではなく、他の事情も検討する必要があります。例えば、メディア側が記事の企画・編集・制作した表示であって、その制作にあたり単に炊飯器を借りたにとどまり、特段そのメーカーに手心も加えるわけではなく、企画に沿って記事を制作したなど場合には、炊飯器を借り受けたことは正常な商慣習の取材であると判断される可能性はあり得るとは思います。

この意味において、メーカーとのやりとりを明確にしておくことが重要であり、例えば、「表示内容はメディア側が決めるのであって、記事内容についてメーカーは介入できません」という条件で借りるのではあれば、表示内容はメディアが決めているという方向の事実となります。

一方で、実際は「メーカーと広告契約を結んで契約料を受け取って作った記事だった」という場合だと話は別となり、メーカーがメディアの記事内容について決定したという評価になると考えられます。このような場合に、記事内において、「炊飯器を借りました」とだけ記載していた場合、借りたことが事実であったとしても、必ずしも、広告であると判別できる表示とはいえないのではないでしょうか。

となると、記事の作成に直接関わる当事者間でしかわからない話がやっぱりありますね。


広告ではないのに外見上は「メーカーが表示内容に関与した」と見えてしまう場合、一体どうすれば?

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先程もお話しましたが、メーカーの協力を得て記事を書いた場合、当事者間では広告ではないと認識していても、外見上は「メーカーが表示内容の決定に関与した」と見えてしまう場合があります。

こうした場合、「読者からそう見えるから」といって保険的に「PR」と書く必要はありませんよね?

なるほど、興味深いですね。事例によって判断は異なるので、一般論になりますが、取材先による協力が正常な商慣習(取引における通念上妥当と認められる基準)の範囲内で、かつ、メディアが自主的にその記事の企画・制作・編集をしているならば、表示内容の決定に関与したものではないことになります。つまり「PR」と書く必要はありません。

はい、そうですね。表示内容はメディアが決めているので、本来は取材協力の一環で問題ないはずです。

しかし「炎上すると怖いからPRと書いておこう」と考えてしまうメディアや企業が出てきてしまうことを危惧しています。

だからと言って、取材される側も自ら表示内容を決定しているわけでないのに、勝手にPRと書かれるのは取材先も困るでしょうね。

その点も大きな問題ですよね。具体的な対策はありますでしょうか?

例えば、方法としては「PR」と書くのではなく、「メーカーの協力を得て記事を書いた」という事実関係を書いておくのは一つではないでしょうか。表示内容を決めているのはメディアということであり、かつ、取材先との関係性もきちんと伝えていますから、問い合わせがあっても説明できるのではと思います。

なお、取材先の協力があった場合を検討するにあたり参考となり得るパブコメとしては下記のものがありますので、個別事例の判断に当たってはご参照ください。

○ステマパブリックコメント質問51

「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」運用基準案について (第2の2(2)イについて)

グルメガイドの書籍や、グルメ のテレビ番組の企画では、取材者が、飲食店に対して、その書籍や番組で当該飲食店を紹介してあげることを理由に、取材時の飲食物の対価を無料とするよう要請するケースがあります。このような場合に、飲食店が無料とすることを応諾した場合には、正常な商慣習を超えた取材活動等となり、媒体事業者の表示ではな く、その事業者の表示になりますでしょうか。


○ステマパブリックコメント回答51

景品表示法の規制対象となるのは、商品・サービスを供給する事業者が行う表示です。商品・サービスを供給しない媒体事業者が自主的な意思で企画、編集、制作した表示については、通常、 商品・サービスを供給する事業者が表示内容の決定に関与したといえないことから、事業者の表示とはなりません。また、お尋ねの「グルメガイドの書籍や、グルメのテレビ番組の企画」については、一般消費者は、取材対象者からの協力など何らかの関与があるものと認識することから、そもそも本告示の規制趣旨から、 規制対象となるものではありません。 ただし、お尋ねの点が、正常な商慣習を超えた取材活動であるかどうかは、個別具体的な事案に応じて判断されるため、お尋ねの情報では、これ以上の回答をすることは困難であると考えています。

○ステマパブリックコメント質問100

第2の「2事業者が表示内容の決定に関与したとされないものに ついて(2)」に関して

新聞、雑誌、放送業者が自ら企画し、取材のうえ編集、制作した表示である場合は、事業者が関与したとは言えないとのことであるが、放送業者等が当該表示を公表する前に、事業者に表示内容の確認を求めることもあり得る。その場合、事業者から表現等の修正の要望が出されることがあるが、表現等の修正要望に留まるのであれば、「事業者が表示内容の決定に関与した」に該当しないこととなるか。


○ステマパブリックコメント回答100

媒体事業者が番組を制作する際に、事業者から番組内容の要望を受けるなど、事業者の協力を得ること自体は正常な商慣習と考えられ、その上で最終的に媒体事業者が自ら当該番組の表示内容を決定している場合には、「事業者が表示内容の決定に関与した」 ことにならないと考えられます。また、そもそも、「新聞、雑誌、 放送業者が自ら企画し、取材のうえ編集、制作した表示である場合」には、社会通念上、取材先が一定の関与をすることは明らかであるといえるため、本告示の規制趣旨から、本告示の対象とはなりません。


今回のステマ法規制に対してメディアが注意すべきことは?

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今回のステマ規制法において、新たにメディア側でやらなくてはいけないことはありますか?

まず、記事作成の過程を確認して、メディア側の表示といえるのか、それとも取材先の表示なのかどうかの棚卸しが必要になります。取材協力いただく際はどこまで協力いただいたら事業者の表示になってしまうのか、その判断基準をメディア側で認識しておく必要があるでしょう。

例えば記事広告の場合、広告主から報酬を得て「どんな方向性で訴求するのか」と打ち合わせなどを行ったうえで記事を作成し、事前にクライアントがチェックして修正を行って公開する制作スタイルが中心だと思います。それは、通常、クライアントが「表示内容の決定に関与したと認められる」ものとして、広告に当たりますから、「PR」「提供」「スポンサード⚪︎⚪︎」などのように広告主との関係性がわかるように書く必要があります。

あとは取材協力費の考え方ですよね。一般的な取引における慣習の範囲内であれば問題ありませんが、その協力費が何の対価に払われているのか整理しなくてはいけません。表示内容に関して払われているのか、実費として支払われているのか。

実費の場合、表示内容の決定には関与していませんよね。

基本的にはそのように考えられます。ただし、たとえば遠方に取材に行ったところ取材協力側から超高級ホテルが用意されていた、というような場合、メディア側も「これは良いことを書かなくては」と考えられますよね。実費だから何でもOKなのではなく、正常な商慣習の範囲内の取材協力費といえるかどうか、という基準に則って対応いただく必要があります。

とはいえ、それらは今までもずっと対応を続けてきたことではありませんか?

普通はそうだと思います。

ただ、雑誌社などで特に多いと思いますが、メディア側からメーカー側に「読者プレゼント企画で〇〇を10本提供いただけませんか?」と相談があるケースがあります。雑誌に商品説明と合わせて「この商品を抽選で10本プレゼント」と書いて掲載するわけです。

個別の記事の内容にもよりますけど、多くの場合、結局は広告になっちゃっているんですよね。雑誌を売るために景品を付けたい、景品を付ける原資がないからメーカーに提供してもらう、メーカー側も商品ついて良いことを書いてくれるなら宣伝になる。そして、商品説明はメーカーが提供した資料に基づき作られるわけですから、それってつまり広告ですよね?という。

そうしたプレゼント企画は以前もありましたが、今回の法規制でガイドラインができたので、今後は内容によって注意が必要になる、ということでしょうか。

そういうことですね。こうしたプレゼント企画ページに関しても記事内に「◯◯社から提供」などというように関係性を明示するなどの措置が必要だと思います。メディアはこれまでやってきた企画を含め、あらためて個別に棚卸してどこまでが表示なのか確認したほうが良いと思います。


広告であることを明記する際、「広告」「宣伝」「PR」以外に適した言葉はある?

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メディアで広告であることを明記する際、主に「広告」「宣伝」「PR」といった言葉が使われますが、それ以外に独自の言葉を用いても大丈夫でしょうか?

一般消費者から見て事業所の表示がわかるかどうか、が論点になります。そういう意味では、「広告」「宣伝」「PR」とあれば分かりやすいと思います。

ただ、「PR」という言葉は「パブリックリレーションズ」の略なので、本来的な意味から外れている感じがします。

※パブリックリレーションズ:公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会によると、「組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団)との望ましい関係を創り出すための考え方および行動のあり方」とある

本当はそうですね。ただ、消費者庁でも広告識別に関する意識調査をやったことがありますが、その時は「PR」について57%の方が「広告だと思う」と回答していました。この結果は「広告」の80%に次いで高かった数字なので、本来的な意味からはずれますが、世間では広告的な意味合いで捉えている方が多いのだと思われます。

先ほども申し上げたとおり、一般消費者が見て広告であると分かれば良いので、例えば、「商品提供を受けて書いています」というような広告主との関係性の明示でも足りる場合があります(ステマ運用基準第3・2(1)イ)。さらに、社会通念上、広告であることが明らかであれば、このような広告主との関係性の明示すら不要な場合もあります。例えば、テレビCMのように広告表示がなくても、表示全体から広告であることが明らかである場合があります(ステマ運用基準第3・2(2)ア)。

他にも自社サイトやフリーペーパー、公式の観光大使やアンバサダーなども景表法上は広告に該当しますので、わざわざPRと言わなくても問題ありません(ステマ運用基準第3・2(2)エ・キ)。

YouTubeなどを観ていると、ときどき出演者がタイアップのことを「企業案件」というワードで表現しているケースもありますよね。

個別具体的な事案によりますが、「企業案件」という表現でも、広告であると判別される場合はあり得ると思いますが、「今日は◯◯からもらったコレを紹介します」などと併せて言っている場合にはより明瞭だと思います。

ただ、どのタイミングで言うかも重要ですね。基本的にYouTubeなら、冒頭にテロップを入れるとか、ハッキリ言う必要があります。

YouTubeではシステムでプロモーションであることを明示できるようになっていますね。

基本的にはOKだと思います。ただし、気をつけなければならないのは、映像内では背景色と馴染んでしまい文字が読みづらいケースがあります。また、「プロモーションを含みます。」という表示ですと、複数商品が登場する動画では、どの部分が広告なのか明瞭ではないのではないかという指摘もあり得ると思います。そういう時はちゃんとプロモーションということを冒頭で言ってもらうとか、概要欄などでも「PR」等を書いたほうが良いと思います。

また、動画内にPRと書いたり、言ったりせず、「概要欄にだけ書けばいいのでは?」という質問もあるのですが、X上でYouTubeのコンテンツを観る場合、概要欄が表示されないケースもありますので注意が必要です。

なるほど。システムでサポートされているからといって、それに従っていれば問題がないというわけではないんですね。新しいルールをビジネスの中でどう運用していくべきなのか悩んでいたのですが、今回お話を伺うことで、いろいろと頭の中で整理がつきました。

景表法上の広告と我々がイメージする広告との間にあるギャップという視点はなかったので、そこから始めるというアプローチはとても有効な気がしました。どうもありがとうございました。

ステマに該当するかどうかは結局個別事案に応じて判断しなければならないので、一律判断が難しいところであり、お悩みになる方も多いと思います。今回様々なトピックについてお話しできて、本当に参考になりました。どうもありがとうございました。


【編集後記】企業やユーザーが同じ目線で判断するために

今回、メディアを運営する企業として、正しくステマ法規制を理解しつつ、敏感になりすぎないようにしたいという思いから今回のような記事を自社で出すことを決めましたが、結果的にはメディア運営している多くの企業やネットで発信を行っている個人の方々にも、実務面で参考になる情報を提供できる形になったのは良かったと思っています。

ステマをやっている人は、規制法ができようが関係なく「PR」と書かないのでユーザーは広告だと気づかず、今まで広告ルールを守ってきた人たちだけが過剰に気にしている状況になっています。その結果、本来広告ではないものにまで「PR」と書いてしまうと、さらに広告か否かが判断しづらくなるため、広告を制作・掲載する側だけでなく消費者側も正しい判断基準を持つ必要があると思います。

本来、糾弾されるべきはステマであり、読者や消費者に向けて誠実にやってきた人たちが、この法改正によって実害を被るのは本末転倒ですよね。それは結果的に消費者も、適切な情報に辿り着けなくなることを意味します。

今回の記事は、事業者側と消費者側、双方がこの法規制のポイントを理解して、同じ目線で判断できるようになることを目的に構成されています。ぜひ、皆さんがこの法規制を適切に理解して運用する際の手助けになればと思っています。記事の中身や画像に関しては、自由に引用していただいて構いませんので、ぜひシェアしていただき、多くの人に読んでもらえればと思います。

トゥギャッター代表 吉田俊明

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トゥギャッターオリジナル記事編集部

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