BBB劇場【テンパード・スティール、ランパート・ディール】#10 後半,エピローグ
- ahiruchan_phi
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一か八か。コノメはオーディオの電源を入れた。体は動く。再生ボタンを押し、音量を最大にまで上げた。耳を劈くほどの爆音で、『歪み鮫』が流れ始めた。「鮫は歪む!鮫は歪む!鋭い歯が己を抉る!暗黒鮪は空から見下す!鮫が挑む!鮫は実際……」その音は割れたガラスを通り抜け、男の耳へと届いた。
2016-07-17 19:05:40音が聞こえる。心地よい暴れる音。己の中に流れる音だ。ならば、眠ってなどいられるものか。目を開く。夜。護送車。そして。「ン……ラァァァーッ!!!」ブラッディスウェットはメタルカラテシャウトで己を奮いたたせ、立ち上がった!
2016-07-17 19:07:12「サヨナラ!」ジューテイオンがさらに殖えたハッピープリンスの一人を爆発四散させた。ビジュツケイを見やる。彼女は意外にも、ハッピープリンスと戦闘していた。「頭を壊せ!」解せぬが、ジューテイオンはビジュツケイに叫ぶ。「イヤーッ!」「アバーッ!」頭部を拳で破壊!「サヨナラ!」爆発四散!
2016-07-19 21:50:22「これでラストだな!イヤーッ!」ジューテイオンのトドロキ・ツルギが最後の一体の首を刎ね、震える剣先に突き刺した。「サヨナラ!」爆発四散!「首から下なら残ったぜ、持って帰るか?センセイ」「そんな猟奇趣味はない」ビジュツケイはもはや命持たぬ美しき死骸を、ジツでただの粘土へと変えた。
2016-07-19 21:54:03「どうやら分身は……尽きたようだな」ブルータルブラインドビーストはもはや立つ力もなく、護送車の後方で膝をついていた。喉元には赤い剣が突きつけられている。「そうだ。それがどうした。インゴットさえあれば僕はいくらでも増える。そういうバイオニンジャだからだ」「そのようだ」
2016-07-20 22:41:45「結局一撃も当てられずボンノ・カラテはお終いか」「ボンノ・カラテは既に果たされた」「何」ブルータルブラインドビーストは、今まで自分に向けていた彼らの視線を、オイランスペース越しに助手席の方へ向けた。「コノメ=サン?」そこにもうコノメはいない。既にブラッディスウェットが運び出した。
2016-07-20 22:46:35カラテ…カラテ?いや…身を呈してコノメ=サンを逃がしたんだ。その男気はカラテだぜブルータルブラインドビースト=サン! #BBBtxt
2016-07-20 22:48:14