harvardandkaze氏によるガールズ&パンツァー140字SSまとめ

これは@harvardandkaze氏によって執筆された140字SSのお題と本文のみ抽出し編集したものです。原則日曜夜更新 お題→本文で統一しておりますが、一部にお題が無い物、2ツイートに別れている物があるます。 お題は原則あるものは載せ、無いものはないものとし掲載しています。 2ツィートで別れているものは時系列を確認下うえで読みやすいよう順序を変えております。
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harvardandkaze @harvardandkaze

「疲れたな。眠い」 まほが呻いた。 「もう寝る?まだ8時だけど」 答えの代わり、みほの膝は重くなる。 「疲れがとれないよ」 「心の疲れはとれる」 「ベッドで寝たら?」 「……ここがいいんだ」 肩をすくめたみほは、やれやれと溜息をついた。 「眠たくなくても貸してあげるのに」

2016-10-18 11:54:35
harvardandkaze @harvardandkaze

「私って面倒臭い?」 「なぜだ?」 しょげるみほは、まほの肩に頬を擦り付ける。 「心理テストしたら、そういう結果が出たの」 「クロスワードパズルだよ。センター試験ではない」 「でも当たってた」 まほの背中を細い腕が包む。 「好きな人は独り占めしたがるって」 「……望むところだ」

2016-10-14 18:50:39
harvardandkaze @harvardandkaze

「お父さんってちがう名前だったんだよ」 「そうなのか?」 幼いまほが驚くと、みほは得意満面に頷いた。 「けっこんして西住になったの」 「ああ…そういうことか」 「うん。それでね、わかったよ」 「なんだ?」 「お姉ちゃんもわたしも西住」 「うん」 「すごい! けっこんしてるよ!」

2016-10-12 15:56:12
harvardandkaze @harvardandkaze

ある日みほは気付いた。 「どうして?」 「ん?」まほは顔を上げる。 「お姉ちゃん、誰とも並んで歩かないよね」 「歩きにくい」 「ほんと?」 「落ち着かないんだ」 言葉の裏にひそんだものが、みほの心を疼かせる。 「私は歩くね」 隣の腕を抱く。 「ぎゅってする」 「…ありがとう」

2016-10-11 18:19:09
harvardandkaze @harvardandkaze

「前提を覆すという発想を持たねばならない」 「なるほどね。忘れがちだ」 ドンとまほはミカの前に酒瓶を置いた。 「そもそもグラスを使わなければいい」 「革新的だね、まほさん」 「酒は1日これ一本だ」 そのとき、後ろから現れたみほが微笑みながら酒瓶を掴む。 「本気で言ってるの?」

2016-10-07 16:59:22
harvardandkaze @harvardandkaze

みほが花瓶を割ってしまった。 「まったく、あの子は」 しほは怒り心頭だ。 「まほ。あなたからも厳しく言うように」 部屋に戻ったまほは泣きベソをかいている妹に寄り添う。 「わざとじゃないよ」 「わかってる」 「ほんと?」 「もちろん」 肩を抱いた。 「大丈夫。私はみほの味方だ」

2016-10-02 11:04:47
harvardandkaze @harvardandkaze

「妹と喧嘩しちゃった」 「どうしたの?」 「人のもの勝手に食べたりするから」 憤慨している沙織に、みほはたじろぐ。 「そ、そうなんだ」 「みぽりんも喧嘩する?」 「うん」 「原因は?」 「どっちが可愛いかって二人で考えてたの」 「…え?」 「お姉ちゃんの方が絶対可愛いもん」

2016-09-27 16:23:57
harvardandkaze @harvardandkaze

「人生において必要な戦いとは?」 「試験。または試練」 問うたミカは肩をすくめ、まほは腕を組む。 「随分と味気ないね」 「いずれ旨味が溢れ出す」 「乗り越えれば?」 「過程にできれば」 「実に君らしいね、まほさん」 「ああ。実に味気ないらしい」 「ヘルシー志向」 「心がけている」

2016-09-26 13:17:31
harvardandkaze @harvardandkaze

飲み会でのことだ。 「西住先輩は亭主関白そう!」 「ビールとかお酌させそうよね!」 黄色い声を上げる後輩達を前に、まほは黙ってグラスを傾ける。 「らしいよ、城主様」 「身に余る」 「何を飲んでるんだい?」 「烏龍茶だ」 「なぜ?」 「天下人の仰せだ」 「かかあ天下」 「まさしく」

2016-09-24 23:35:22
harvardandkaze @harvardandkaze

貴方はまほみほで『男のロマン』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517

2016-09-23 12:43:06
harvardandkaze @harvardandkaze

まほはふと足を止めた。 「どうしたの?」 みほが首をかしげても視線は一点に注がれている。 「何見てるの?」 店先にあったのはフリルのエプロンだ。 「あ、可愛い!」 「うん」 「絶対似合うよ」 「そう思う」 「自信満々だね」 「当然だ」 「ふふ。買うの?」 「ああ。ロマンのために」

2016-09-23 12:42:48
harvardandkaze @harvardandkaze

貴方はみほまほで『春に誘惑、桜に恋を』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/587150

2016-09-18 00:51:20
harvardandkaze @harvardandkaze

ミカが週刊誌を眺めている。 「妄想が盛り沢山か?」まほはからかった。 「真実も含まれているよ」 「興味深い。例えば?」 「西住まほの理想の相手に迫る!」 「世話好きだな」 「友人Mによると「彼女を振り向かせたいなら妹顔に整形しましょう」とのこと」 「……友人M?」 「私だよ」

2016-09-21 19:55:10
harvardandkaze @harvardandkaze

「桜って何であんなに綺麗か知ってる?」 「そういう花だからだろう」 みほは自ら寝衣を脱ぐ。 「血を吸ってるんだよ」 「誰の」 「死体。桜の木の下にあるの」 「…そうなのか」 「ぞっとした?」 「ああ」 まほの首筋に犬歯が刺さる。 「ふふ。御伽だよ」 「でも綺麗だ。ぞっとするほど」

2016-09-18 00:51:06
harvardandkaze @harvardandkaze

貴方は妹で『よくもそんな恥ずかしい台詞を』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517

2016-09-16 16:38:53
harvardandkaze @harvardandkaze

「お姉ちゃん、私のこと好き?」 「どうしたんだ」 みほは姉に詰め寄る。 「いいから教えて」 「…また私のおやつを食べたのか」 「真剣だよ! …食べたけど」 「なるほど。説得力がある」 「わ、わざとじゃないよ。ごめんね」 不安げな妹にまほは笑う。 「大丈夫だよ。私が私である限り」

2016-09-16 16:36:38
harvardandkaze @harvardandkaze

「昨日みほと喧嘩をした」 「それは剣呑だね」 まほとミカは仕事帰りだ。 「反省している」 「自省は重要さ。内容は?」 「…怒った顔が可愛いと思った」 「まさかそれで歯止めがきかずに?」 「気付けば雷が落ちていた」 「重症だね」 「末期的だ」 「手の施しようがない」 「骨の髄まで」

2016-09-14 20:49:57
harvardandkaze @harvardandkaze

貴方は西住まほで『偶然と必然を重ねて』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/587150

2016-09-12 14:21:53
harvardandkaze @harvardandkaze

「私達が姉妹だったのって偶然かな?」 「そうだよ」 まほとみほの手が重なる。 「私がお姉ちゃんって呼ぶのは一人だけ」 「特等席だな」 「私の特等席は?」 「おまえは私の妹だ」 「私だけ」 「ああ。そうだ」 「じゃあ…私達が一緒にいるのも偶然なの?」 まほは微笑む。 「必然だよ」

2016-09-12 14:21:41
harvardandkaze @harvardandkaze

「甘いものが好きになった」 まほが言った。みほは顔を上げる。 「どうしたの?」 「悪くないことを知ったよ」 「最近?」 「まあな」 「美味しかったんだね」 「涙が出るほど」 確信犯達は微笑む。 「でも食べ過ぎはよくないよ」 「試してみよう。どうなるか」 そして唇が重なった。

2016-09-10 22:35:49
harvardandkaze @harvardandkaze

ちなみに「九州菊」は実在するお酒で僕の実家にある酒造さんです。毎年蔵開きがありますので福岡にお住いの方は試しに出かけてみると、田舎の風景に大自然の空気、美味しいお酒が味わえます。 剣道の達人でイケメンの店主がいますよ(^^) 県内ではサッカーの強い場所として知られていますね(笑)

2016-09-10 06:30:35
harvardandkaze @harvardandkaze

新酒が出回る時期だった。 「九州菊か」 まほの好きな酒だ。迷わず買おうとすると、 「家にまだあるよ」 みほが黙っていない。 「これは今日飲む」 「一升瓶を?」 「問題ない」 「あります」 「頼む」 「断ったら?」 「……頼む」 やがてみほは溜息をついた。 「もう。今日だけだよ」

2016-09-09 18:36:05
harvardandkaze @harvardandkaze

ノリノリで書いてしまいました。うちのまほとミカは僕の趣味全開です(ー ー;) 貴方はミカで『最大級の口説き文句』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517

2016-09-07 18:02:13
harvardandkaze @harvardandkaze

「運命ね。過去を美化する便利な修飾だ」 「勇ましいな。世の女性を敵に回したいらしい」 「君は味方だろう?」 「偶然にも」 まほは煙を吐き出した。ミカは微笑む。 「私は前世なら信じられるよ」 「過去の修飾どころではない」 「魂の修飾さ」 「ソウルメイト」 「そう。まほさん、君だよ」

2016-09-07 18:01:14
harvardandkaze @harvardandkaze

貴方は西住まほで『うつくしい古傷』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/587150

2016-09-06 18:50:29
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