【ライフ・イズ・ディザイア・ノット・ミーニング】#2実況付き
「よっしゃケモ・ビール!」「俺もだ!」「我はもう…」「お前らムードもクソもねぇな」「アンタら何飲んでんだ」「もう無い」「おう、次はズブロッカでもいくか」「「げぇっ」」「よくもそんな平然と…」「我は…もう…」かくして思いがけず始まった酒盛りは、朝日を見るまで続いたのであった。22
2016-07-18 21:56:15サント・デル・フジサワ命名教会の朝は早い。庭師であるエボニーアワビは、久々の晴れの日に機嫌よく庭の手入れをしていた。賢明な読者の皆様ならば彼の手の動きが常人のそれを遥かに超えたスピードである事がわかるだろう。左様、この庭師もまたニンジャである。24
2016-07-21 22:04:36ブブブブッ!突如彼の前に飛び出す殺人バイオスズメバチ!ネオサイタマで見るものより明らかに巨大!「イヤーー!!!」瞬間、鋭いカラテシャウトが響き渡る。「まったく…庭を荒らされるのは困るな」たった一度鋏を振ぬいただけで、バイオスズメバチは一瞬にして粉々に砕け散っていた。ワザマエ!25
2016-07-21 22:06:44エボニーアワビは平然と次の剪定作業にとりかかった。数日間雨に晒されたバイオマツノキは何度整えてもすぐにおかしな形になってしまう。それを世話するのは彼の仕事である。(ィィイイヤァーー!!)「…なに!?」突然、教会の中から聞き慣れぬカラテシャウトが微かに響いた。26
2016-07-21 22:08:50「敵!?ゴッドファーザー=サン…昼寝中だ!」彼はとっさに道具を放り投げると妖刀『アカガイ』を掴み教会へ走った!ゴッドファーザーは昼寝中はあまりにも無防備なのだ。エボニーアワビは祈るように教会へ駆け込んだ。すると!おぉ…ナムアミダブツ…!そこには横たわるゴッドファーザーの姿が!27
2016-07-21 22:10:54「……何してるんです、ゴッドファーザー=サン」そこには、フカフカに乾かされた極上フートンに安らかな表情で横たわるゴッドファーザーの姿があった。「フートンドライヤー=サンが来てくれました」「そのようですね…」「実際ありがたい…」28
2016-07-21 22:12:56つまり先ほどのシャウトは、ネオサイタマの全てのフートンを乾かす使命に生きるフートンドライヤーの声だったのだ。「湿気が酷く、いつもより怒りとカラテに満ちていました」「あぁ…」がっくり項垂れるエボニーアワビ。そしてふと、フートンの横にある水のタンクとルマンドの詰まった大袋を見た。29
2016-07-21 22:15:00