「『シン・ゴジラ』に覚えた“違和感”の正体」に覚えた違和感の正体 ~観客はそんなにも愚かだろうか~
- tomo1109_Reffi
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矢口は赤坂に総理レクでのスタンドプレーを注意され、災害現場でも自惚れを指摘される。その矢口が、最後には巨災対のメンバーや泉、カヨコ、そして自衛隊、民間企業を巻き込んで、一人ではできなかった「好きを通す」を成し遂げる。
2016-08-11 12:59:42赤坂が総理臨時代理に「そろそろ好きになさってもよろしいのでは」と水を向けたのは、頭を下げる泉の背後に、多くの協力者を得た矢口の姿を見出だしたからだ。何このツンデレ。
2016-08-11 13:02:09あえて口に出して言う必要もないほど自明ではあるけど、シン・ゴジラの「私は好きにした、君らも好きにしろ」はあらゆるジャンルのクリエイターに向けた言葉でもあるんだよな。ただし、それは一人よがりや先走り、我儘であってはいけない。地道な調整や説得も必要。「好きを通す」のは一人では難しい。
2016-08-13 04:57:24シン・ゴジラは観客の願望を充足させる「美しい物語」を提供しているという側面はもちろんある。そもそもがエンターテインメントであって、それは映像や物語の快楽を観客に与えることが目的なわけで。
2016-08-14 06:05:19その一方で、(ユーモアを交えつつも)現状に対する風刺や、振り返っての現実の厳しさを合わせ鏡のように見せつけるという側面もある。
2016-08-14 06:13:48自分が辻田真佐憲氏のシン・ゴジラ批評を評価しつつも、違和感を覚えた原因がわかった気がする。 twitter.com/reichsneet/sta… 「立派な指導者が出てくれば、日本はまだまだやれる」というのは、他人事だからだ。自分は全くそういう捉え方をしなかったからだ。
2016-08-13 19:21:28シン・ゴジラを優秀な政治家や官僚というエリート達が活躍する他人事と捉えるのか、画面に映っている政治家や官僚は全体の一部であり、描かれていないところには無数の働く人々がいるという前提を持って見るのかで、全く見え方が違うのか。 twitter.com/reichsneet/sta…
2016-08-13 19:29:41結局、これは作品批判というより観客批判ということになるんだろうけど、しかしその想定されている・批判されている「観客」はどれほど存在しているのだろうか、というところはやはり引っかかるよなぁ。そんなに観客は愚かだろうか、と。 twitter.com/reichsneet/sta…
2016-08-13 19:34:56自分の場合は、基本的にはフィクションとして楽しみつつも、その一方では我が事の延長としても想像力を働かせて、我々が/若い世代が頑張っていくんだという希望的なメッセージと受け取ったけどな。空想科学映画で未来への希望を描いたのだ、と。 twitter.com/reichsneet/sta…
2016-08-13 19:40:36そしてそれは、庵野監督が、根本的なところで「フィクションの持つ力を信じている」からだと思うんだよな。自らの人生が特撮やアニメと共にあった人だから。
2016-08-14 07:23:17もちろん現実はそう単純じゃないけど、これはドキュメンタリーでなく空想科学映画だから。製作発表時のコメントにあるとおり空想科学映画の世界は「夢や願望、現実のカリカチュア、風刺や鏡像」であり現実そのものではない。逆に言えば、空想科学映画ですらカッコいいものが描けなくなったら終わりだ。
2016-08-06 00:08:31「今の日本の困難な現状に対しあなたはどうするのか」と映画作家が問われて「面白い日本映画を作ります」と答えるのは、実に真っ当であると思う。
2016-08-06 00:13:23シン・ゴジラが幅広い年齢や性別や趣味嗜好の人々に「刺さった」のは、きちんとそれが伝わっているからではないのかなぁ・・・ twitter.com/reichsneet/sta…
2016-08-13 19:45:41しかしそれはそれとして、単に自分は想定される読者ではなかったというだけで、’(野暮とわかった上で)こういうことを言う人も必要なのかもしれないなぁ・・・ twitter.com/reichsneet/sta…
2016-08-13 19:51:18@kanose 個人的には、「現場」「指導者」みたいな2元論的な読み方は適当なのだろうか、という気がします。漫画版パトレイバーの廃棄物13号編で警視庁の偉いさんが「ことここに至っては我々も現場の一部に過ぎないわけで」という台詞がありますが、結局全部「現場」なのではないかと。
2016-08-14 12:29:55@kanose しかしその一方で、シン・ゴジラにおいて「現場」という概念をどう捉えるのかは、多分人によるんでしょうね。組織で働く人やエンジニア的な職業に付いている人は、作品内で描かれているものから敷衍してより広い解釈をしやすいというのはあるような気がします。
2016-08-14 12:43:22@kanose おそらくそれは作品の製作者たち自身の体験とも繋がっていて、結局、個人と組織のありようみたいな話からは逃れられないので、政治性・思想性を完全に切り離してシン・ゴジラを語ることはできないんでしょうね。各論としては全然できますけど。
2016-08-14 12:45:24※2016/8/15追記
自分のまとめを受けて別の方がまとめを作成されています。 あわせてお読みになったほうが良いかと思いましたので、紹介させて頂きます。 【シン・ゴジラ】矢口蘭堂こそ辻田評論が求める日本人の姿では? シン・ゴジラの「願望」をもっと読み解く togetter.com/li/1012232
2016-08-15 10:54:33※2016/8/21追記
作品を通して政治や思想を語る、あるいは作品の持つメッセージを解釈する・議論するといったことについて、
自分の思うところを追記しました。
よく出てくる「政治を持ち込むな」的反応、単純に「政治的な読みをするな」「社会的な影響を考えるな」とかではなく、党派性で語ってくれるな、てめえらの主張のダシにするな、くらいの感じで眺めている(し、たぶんそんなところだろうと思う)。
2016-08-14 13:58:53