茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1874回「目標を公言するやり方、秘密にするやり方」

脳科学者・茂木健一郎さんの9月2日の連続ツイート。 本日は、随想です。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1874回をお送りします。文章はその場で即興で書いています。本日は、随想です。

2016-09-02 07:06:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

何か、目標がある時に、それを周囲に公言した方がいいのか、黙っている方がいいのか。人それぞれだし、個人差もあるから一概には言えないが、それぞれのメリット、デメリットがあるように思う。

2016-09-02 07:07:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

まず、目標を公言することには、一種の「宣言効果」がある。周囲が、「そうか、あいつはそういうことを目指しているのか」という目で見るようになるから、本人に良い意味でのプレッシャーがかかる。

2016-09-02 07:07:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

一方、目標を公言すると、それ自体が報酬になってしまって、なんとなくいい気分になってしまうという問題がある。「オレ、◯◯やるから!」といつも言っていると、それだけでやったような気になって、それ以上の努力をしなくなってしまう。

2016-09-02 07:08:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

時々、私のところに、若者が来て、「茂木さん、オレ、ビッグになりますから、見ていてください!」と言うけれども、そういうひとで、実際にビッグになった人は、あまり見ない。きっと、目標を公言することで、半分達成した気分になっているのだろう。

2016-09-02 07:09:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

目標達成について、おすすめの「戦略」は、「ステルス」である。誰にもいわず、ひそかに努力し、準備する。その時間は苦しいかもしれないけれども、とにかくがんばる。そうして、いよいよ出来上がった、という時点になって、初めてみんなに見せる。びっくりする。

2016-09-02 07:10:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

目標を公言せずに、ひそかに努力を続けるということは、つまり、それが達成した時の周囲のサプライズ、感動を思い浮かべてがんばるということである。この方法では、満足は実際に達成しないと得られないから、その分、本気で努力することになる。

2016-09-02 07:11:52
茂木健一郎 @kenichiromogi

この方法は、ダイエットにも有効だ。たとえば、半年後に誰かに会う予定があるとしたら、今日からやせて、半年後にその人に会った時にびっくりさせるようにする。いつも、「私ダイエットする!」と言い続けているよりも、よほど効果がある。

2016-09-02 07:12:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

もちろん、目標を公言するやり方と、ステルスのやり方を、ハイブリッドで混ぜても良い。目標を軽く言いつつ、実際にそれが達成できた時の周囲の驚きを、イメージしながら頑張るのである。目標のあるすべてのみなさん、どうか、がんばってください!

2016-09-02 07:13:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1874回「目標を公言するやり方、秘密にするやり方」をテーマに、8つのツイートをお届けしました。

2016-09-02 07:14:20