- K_misa_maguro
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ああ、なるほど。それもレトリックの一手法かもしれませんね。 RT @Sotobato_Nihu 世界観は重要です。以前羊毛亭氏が『一般的な読者』という言葉を使っていらっしゃいましたが、確固たる世界観を構築してしまえば、どのような読者でも納得させられるかもしれません
2011-02-19 03:33:41それもまたレトリックです。現代本格とはそういうものだと思います(笑……うところかな?)。 QT @Sotobato_Nihu アンフェアな真相をフェアにしてしまうために厚いページを割いた小説もあります//
2011-02-19 03:36:36こんな議論がされていたとわ….@K_misa_maguro さんの「本格ミステリにおけるフェアプレイの定義」をお気に入りにしました。 http://togetter.com/li/102014
2011-02-19 23:47:02作者の用意した解を解こうと思って読んでいるか、そうではなく手がかりから真相開示までの流れをただ読んで楽しむだけか、でも話は変わってくるのかな、とか。私は後者ですし。
2011-02-19 23:49:19今の時期、本格ミステリのフェアプレイうんぬんの話をするに格好の題材は『エラリー・クイーン論』だと思います。まだ読んでいる途中だけれど、これがめっぽう面白い。ちなみに途中なのは、つい対象となるクイーンの本を確認しながらだから、読書ペースがあがらないため。
2011-02-19 23:49:19本格ミステリのフェアプレイ:ちょっと、羊毛亭さんに紹介いただいた拙文を読み直したんですが、やたら長くてまだるっこしいので、自分の整理を兼ねて当時の考えを、できるだけ簡潔にまとめなおしてみます。
2011-02-20 00:31:40本格ミステリのフェアプレイ:かつて、私は本格ミステリのフェアプレイを命題論理学のようなものだと考えていました。意味を考えずに記号を操作するだけで唯一の解答がパズルのように導ける、それがフェアプレイだと。後に、フェアプレイとはコミュニケーション可能性の問題と考えが変わりました。
2011-02-20 00:32:29本格ミステリのフェアプレイ:例えば「机の上にリンゴが一個ある。別のリンゴをもう一個置くと机の上のリンゴは何個になるか?」という問題を考えます。この文章だけを純粋に記号操作しても「二個」という答えはでてきません。しかし「一個+一個=二個」という暗黙の常識を誰もが知っています。
2011-02-20 00:35:57本格ミステリのフェアプレイ:十一年前に書いた「犯人当て小説のためのフェア・プレイ変換の提案について」は、たとえ小説の形式でも、そういった暗黙の常識として成立する文章と小説内の文章を記号操作すれば唯一の解答がだせる、と考えていました。 http://bit.ly/fxoNdH
2011-02-20 00:36:31本格ミステリのフェアプレイ:しかし、これは間違いでした。なぜなら(「探偵達の新戦略」で詳しく説明しましたが)ある手がかりからは複数の解釈を得ることができるからです。ひとつの手がかりからは、矛盾する複数の文章が導きだせる。 http://bit.ly/hIiFS5
2011-02-20 00:42:16本格ミステリのフェアプレイ:「机の上にリンゴが一個ある」という文章から、人は無意識的に、静かな場所の頑丈な机を想像します。しかし、そんなことはこの文章は保証していません。びゅうびゅう風の吹き荒れる場所で、脚が腐ってもろくなっているかもしれません。
2011-02-20 00:44:40本格ミステリのフェアプレイ:(簡潔に書くって言ったのに長くなってきたよ!)もう一個リンゴを置いても、風に転がって落ちたり、机が壊れたりするかもしれません。そうすれば答えは「二個」にはなりません。では、なぜ現実の生活では「二個」という答えが成立するのか?
2011-02-20 00:45:07本格ミステリのフェアプレイ:それは、特に言及しなければ静かな場所の頑丈な机を想像するのが当然だからです。つまり、フェアプレイとは意味を考えない記号操作ではなく、相手と常識を共有しているという信頼関係によって成立する。信頼無しに、フェアプレイは成立しません。
2011-02-20 00:47:10本格ミステリのフェアプレイ:当時の自分にとってこれは、前期/後期ヴィトゲンシュタイン哲学の違いくらい、あるいはニュートンの古典力学と量子力学との違いを目の当たりにするくらいのショックでした。ポストモダンが訪れた、と言ってもいいかもしれません。ポストモダンってなんだっけ?
2011-02-20 00:48:47本格ミステリのフェアプレイ:論理という概念そのものにさえ認識が変わりました。それまで私にとって論理とは機械の部品のようなもの、静的かつ変更不可能な、運命的なものでした。それが、さまざまな可能世界を見せてくれるもの、多元的な物の見方を助けてくれるものに変わったのです。
2011-02-20 00:49:47フェアプレイ。むしろなにをアンフェアなのかを指摘する方が近道なのかなとは思うのですが、もともとフェアということをあまり深く意識してないから、それもできない私。
2011-02-20 01:01:01強いて言うなら、解決がどうではなく、それを導くたった一つの妥当な理論を読者が組み上げられるなら、フェアだと言えるのではないかと思います。
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