キャットファイト

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3LDK @s_and_a_room

1 窓から明るい光が差し込む。 今日は洗濯物がよく乾きそう。 ベッドの上、揺さぶられながらふとそんなことを思った。 「くっ、おま…余裕やな…」 苛立たしげに突き上げられる。 『ひゃ、あっ、んあーっ!んーっ!』 力いっぱい貫かれて声をあげた。

2016-02-18 00:21:20
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2 「ちょ、声でかい」 グッと肩を口に押し付けられる。 「朝やで?」 そんなこと言いながら、奥の上、私が感じるところをピンポイントに突いてくる。 必死に縋りついて与えられる快感に耐える。 もう街は動き出してる。 窓の外、誰が通るかわからない。 すばるはいじわるだ。

2016-02-18 00:21:33
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3 吸い付いて舐めまわして、必死で声を殺す。 それでも激しさに耐えられずに隙間から漏れる。 「んっ、ぁー…きもちいー…」 掠れた声。 切羽詰まったその響きに体がぎゅうって反応する。 「っ、ぁ、あか…んっ、て」

2016-02-18 00:21:47
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4 私の背中を痛いくらいに抱き締めて、何度も重く深く楔を打ち込む。 そのリズムに合わせて呼吸が漏れる。 溺れそうで、怖くて。 部屋はこんなに明るいのに、目の前が真っ暗になる。 背中を爪を立てて掻き抱いて、一番底まで堕ちた瞬間、助けを求めて噛みついた。

2016-02-18 00:21:58
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5 外から微かに聞こえる雑踏。 荒い息がそれをかき消す。 ずっと塞がれていた唇が解放された。 と思ったら、すぐにまた唇で塞がれる。 絡めて吸い合って、二人の体が落ち着くまで。 汗ばんで湿った体が吸い付くようで気持ちいい。 啄んだ唇が離れて、起き上がったすばるを見上げる。

2016-02-18 00:22:11
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6 あ、肩…。 吸い付いた赤く黒い痕をくっきりと囲う歯形。 どうしよ…。 「ん?ええんちゃう?」 どことなく嬉しそうなすばる。 そんなわけないじゃん…。 「ほんまに我慢でけへん子やなお前は」 …私のせいじゃないもん。 「ま、そこがええねんけど」 ニヤリと笑う。

2016-02-18 00:22:22
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7 「うちには我慢でけへん猫がおんねん」 猫はすばるのくせに。 くるりと向いた背中に言おうとして、口を噤む。 爪の痕。 いっぱい。 …猫、かも。 背中に感じる痛み。 多分私にも。 お互い様じゃん。 …洗濯しよ。 汚れたシーツを持って、傷だらけの背中を追いかけた。

2016-02-18 00:22:35