#グングニル起動if まとめ
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knk7_mystia
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もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 終末の光が世界樹を、エトリアを、グラズヘイムを呑み込んで行くのが見えた。 短い間の喜びが、悲しみが、発見が、苦しみが、仲間とのかけがえのないひと時が。業火と光の柱の中に消えていく。 これで、よかったんだ。 #グングニル起動if
2016-09-12 02:13:30
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale リッキィ、自分の使命のために千年の時を超えちゃうくらいクソ真面目だから、グングニルの影響が消えるくらいまで(数十分)待ったらたぶん引き返して世界樹跡地見に行くんじゃないか。セルの殲滅を確認するために #グングニル起動if
2016-09-12 02:17:32
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 途中で完全に破壊されたグラズヘイム跡地に辿り着いて、地べたにぺたんと座って「マイク……」って呟いたあとしばらく動かなくなるけど #グングニル起動if
2016-09-12 02:19:56
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale おそらく半球状に抉り取られた地面の、中心まで半分くらいは歩いただろうか。 このあたりにはかつてエトリアの街があったはずだ。 宿屋、ローザの館、交易所ーー思い返そうとして、何か堪えきれないものがせり上がってくるのを感じて、やめた。 #グングニル起動if
2016-09-12 02:23:56
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale フォレスト・セルは殲滅できたのか？ 確認は一瞬で終わった。世界樹と呼ばれる巨大遺跡が存在したあたりには、今はただ、土気色の無が見渡す限りに広がっているだけだったからだ。 #グングニル起動if
2016-09-12 02:25:45
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 戦いは終わった。終わってしまったのだ。フレドリカ・アーヴィングの、そして研究者たちの悲願は、千年越しにここに達成されたのであった。 #グングニル起動if
2016-09-12 02:27:21
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale フレドリカは暫くその何もない光景を眺めたあと、 「……生存者を、確認しなくちゃ」 そう言って踵を返すと、また果てしない荒野を歩き始めた。 #グングニル起動if
2016-09-12 02:30:05
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale エトリア住民たちの避難場所とかについてはマイクがモニターしてて知ってるとかじゃないかな。リッキィが追いつけるかどうかについては、大キャンプ地みたいになるだろうから移動はほとんどしないってことで #グングニル起動if
2016-09-12 02:33:02
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 幾つか草原を抜けた辺りの開けた土地に、簡素なテントが無数に並び、間を忙しそうに歩き回る人々の姿も確認できた。 それは、姿形は変わり果ててしまったものの、エトリアの街の賑わいそのものであった。 乾いた心に、一筋の温かい光が射すのを感じた。 #グングニル起動if
2016-09-12 02:35:36
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 「君は、フレドリカ・アーヴィングかな？」唐突に背中から声を掛けられる。 振り向くと、そこには見知った顔があった。 「お久し……ぶりです。オレルスさん」#グングニル起動if
2016-09-12 02:38:23
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale オレルスから聞けた現状は、半ば予想通りのものではあった。ヴィズルは行方不明のまま戻らず、オレルスが臨時にエトリアの者ものを統率していること。物資は乏しいながらも、別の都市に援助を求められないか手立てを探っている段階であること。 #グングニル起動if
2016-09-12 02:42:07
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 「なにぶん大きな都市だからね。情報が錯綜してしまい、うまく避難できなかった住民も出てしまった。他にも移動中に魔物に襲われる者、慣れない避難生活で体調を崩す者…… こんなに不甲斐なさを感じることはないよ。本当に、忸怩たる思いだ」 #グングニル起動if
2016-09-12 02:45:46
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale オレルスは、犠牲者の数は自分の統率力の至らなさだと感じているのだろう。唇を噛み締め、拳を震わせる様子からひしひしと感じられた。 「……っ……ぁ……」 #グングニル起動if
2016-09-12 02:47:33
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 貴方は悪くない。貴方は最善の働きをしている。こんな惨状を引き起こした原因は貴方ではなくーー 全て、伝えてしまおうと思った。そうすれば彼の苦しみを少しは和らげられるはず。そうだ。吐き出して楽になだてしまおう。#グングニル起動if
2016-09-12 02:50:22
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale そんなフレドリカの様子を感じ取ってか、オレルスが口を開く。 「無理に話す必要はない。大体の事の顛末は理解しているつもりだ」 「えーー」驚きを隠せなかった。#グングニル起動if
2016-09-12 02:51:47×「えーー」
◯「え――」
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale そういやあいぽんからだとわからないけどーとーって区別ついてる？ついてないとめっちゃカッコ悪い文章になるんやが
2016-09-12 02:52:37
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale オレルスは彼女の驚きと疑問を読み取ったかのように話し続ける。「彼らから聞いた訳ではないよ。ただ私も伊達に執政院に長く居た訳ではない。冒険者の様子を見ればある程度のことは察しがつく」#グングニル起動if
2016-09-12 02:54:53
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 「そう、だったんですか」自分の心配も、微かな逃げも、全て読み取られている気がして俯き……はっとした。 「オレルスさん、あの4人に会っているの！？あの4人は今どこに、ハイランダーは、ラクーナは、サイモンは、アーサーはーー」#グングニル起動if
2016-09-12 02:59:00
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 「彼らの消息は残念ながら分かっていない」オレルスは残念そうな口調で呟く。 「ただ最後に彼らを見た人間の話によれば、 『セルを俺たちの手で止められないかどうか最後まで試してみる』 そう、言っていたそうだ」#グングニル起動if
2016-09-12 03:01:40
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 人の心が砕ける音というのを聞いたことがあるだろうか。 おそらく殆どの人間はないだろう。そもそも心というのは音を立てて物理的に砕けるものではない。当然の話である。#グングニル起動if
2016-09-12 03:05:07
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale それでもフレドリカは、この時、確かに聞いたのだ。自分の中から、その音がするのを。 #グングニル起動if
2016-09-12 03:05:44
もぐもぐお煎餅
@knk7_mystia
@sq_tale 自分のことなど心から憎んでくれて構わない。憤りながらエトリアを離れ、そのまま暮らしてくれればそれで良かったのだ。 そうではなかった。彼らは最期までひとりの少女を信じ抜いた。 #グングニル起動if
2016-09-12 03:09:15