翁長沖縄県知事が福岡高裁で敗訴。争点は仲井真前知事の承認に法的な瑕疵があるかどうかだが、なぜか #木村草太 はその点をガン無視した論説を沖縄タイムスに寄稿。

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐり、同県の翁長雄志知事が埋め立て承認取り消しの撤回に応じないのは違法として国が起こした訴訟で、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は16日、翁長氏の対応を「違法」と判断し、国側勝訴の判決を言い渡した。 翁長氏は「不当な高裁判決の破棄を求める」と最高裁に上告する方針を表明。 訴訟は、仲井真弘多前知事による埋め立て承認を翁長氏が取り消した処分の適否が問われた。国は処分の撤回を求めて是正を指示したが、翁長氏は従わず、この対応を違法と訴えた。 判決は、争点だった審理の対象に関し、仲井真氏の承認と位置づけた。県は翁長氏の承認取り消しを審理対象にするよう訴えていたが、県の再審査が誤っていても「有効に取り消せる不条理を招く」と却下。承認という行政処分の安定性確保を重視した。 http://www.sankei.com/affairs/news/160916/afr1609160018-n1.html
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リンク 沖縄タイムス+プラス 【木村草太の憲法の新手】(40)辺野古訴訟判決 県の主張に応えていない | タイムス×クロス 木村草太の憲法の新手 | 沖縄タイムス+プラス 9月16日、福岡高裁は、辺野古の埋め立て承認処分の取消を違法と判断した。判決は、次のように述べる。

【木村草太の憲法の新手】(40)辺野古訴訟県敗訴 公正な判決なのか

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/62609
2016年9月18日
 9月16日、福岡高裁は、辺野古の埋め立て承認処分の取消を違法と判断した。判決は、次のように述べる。

 「全ての知事が埋立承認を拒否した場合、国防・外交に本来的権限と責任を負うべき立場にある国の不合理とは言えない判断が覆されてしまい、国の本来的事務について地方公共団体の判断が国の判断に優越することにもなりかねない。これは、地方自治法が定める国と地方の役割分担の原則にも沿わない不都合な事態である。よって、国の説明する国防・外交上の必要性について、具体的な点において不合理であると認められない限りは、被告はその判断を尊重すべきである」

 この言いようは、あまりにもひどい。米軍基地が嫌悪施設だと認めつつ、「みんな嫌がるから、地元の話など聞いてられない」という開き直りだ。これでは、安全保障に関する事柄は全て、自治体の意向を無視して、国が勝手にできることになってしまう。

 今こそ、憲法が、地方自治を保障する意味を見直さねばならない。国地方係争処理委員会は、話し合いによる解決を求めていた。この判決は、それすら無視している。

 この判決を基礎にするならば、国は、話し合いの場を設けるインセンティブがなくなる。何もしない方が、国の主張が通りやすいからだ。沖縄が納得するだけの十分なコミュニケーションを促すには、何をすべきなのか、そういった視線も必要だ。

 また、沖縄に基地が集中しているのを知りながら、「仕方ない」と国民が思っていたのでは、地域間の不平等は解消されない。米軍基地による恩恵を受けているのは、日本国民全体だ。「本当に沖縄でなければならないのか」を、一人一人が考えていかねばならない。

 そう考えると、基地の設置場所の決定は、政府任せにしてはいけない。全国民の代表が集う国会で、辺野古でなければだめな理由について、議論を尽くすべきだろう。

 この連載でも指摘してきたように、米軍基地の設置は、地元の環境規制や都市計画、消防など地方公共団体の自治権の制限につながる。他方、憲法92条は、「地方自治の組織及び運営に関わる事項」は、「地方自治の本旨」に従い、法律で定めなくてはならないと規定する。この条文を素直に読めば、米軍基地を設置する際には、どの地方公共団体の自治権を、どのような範囲で制限するのか、「法律」で決定すべきである。

 沖縄県は、今回の訴訟で、埋め立て地を基地として運用する根拠法が整備されていないのに、埋め立てを行うのは不合理だと主張した。これに対し、判決は、辺野古基地建設に伴って生じる自治権の制限は「日米安全保障条約及び日米地位協定に基づくものであり」憲法上問題がないと言い切る。しかし、日米安保条約や地位協定はあくまで「条約」であり「法律」ではない。条約があったからといって、憲法92条の要請を満たせるはずがない。

 今回の判決は、ほとんど国の主張の引き写しで、沖縄県の正当な主張に全く応えていない。これで、「公正に判断した」と良心に誓って言えるのか。最高裁には、公正で理論的な判決を期待する。(首都大学東京教授、憲法学者)

国が勝訴 翁長知事の対応「違法」 国の主張を全面的に認める

http://www.sankei.com/affairs/news/160916/afr1609160018-n2.html
2016.9.16
仲井真氏の承認は違法とはいえず、それを取り消すことは「許されない違法」で、是正指示に従わないことも「不作為の違法にあたる」と結論づけた。

木村氏は、前知事が承認をしていないという前提、もしくは知事が替わるたびに承認を必要とするという前提で論説を書いていますが、知事が替わっても前知事の承認は有効で、それを取り消すという裁量は現知事にはありません。

前知事の承認に瑕疵があるとして現知事が承認を取り消したことが違法であると高裁が判断したのです。

ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

木村草太の言いようは酷いな。 沖縄県が下した判断を知事が変わって屁理屈こねて覆していることが問題なんだが。 twitter.com/harada_hirofum…

2016-09-18 09:58:46
原田 裕史 🥚 🧷 @harada_hirofumi

【木村草太の憲法の新手】(40)辺野古訴訟県敗訴 公正な判決なのか okinawatimes.co.jp/articles/-/626… @theokinawatimesより

2016-09-18 09:41:37
原 _ 田 _ 裕 _ 史 🥚 🧷 @harada_hirofumi

@nomorepropagand それを「問題」というのは裁判における一方の立場に寄った見解。ここでは裁判所の立ち位置が批判されてるのに。 @theokinawatimes

2016-09-18 10:06:39
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@harada_hirofumi @theokinawatimes 法的に瑕疵がなければ仲井真知事の許可は有効です。 瑕疵が無いのに知事が変わったから約束を取り消すなんてのはシナの易姓革命のようなものです。

2016-09-18 10:09:49
原 _ 田 _ 裕 _ 史 🥚 🧷 @harada_hirofumi

@nomorepropagand そんなところでシナという言葉遣いをするのは感心しませんな。 さようなら。@theokinawatimes

2016-09-18 10:16:04
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

「中国」という地域・国は1949年に初めて出てきたもので、易姓革命について言及する時はシナと著すのが適切です。 RT @harada_hirofumi そんなところでシナという言葉遣いをするのは感心しませんな。 @theokinawatimes

2016-09-18 10:18:31
舶匝(はくそう @online_cheker) @online_checker

私法上の契約では「議員・首長の交代に伴い方針転換するから契約解除」事例は多々。地方自治の本旨(特に住民自治)と契約の効力との兼ね合いは、難題。 この難題が、行政行為の効力でも浮上。真っ当な論証かと @nomorepropagand twitter.com/harada_hirofum…

2016-09-18 10:19:39
原 _ 田 _ 裕 _ 史 🥚 🧷 @harada_hirofumi

@nomorepropagand 現在本邦でシナと表現する一群の人をみるに、ダメな表現ですな。 テレビも新聞も政府も使わんよ。 @theokinawatimes

2016-09-18 10:20:46
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@harada_hirofumi @theokinawatimes 支那(シナ)とは、現在の中華人民共和国またはその一部の地域に対して用いられた地理的呼称、あるいは王朝・政権の名を超えた通史的な呼称の一つである。 初の統一王朝秦に由来。 以上、wikipediaより。

2016-09-18 10:22:11
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@online_checker 違約金の支払いも加味した契約解除の問題と、国の専権事項における地元自治体の同意とは別の次元かと思います。

2016-09-18 10:24:32
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@online_checker 公共施設の企画・設計を民間企業に委託する契約を結んで、あたらしい自治体の首長がそれに反対して当選した。新しい首長のもとで違約金を支払って契約を解除すればそれは何の問題もありません。しかしそれは辺野古移設における国と沖縄県の争いとは別次元です。

2016-09-18 10:27:51
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@online_checker 沖縄県は前知事の許可には法的に瑕疵があると訴え、一方の国は外交防衛に関して国民に責任を負う中で辺野古移設を決め沖縄県の同意を得た。知事が変わっても国に対する責任を継承するのです。沖縄県には違約金という選択肢はありません。

2016-09-18 10:36:54
乱調 @rantyo3141

沖縄タイムス 18日 【辺野古・敗訴】木村草太は… あまりにひどい。國は何でもできることになってしまう。(少なくとも沖縄ではず~~~っと、そうでしたね) pic.twitter.com/b76Vp842NJ

2016-09-18 11:50:21
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まとめ 井上武史vs木村草太の論戦か? 『軍事権』は憲法に書かれていないとできないのか。 タイトルにある「論戦」という解釈は、まとめ者の個人的判断です。井上武史氏のツイートに「『集団的自衛権=軍事権』説なんて論外。本当に憲法学者なのかというレベルの言説」という一節があり、これは私が読んだ中では、木村草太氏の主張のことを意味する、と判断しました。同氏の文章を読んだ時に「面白いけど初めて聞く説だ」とも思ったので、ここから本格的な議論になることを期待してピックアップしました。 27964 pv 126 4 users 2
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@online_checker 木村氏は、仲井間前知事が承認をしていないという前提、もしくは知事が替わるたびに承認を必要とするという前提で論理を組み立てています。知事が翁長に替わっても仲井間前知事の承認は有効で、それを取り消すという裁量は翁長にはありません。

2016-09-18 11:56:46
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

#木村草太 の憲法学がもはやカルト宗教化している。 twitter.com/nomorepropagan…

2016-09-18 17:11:16
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

.@gryphonjapan さんの「井上武史vs木村草太の論戦か? 『軍事権』は憲法に書かれていないとできないのか。」をお気に入りにしました。 togetter.com/li/957884

2016-09-18 16:54:09
舶匝(はくそう @online_cheker) @online_checker

新しい概念を立てて、事を論じるのは、東大系法学者さんの特徴(憲法学に限らず)。 これ自体は、切り口の違いなので、気にはならない。 (論が立つか否かは、気長に待てば済む事) @nomorepropagand #木村草太 の憲法学twitter.com/nomorepropagan…

2016-09-18 17:16:46
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@online_checker @gryphonjapan 切り口の違いではなく、憲法学の常識・原理を共有するか否かの違い。 #木村草太 は憲法学の世界標準を逸脱して日本の憲法学をガラパゴス化しようとしている。彼の説く憲法はもはや憲法とは呼べないシロモノ。

2016-09-18 17:28:57
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@online_checker ニュートリノに質量は無い、という理論物理学の共通認識に疑問を持って観測によって質量があることを証明した物理学者はノーベル賞を受賞しました。それまでの常識と矛盾する仮説を立てることは有益ですが、#木村草太 が論じている対象は憲法ではない何かです。

2016-09-18 17:34:08
ソクラテス雀@反緊縮 @nomorepropagand

@online_checker #木村草太 に好きに言わせておけばいい、というのも自由ですが、彼の言説が憲法学の常識に沿ったものだという誤解が広まることは社会にとって損失です。憲法学者という肩書きでなく市井の基地外の戯言として扱われるのなら私も放置しますが。

2016-09-18 17:37:34