スター・ウォーズに学ぶ、歯切れ良さと気品のあるメロディの作り方

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uroak_miku @Uroak_Miku

1)『スター・ウォーズ』がワーグナーのオペラの技法を使っていることは有名です。「ライト・モチーフ」といって、主役級の登場人物にそれぞれ旋律をつけるのです。

2016-10-08 02:05:31
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2)ルーク、レイア、オビワンにそれぞれ旋律がつけられています。ハン・ソロにはなかった。意外なことにこの第一作ではダースベイダーにも旋律らしい旋律はついていませんでした。 pic.twitter.com/xo9BSGUlxg

2016-10-08 02:08:21
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3)ルークの旋律は、今更紹介するまでもないほど有名です。♪ドーソーファミレドーソ♪ 「ドレミファソ」でできています。

2016-10-08 02:10:27
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4)レイアの旋律は ♪ソミミー、ファッファミレー♪ つまり「レミファソ」でできている。ルークの音階「ドレミファソ」からドが抜けています。女の子だから。youtu.be/60S2fBoidwo(1:42から再生してください)

2016-10-08 02:21:32
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5)オビワンは ♪ラーレーミーファソファーラー♪ だから「レミファソラ」音階。youtu.be/TeAhufjbsag  「ラシドレミ」と同じ音列なので音階そのものがもともと短調的です。

2016-10-08 02:22:05
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6)ルークの旋律はド↗ソつまり長調の完全五度上昇で始まる。雄々しさの響き。レイアのはソ↗ミつまり長調における短六度の上昇で女性的、オビワンのがラ↗レつまり短調の完全四度上昇で内省的・東洋的。

2016-10-08 02:34:50

短六度→長六度

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7)レイアの旋律はいちおう長調なのですが「ド」は決して鳴らない。男の子にはあっても女の子にはないものだからです。

2016-10-08 02:36:14
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8)面白いのはオビワンも「ド」がけっして鳴らないことです。老人なのでもう立つものが立たないのでしょう。そういえば決闘シーンでダースベイダーにも揶揄されていました。

2016-10-08 02:37:46
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9)三者共通するのは、連続する音の連なりが分散されて旋律ができている点です。ここを指摘したものは過去目にしたことがありません。

2016-10-08 02:39:05
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10)歯切れが良くて、同時に美しい旋律を作るコツです。

2016-10-08 02:41:28
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11)以上、作曲技法の視点からこの古典スペースオペラを楽しんでみるのも楽しいので楽しんでみましょう。youtu.be/eRgsMKu8oNA

2016-10-08 02:42:31
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12)補足。レイアの旋律がソ↗ミつまり短六度だから女性的なのはなぜかというと、この音程は同時に短三度音程だからです。短調の音程。もし長三度なら長調の音程。旋律全体は長調だけど短調音程で始まる。はつらつとした女性イメージが演出されるわけです。

2016-10-08 02:45:55

短六度→長六度

オビワンの旋律ですが違う分析ができそうです。後日。