366日※重なる想い※

大倉組 @ohkuragumi

②⑤366日※重なる想い※ 「あーっ！もう、訳分からん、」 『だからさ～』 私の知らなかった忠義の一面 機械音痴 頭が良くてスポーツ万能で 何でも出来ちゃう人だと思ってたのに 『こうゆうの、苦手？』 「あ～、ダメや。 機械関係は全然、分からへん、」 ふて腐れる

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②⑥366日※重なる想い※ 『そうなんだ、意外だわ、』 「携帯は特に分からん、」 拗ねたように言う忠義。 携帯は電話とメール。 Yahooニュースが見れたら それでいい。って忠義 『Yahooニュースで、なに見るのさ』 「芸能ニュース」 何て、また意外

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②⑦366日※重なる想い※ 学生の頃は真面目で 生徒会長なんてやるような人が Yahooニュース？ なんて思ったら あの頃よりも忠義が 近くに感じて嬉しく思った。 「これは？どうしたらええの？」 『あ、それはね～、、』 「これでええの？」 『そう、そう！』

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②⑧366日※重なる※ そんな やり取りを始めて かれこれ１時間以上 お酒も入ってるせいか 最初の どぎまぎしていた気持ちは いつしか消えていた。 「おっ！出来た！」 『出来た？』 「これでええんやろ？」 『そう！大丈夫』 「『イェーイ！！』」 って、ハイタッチ

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②⑨366日※重なる想い※ たかがLINEの登録が出来たくらい で、はしゃぐ私たち。 この感じ、、懐かしい 「これ、あとはメールと同じなん？」 『そう。ここ押せば送信になるから』 「あーっ、疲れたわ、」 『私の方が疲れたわ、』 そう言って笑い合う やっぱり、楽しい

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30）366日※重なる想い※ 試しに何が送ってみて？ と言うと、少し考えながら 文字を打つ忠義 ピコン//と受信音が鳴り 見てみると 〈やっぱり、お前と居ると楽しいわ〉 思わず顔がニヤける。 《私も、忠義と居ると楽しいよ？》 そう送り返すと、忠義も微笑んでいて

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③①366日※重なる想い※ またピコン//と鳴り 目に映った文字は 〈俺、やっぱり、お前が好きだわ〉 、、、えっ？ 一気に早まる鼓動 好き、、、って？ 好きにも色んな種類がある 友達としてとか… どうゆう意味…？ 困惑しながら私は

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③②366日※重なる想い※ 目を会わさず、携帯を眺める私たち 困惑しながら私は 《私も忠義の事、好きだよ（笑）》 冗談まじにり送ると 「お前の好き、って、 どうゆう意味なん？」 そう問いかけてくる 『どうゆう意味、、、って…』 それを聞きたいのは、私の方だよ…

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③③366日※重なる想い※ 『忠義とは、昔からの仲？って いうかさ、、、』 言葉を探す 『一緒に居て楽しかったし…』 本当の気持ちなんて…言えない… 『、、、久しぶりに会って こうしてさ、、、 また話せるようになってもさ、 やっぱり、、楽しい、って思うし…』

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③④366日※重なる想い※ 黙って私の話を聞いてる忠義 その眼差しは、いつになく真剣で、 「それで？」 って言葉を求めてくる 『ずっと、友達で居られたら いいな、、って思っ「友達なんや…」 私の言葉が終わる前に ポツリと言った

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③⑤366※重なる想い※ 『友達、、でしょ？』 それ以外、何があるの…？ 「俺はイヤやわ～」 急に おどけた口調で言ったか と思うと 「友達なんて、、イヤや」 逸らしていた目線を捉えて じっと見つめてくる。 静まり返る空気 聞こえるのは抑えられない 鼓動の音

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③⑥366日※重なる想い※ 忠義は何が言いたいの？ 友達なんて、イヤや。って どうゆう意味…？ そんな瞳で見つめないでよ… 熱い視線に耐えられなくなって 逸らすと 「俺な？２回振られとるんよ、」 『２回…？』 失恋話を始めた

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③⑦366日※重なる想い※ 「最初はな、、中学ん時でな？」 あんなに一緒に居たのに そんなこと、知らなかった 「２回目はな？高校ん時や、」 『へぇ～、そんな事あったんだ…』 そんな昔話 今さら聞きたくないし、 知りたくない 「それも、同じ相手にな…」 って、同じ人？

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③⑧366日※重なる想い※ 2度も告白するくらい 好きだった人が居たなんて… 昔の事なのに 心の奥が締めつけられる 『忠義って、意外と一途なんだ～』 心の言葉を隠し、からかうと 「お前、、分からへんの…？」 私の顔を覗き込む え…？何が…？ そんなの分からない

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③⑨366日※重なる所※ 分からないから思わず 『、、、はっ？』 って、キョトンとしてる私に 「お前やで？」 『わ、、わたしっ、？！』 そんな事あった？ 記憶を辿って思い返す 『あっ、…』 「忘れとったん？酷いわ～」 忘れてた訳じゃない だって、、、あれは…

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40）366日※重なる想い※ 「まぁ中学ん時はな、 周りのヤツらに言われて 引っ込みつかんかったんやけどな…」 ほら…そうでしょ？ 私たちが仲いいから冷やかされて、 付き合っちゃえよ。なんて言われて 仕方なく、でしょ？ 分かってるよ…。 好きだった訳じゃないでしょ…

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④①366日※重なる想い※ 「けど、何とも思ってなかったら、 言わんかったし…。 高校ん時は、本気だったんやで？」 時折チラつかせる真剣な表情に いちいち ドキッ// として乱れる心 平常心を保とうとして 冗談を飛ばす私

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④②366日※重なる想い※ 『ま～た、そんなこと言ってさ、 また周りが～、、ってオチでしょ？』 そう言ってくれた方が、楽なのに… 「そんなオチ… なんも、面白くないわ、…」 なんて、寂しげな顔をする。 なんで…？ どうして…？ どうして、そんな顔するの…？

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④③366日※重なる想い※ だって…、あのとき言ったじゃない… 友達、って。 あれは高校3年の夏。 周りの友達同士が、何故か どんどん付き合い始めた。 下校時間になると 仲良く手を繋いで帰って行く。 そんな みんなを見て私たちは 「なんやねん。急に、みんなして、」

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④④366日※重なる想い※ 『な～に、羨ましいんでしょ？』 私は、羨ましいよ… 少し手を延ばせば繋げる手に 触れる事も出来ずにいる でも忠義は 「アホか、」 そう言い、私のおデコを指で弾く 『いっ、たいわ～！』 って忠義をど突くと ど突き返してきて、ふざけ合った

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④⑤366日※重なる想い※ こうやって、ふざけ合って じゃれ合う事は出来るのに… て、もどかしかった。 ワチャワチャしながら歩いてると 急に忠義は立ち止まった。 背を向ける忠義に どうした？って、声をかけたら 「俺らも、、付き合うてみる…？」 背を向けたまま言った

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④⑥366日※重なる想い※ 付き合うてみる…？ 言ったよね…？ 聞き間違い？ 確認したくて 『えっ？なに、？』 聞こえなかった振りをしたら 落ち着かない様子で 私の顔をチラチラ見ながら言った 「そやからさ、、、 俺らも、、付き合うてみるか…？」 嬉しかった。

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④⑦366日※重なる想い※ 嬉しかったのに、 戸惑いと、照れくさいのと、 何より、本気なの…？ って気持ちで 『えっ？なに言ってんの？』 なんて言ってしまって… 『冗談でしょ～？』 って、心と裏腹な事を言うと あはは。って、

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④⑧366日※重なる想い※ 「アイツら、急に あんなんなるから 俺もチョット言ってみたわ、」 って、ぎこちなく笑って言った 『何それ。、、、言ってみた、って』 言ってみただけなの…？ 「冗談でも緊張したわ…」 『そんな冗談、キツイわ、』

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④⑨366日※重なる想い※ 私の頭に ポン//っと手を乗せ 「俺ら、、友達やもんな、」 遠くを眺めて言った あの時…本当に、本気だったの…？ 私が、もっと素直になれてたら… 冗談でも、『いいよ、』とか 言っていたら、何か、、 変わってたの…？ でも、それも、昔の話