あたりめP リバーブ論

あたりめP @atarime_P

リバーブを決める上で一番大事なのは想像力。すごく基本的なことだけど、例えばボーカルだったら要は世界のでどこで歌わせたいか。大きいステージなのか狭い電話BOXなのか彼女の耳元なのか。響き方で音のイメージってガラッと変わる。どのニュアンスを入れたいか。まずはここの経験がとても大事。

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これが例えばパラオケからミックスできるんであれば、全部の音をステージ上で鳴らすこともできるし、電話ボックスの中に閉じ込めることもできる。ただ、カラオケミックスの場合だと既にオケが出来上がっているわけだから、まずはオケを聴いて、どこで歌わせたら一番しっくりくるのかを考えるの。

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もちろん慣れてくれば自分の鳴らしたい空間を1からつくることもできる。誤解を恐れずに言えばそれをエディットするのがRoomsizeだったり、アーリーリフレクションだったり、ダンピングだったり、リバーブEQだったりする。だからまずはイメージを膨らませよう。

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そんな感じでまずは自分の鳴らしたい響き方をつくる。作り方は人それぞれだからそれは後で書くね。で、例えばこれがコンサートステージで歌っているような響きだったとして、今度はその「コンサート感」をどの程度加えるかを決める。それが所謂「リバーブをセンドでどのくらい足していくか」の作業。

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さて、真面目な話に戻ります。ここからは実際の響き方をつくるお話。リバーブっていうのは大抵どんなリバーブでもプリセットがついています。それはリバーブプラグインによって、だいぶ癖が変わってくるからなんですね。→続く

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例えばRevTimeとかだったら、リバーブの時間ってことだからこれは大抵どのプラグインでも一緒なわけ。時間って言う単位は変わらないからね。ただRoomsizeだったりDENCITYだったりというパラメーターは共通の単位というものがないの。大抵は○○％とかそういう具合。

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つまり、例えば僕がRVerbというプラグインで作った数値を全部公開したとしても、同じ数値を入れただけではソフトが違うとその音ってのは再現できないわけ。オレのリバーブでは85％だったものが違うソフトで同じ響きを得ようと思ったら76%とかだったりするから。

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なので、大抵のリバーブにはプリセットがホントたくさんついてるの。「うちのソフトでコンサートつくるんやったらこんな感じなんでっせ～ぐへへ」っていうのを例としてあげてくれてるんだね。勿論コンサート会場っていって大きいとこ小さいとこみたいな違いはあるけどさ。参考にはなったりする。

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でも今のリバーブってそういう意味でホントにプリセットに恵まれてるから、逆に言えば自分のイメージに近いプリセットを拝借して、ちょっとイメージと違うところの数値をいじったりするだけで案外使えちゃったりもする。慣れない人はまずはここから。だんだんわかってくるといじる幅も増えていくから。

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要は、何もない更地で「お風呂場をつくれ！」って言われても何から手を付けていいかわかんないでしょ。でも既にモデルルームがあるんだったら、例えば「もっと部屋小さくしてみっかな」とか「もっと天井高くしてみっかな」とかイメージも湧くでしょ。そういう話。

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余談だけど作曲家やアレンジャーはリバーブをインサートで突っ込んでWet/Dryで調整してミックスすることが多いの。それは結局そのほうが自分のイメージした世界を作りやすいから。「ここで広いホールで鳴らすストリングスが一気に入ってくる！」みたいなイメージをもって作ったりしてるからね。

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逆にエンジニアっていうのは「まずは音を並べて、そのあと楽器に○○のニュアンスをどれくらい加えるかー」みたいな整理整頓の発想で音のバランスをとりつつミックスしていくからセンドが一般的なの。そのほうが音を整理しやすいからね。

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というわけで、これからはイメージを膨らませながらリバーブいじってみましょ＾＾きっと今までよりもちょっとだけミックス楽しくなるよ( ´∀｀)ﾉ あ、ちなみに今は割とドライな音(響きが少ない音)が全体的にトレンドだから、リバーブはやりすぎないのもコツの１つだったりするよ！おわーり。