シタゴコロと恋心（〜陽だまりでお昼寝〜丸ちゃん）

うさぎ🐰ときどき妄想してました @eitars_h

26 『隆ちゃん汗。笑』 羽未の手がのびてきてティッシュでオデコの汗を拭った ドキッとひとつ鳴った 宝まだ帰らへんの？ 『……ご飯あるから雑炊にしよっか』 羽未が立ち上がる 「あっ、俺やるよ｣ 俺も立ち上がる っあ…！ #シタゴコロと恋心

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27 反射的に動いてもうたせいで テーブルの上の箸が転がり落ちて っ！！ これまた反射的に2人ともそれを拾おうとしゃがんだから… 『っ//』「…//｣ 抑えてたものが溢れ出しそうで そうなる前に笑って誤魔化そうとしたのに─── #シタゴコロと恋心

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28 ───チュ 軽く触れた柔らかい唇 それを もっと味わいたいって思うんは 相手が惚れた女なら 当たり前やんな…？ 羽未の耳元に手をかけて引き寄せた 重なった唇の想像以上の甘さにクラクラする 「…ちゅ…｣ 『ん…//…ｸﾁｭ…ん…は…』 #シタゴコロと恋心

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29 苦し気に息を継ぐ彼女に理性が飲み込まれそうになる 『…隆…ちゃ…』 羽未があげた手を掴んで絡めて 夢中になって舌を吸った ポーン… 壁時計が20時を告げた はっとして彼女を解放すると 彼女はぐにゃりと床に倒れ込んだ #シタゴコロと恋心

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30 「ゴメン、大丈夫？｣ 片手で顔を覆いながら羽未はコクンと頷いた 『…隆ちゃん…わたしが…好き？』 腕の隙間から羽未の瞳が覗く 俺は繋いだままだった手を強く握りしめた 好きに決まってるやん 好き過ぎたから今こうしてるんやんか わからへんの？ #シタゴコロと恋心

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31 「…好き…です｣ 『本当に？』 「…？｣ 泣いてる…？ え？なんで？ 『…あの人綺麗だった…前に会った時は顔よく見えなかったけど、綺麗で…大人のいい匂いがした』 そんなことっ… 「でも、俺が好きなのは羽未やし … ──俺が信用できひん？｣ #シタゴコロと恋心

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32 『…隆ちゃんあれから1度もこんなふうにキスしてくれなかった// 我慢しなきゃならないのはわかってるんだけど、こんな手も出せない彼女といて楽しいの？』 楽しいのって…楽しいわけないやん、俺の気も知らんと… ほんの少しだけ気持ちがささくれる #シタゴコロと恋心

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33 「そんな挑発せんでよ…｣ 『なんで！』 「なんでって…苦笑｣ 『笑って誤魔化さないで！！したかったらすればいいじゃん！それともわたしにはそんな魅力ないの！？』 「羽未！｣ 怒鳴るように名前を呼ぶとビクッと震えた #シタゴコロと恋心

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34 『……あの人ならきっと隆ちゃんにお似合いだよ…』 泣きながらそんなこと言われても… 「──それ、本気で言うてるん？｣ 言いながら、羽未の両手を持ち顔を見た 「なー？俺を見て｣ それから彼女を抱き起こし指で涙を拭う #シタゴコロと恋心

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35 「…本気のキスしたら止まらへん｣ 『！…いいよ//』 「アカンよ。苦笑 お前のご両親にも同じ年頃の娘をもつ親として申し訳たたへん。 臆病やってどんだけ言われてもそれは羽未が高校を卒業するまでは守りたい。 ……アカン？｣ 『でもっ…』 #シタゴコロと恋心

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36 「誓って、欲求不満やからって浮気はせぇへんし心変わりもしない｣ それくらい俺はおまえが好きなんやで？ 「けど…そんな風に羽未に言わせるなんて…ごめんな？羽未の方こそホンマに俺でええの？｣ こんなこと聞きたくないけど 俺がいいって言葉を聞きたいから #シタゴコロと恋心

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37 「羽未？｣ 『……っ隆ちゃんが好きだよっ！ 隆ちゃんじゃなきゃやだ！』 それを聞いてほっとした 「ん…そうやんな？苦笑｣ 頭を撫でてから抱き寄せた 「俺も羽未やなきゃアカン。 羽未やから好きになったんよ｣ #シタゴコロと恋心

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38 羽未でなければずっと 嫁を亡くした悲しみの底からはい出せてへんかったって思う 羽未が俺の手を引っ張ってくれたから 羽未は俺にとって灯台の灯みたいなもんやから… #シタゴコロと恋心 pic.twitter.com/xoVC5hYwzh

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39 『隆ちゃん…痛い…』 「あ、ごめん…｣ 彼女を腕から解放すると 反対に羽未が俺の首に腕を回した 『ヤキモチやいてごめん…//』 うおっ 「ほんまにもぉ。笑｣ 『だって…わたし宝とたあくんが羨ましくて』 「え、なんでなんで？｣ #シタゴコロと恋心

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40 『あ…』 んん？今羽未の顔、ヤバイってならへんかった？ つーことはやで… 宝とたあくんがそういうことをしてるてことやんな？ うーっわ！ いや、空気でわかっても頭では考えたくなかったわ 『…隆ちゃんごめん。。。』 「も、ええよ…はぁ…｣ #シタゴコロと恋心

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41 「もう、わかったわかった。 ──わかったからちょっと…//｣ 『？』 いい加減離れないと理性がさすがにヤバイ 無理矢理引きはがすと ガチャ… 玄関の開く音 〈ただいま〜。いい匂い♪〉 廊下から宝の声 〈あれ？羽未？〉 『っおかえり』 #シタゴコロと恋心

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42 物音で秒で離れたけど挙動不審過ぎたよな 宝は不思議な顔で見てるし 〈…あれ？〉 『え？ん？』 〈なんか…お邪魔だった？〉 『え、や』 『た、宝何時やと思てるん！』 〈パパの方こそ羽未とデートのはずじゃないん？〉 『せやからしてるやんか』 #シタゴコロと恋心

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43 〈ここで？〉 「そうや？｣ 〈……ふーん。パパ、どうでもいいけど、羽未泣かせることだけはしないでよ〉 はっ？ 『ちょっと宝！』 〈だってぇー。ね？このお鍋しめは何？〉 テーブルに座る宝を羽未は苦笑いで見てた 泣かせるなって…なあ…？ #シタゴコロと恋心

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44 押しても引いても泣かしてまうし… 俺がガシガシ頭をかく中 羽未はさっさと冷ご飯を用意する 『雑炊なんだ♡』 〈わーい♪これ何出汁？〉 楽しそうに鍋の話で盛り上がって さっきまで泣いてた奴がもう笑って まったく… #シタゴコロと恋心

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45 見てて飽きひんけどさ 女子高生のタッグは俺には強敵です… 『隆ちゃん食べよ』 「はい。笑｣ それでも こんなふうに目が合って ニコッて微笑んでくれるだけで おじさんは幸せになれるやっすい奴ですけどね。苦笑 ま。宝のお陰で助かったわ おわり #シタゴコロと恋心