強がり

∞深唯♡妄想∞ @yasumico83

強がり 25 ｢おはようございます｣ [今日もよろしくな？] 答えたの村上君だけで章大は私を見ることなく スタジオの隅に鞄を置くと ギターを手に椅子に座った #強がり #エイトで妄想 pic.twitter.com/K4G2p4g5HA

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強がり 26 いつもなら一緒にケータリングを食べ アットホームな彼らの輪に入れてもらうのに 私はそれを避け 食べたくもないお弁当を持って屋上に上がった 寝不足で目の腫れてる私には 日差しが悪魔のようで 日陰を探し腰をおろした #強がり #エイトで妄想

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強がり 27 あっさりフラれた俺は眠れずに朝を迎えた 1晩中、携帯を握りしめLINEを待ってみたり 通話履歴の名前を押そうか悩みながら 結局何も出来ずに夜が明けた 頭の中にリピートする君の声 ｢今まで…ありがとう｣ #強がり #エイトで妄想

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強がり 28 俺は何してやったん？ 君のために喜ばれることしたんか？ 礼を言うのは俺の方で… ただ試しただけの言葉で 君を傷つけたんじゃないか 反省する俺は重たい気持ちを引きずりながら リハが行われるスタジオへ向かった #強がり #エイトで妄想

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強がり 29 いつもより早めについた俺は もし君がいたら誤解だと言おう 冗談のつもりだったと言おう そう心に決めていた スタジオの重たいドアに手をかけると 中が見える小窓に君の姿を見つけた #強がり #エイトで妄想

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強がり 30 開けようとしたそのとき… マルが君の肩を抱き 顔を近づけている姿が目に飛び込んできた 足がすくみ動けなくなった俺は 呆然とその場に立ち尽くした #強がり #エイトで妄想 pic.twitter.com/hwODZL0vJ5

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強がり 31 [お！何しとんねん、入るで？] 背中を叩かれ あんなに開けられなかったドアは簡単に開き 信ちゃんに押されるように中に入った ｢おはようございます｣ 君の声を聞き俺は隅へ荷物を置き ギターを手に椅子に座った #強がり #エイトで妄想

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強がり 32 鏡で覆われてるスタジオは 顔をあげればすぐに君が見えてしまう 顔を見たら声をかけたくなるし もしかしたら人目もはばからず 抱きしめてしまうかも知れない だから俺は下を向き 視界に君を入れないように心がけた #強がり #エイトで妄想

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強がり 33 昼休憩になると弁当を持った亮が俺に隣に座った 〈食え〉 『ん…』 〈食えや…〉 俺の変化に1番に気づくのはいつも亮で 元気を失っている時は必ず理由を聞かずにキレる 『亮…食えんわ…』 〈黙って食え言っとるやろ〉 #強がり #エイトで妄想

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強がり 34 勝手に蓋を開け割り箸を割ると俺に持たせ そして自分が嫌いな焼き魚と俺の唐揚げを交換する 〈今夜飲みいかへん？〉 『うん…』 これが亮のやり方 #強がり #エイトで妄想 pic.twitter.com/hSIxtZexY3

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強がり 35 《章ちゃん、彼女と喧嘩したん？》 『はぁ？』 《なんか辛そうやったよ？》 『知らんよ…』 《早く仲直りしてな？》 『余計なお世話や…』 《そうか？嫌やねん、気まづいんは》 グイグイ攻めてくる これがマルのやり方 #強がり #エイトで妄想

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強がり 36 《女の子泣かしたらあかんねんで？》 『泣かしたんお前やないん？』 《あれ？見とったん？》 俺の女って知ってて肩を抱くとか… ありえんやろ これ以上絡まれると感情が爆発しそうで 俺は煙草を持って非常階段を上がる #強がり #エイトで妄想

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強がり 37 屋上へ向かうドアが見えてきたところで君と鉢合わせになったのに 『………』 ｢………｣ 何も言えなかった お互い目があってすぐに逸らした 階段を降りてきてすれ違った瞬間… 咄嗟に君の腕を掴んでしまった俺 #強がり #エイトで妄想

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強がり 38 ｢…離して｣ 『ごめん』 そのまま階段を降り消えていく君を見つめた 俺は何をしようと腕を掴んだんだろ… “なに？”と聞かれたら 何を話せば良かったんだろう #強がり #エイトで妄想

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強がり 39 嘘やったんよ… 別れたくないんや… 戻ってくれへん？ どれも違う気がした 屋上で煙草を吸い 答えが見つからないまま時間だけが過ぎていく #強がり #エイトで妄想

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強がり 40 長い1日が終わり 亮の行きつけのバーに立ち寄った 経緯を話すと亮は馬鹿にしたように笑い出した 〈アホちゃうの？〉 『な…アホなんよ』 〈謝ればええことやない？〉 『けどな…あいつは別れたかったんやないかな』 #強がり #エイトで妄想

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強がり 41 〈なんでそう思うん？〉 『何も言わんで納得したんよ』 いつの間にか煙草が空になり箱を握りつぶすと 亮が自分の煙草を差し出した 〈ならこのまま別れるんか？〉 『しゃあないよな…』 〈情けな…〉 その通りや… #強がり #エイトで妄想

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強がり 42 『じゃ…どうしたらええん？』 〈押し倒せばええんやない？〉 『ふざけんで答えてや…』 〈ふざけてへんよ…お前に気があればやらせてくれるんちゃう？〉 これが正しいアドバイスなんか？ ちゃうやろ？ #強がり #エイトで妄想

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強がり 43 〈それか…俺が迫ろうか？〉 『なんで？』 〈お前が好きやったら抵抗するやろ？〉 『しなかったら？』 〈そりゃ…なぁ？〉 『それはあかん…』 亮に抱かれるんは絶対にあかん やっぱり答えは見つからない… #強がり #エイトで妄想

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強がり 44 〈お前…帰れよ〉 『んっ？』 亮のベッドで目覚めた俺は 家まで酔を冷ましながら歩くことにした 寝不足で浴びるように酒を飲んだ俺には 歩くことが苦痛になって 大倉を呼び出そうと携帯をかけた #強がり #エイトで妄想

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強がり 45 『もしもし…俺や…』 ｢……｣ 『聞こえとるんか？返事しろや…』 ｢……｣ 『迎えに来てえや…駅前の…どこやここ…』 ｢酔ってるの？｣ 『えっ？』 慌てて携帯の液晶を見ると 表示は“大倉”ではなく… #強がり #エイトで妄想

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強がり 46 ｢もしもし？｣ 『あ…ごめん…』 ｢こんな時間にどうしたの？｣ 『いや…酔ってもうて…』 ｢どこにいるの？｣ 『えっと…駅前の…なんやろ…何屋や…』 ｢章ちゃん、ちゃんと答えて？｣ 『もう…ええよ…ごめんな？』 #強がり #エイトで妄想

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強がり 47 甘えてしまう 君の声を聞いて なんとなくわかってる… いつもみたいに甘えてる俺 ｢章ちゃん？聞こえてる？｣ 『うん…ごめんな？大丈夫や…ごめん…』 ｢章ちゃん…場所わかる？｣ #強がり #エイトで妄想

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強がり 48 そんなやり取りを繰り返したのは 少しでも君の声が聞きたかったから 君に“章ちゃん”と呼んで欲しかったから… 電話越しでもいい 耳元で“章ちゃん”と呼んでて欲しい 俺は座り込み携帯を耳に押し当て 君の声を探していた #強がり #エイトで妄想

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強がり 49 ｢章ちゃん…｣ そうや… そう呼んで欲しいだけ ｢章ちゃん？｣ 手を伸ばしたら届きそうなくらい リアルに君の声が聞こえる ｢章ちゃん！｣ 重い目を開けるとそこに君がいた #強がり #エイトで妄想