ある死のできごと

@damian16002000

おはようございます。今朝の4時過ぎに妹の旦那が亡くなりました。私も先ほど病院から戻ってきました。びーちゃんの強制給餌を２回ほどしたらまた妹のところへかけつけます。昨日が誕生日だったんで享年46歳になったばかり。残念です。

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妹の旦那は15年前にもやもや病で知られる脳血管障害に倒れました。彼が30歳の時。俺が29歳の時。一時は死も覚悟しましたがなんとか持ち直し、ですが明確な意識というのは戻ってはきませんでした。上半身も下半身も動かずじまい。そんな彼を妹は女として一番充実した時期を彼の看護に費やしました

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15年間本当に長かったと思います。妹は24歳で彼と結婚してそれから一年半で彼は病に倒れました。丁度サリン事件の時です。

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もやもや病とはこういう病気です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%82%84%E3%82%82%E3%82%84%E7%97%85

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彼も妹も随分頑張ってきました。もともと俺と同じミュージシャンだった彼もいろんな場所で演奏していました。あぁ、もう15年も経ってしまったんだなぁ。

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ずっと寝たきりでまともな意思表示も出来ず15年間ベッドで暮らしていた彼を思うと辛いです。そして3月19日に担当マッサージ氏のミスからかわかりませんが大腿骨がぽっきりと中心から折れてしまいました。そのまま緊急入院です。整体の先生は自分のせいだと病室に見舞いに来てくれたそうですが

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誰もその場所にいなかったので真相はわかりません。そしてそのまま手術。オペは上手くいったようで3月の20日、昨日ですね、彼の誕生日を病室で祝ったそうです。誕生日のケーキを美味しく頂いたそうです。そして今朝巡回の看護婦さんが早朝にこときれていた彼を発見したそうです。

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前夜までの順調ぶりと比較すると余りの激変にびっくりで、なんというか言葉もありません。私も朝の4時に電話がありそのまま車を走らせて、5時まだ暗い病室に伺いましたが妹は泣崩れ、私と妻は呆然とするばかり。

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担当医も死ぬ理由が判らないらしく、また妹が死因を知りたいとのことなので不明な点が余りに多いので警察を介入することになりました。

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そして3人の刑事さんが病室を訪れ、妹、女房、私と計6人で病院の一室を借りて朝の5時半から話し合いが始まりました。

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結局は解剖するしかないかもしれないとその場所では説明されましたが、目視で判断できれば解剖しなくてすむかもしれないとの話。この時点では刑事さんたちはこちらも疑っているようですこぶる居場所が悪い。私は妹の立場を守るために頑張りましたが妹の息子に間違われたのでなんだかなぁ（苦笑）

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その後、霊安室に移すと彼の母もやってきて、こちらの義父も間に合ってしばらく哀しみのひと時をすごす。古い友人も朝の6時に顔を出してくれて、本当にありがたかった。

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それから彼は警察のワゴンに乗せられて所轄の警察署に連れていかれました。私は義父、義母、そして彼のおかあさんを妹の住まいに車で送ってから、友人と女房とともに江古田に向かい江古田倶楽部に顔を出し、事情を説明して戻りました。それが朝の９時。

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びーちゃんの強制給餌を2回ほど済まし、仕事もひと段落したあと、3時に所轄の警察で話し合いがあるとのことなので再び妹のところへ。義理の弟は警察の霊安室で裸で寝かされていて、それから刑事さんとの話し合い。ごめんね。どうも動揺しているので同じ言葉が繰り返しでているようです。

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話し合いは一時間ほど。警察としては時間の経過でいろいろ判断したい。出来るだけ情報を得たいとのこと。結果としてこれは司法解剖になるとのことで裁判所の許可も得たとのこと。

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その前に妹の家も警察による検証が行われ沢山の写真と介護書類も参考として持っていかれたそうだ。

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警察としては双方を疑うしかないのだろう。マッサージをした整体医もすでに事情聴取を受けていたし、彼が死んだ病院の担当医もこれから事情聴取を受けるそうな。ですがはっきり言わせて欲しいのは我々遺族は病院も整体医も訴える気は無いこと。知りたいのはなんで死んだのかという真実のみです。

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金など必要ではなく、なにが真実だということなんです。なんで彼が死んでしまったかということだけなんです。

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取調べ室で話しをしているうちに刑事さんの一人が急に泣き出しました。 初老の方ですが、「私はね、刑事生活30数年やってますけど、数年寝たきりの人って床ずれが酷いんですよ。それがね、15年寝たきりの旦那さんの体を確認したところ、床ずれなんてひとっつもないんですよ』

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『本当に大切にされていたんだなぁと思うと、どうもつらくてねぇ・・・。つらいなぁ・・』と膝を打って泣き崩れてしまった・・・。

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警察にもいろんな人がいるんだな。単純ながら私はその刑事さんを本当に好意を持ちました。

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そして刑事さんから明日〇〇医学部で司法解剖行われますから立会いたいならどうぞ、もちろん解剖には無理ですがと説明。あたりまえだ。解剖なんて立ち会えるか！妹の顔がわなわな震える。ジョークにもなりゃしない。

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刑事さんは司法解剖が終わったらそちらで遺体を動かしていただくことになるとの話。警察の管轄は遺体検分までであとはそのまま遺族に戻すんだって。ですから葬儀会社の数件を教えていただくが、刑事さんは中立公正を保たねばならないため、どこがお勧めがいうことが出来ない

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妹の家に戻り葬儀会社を検討して、電話する。時間遅くして葬儀会社の営業マン？も賭けつけてくれて葬儀の段取りを話し合う。遺体は検死が終わったあとそのまま斎場に運ぶ。明日は通夜の部屋は空いてないので一日冷蔵室。23日に通夜を執り行う。葬儀は近親者のみの密葬で行う。

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当初は妹の家で通夜を行う予定でしたが、葬儀社の人いわく解剖された遺体は通常より遥かに傷みやすいとのこと。