ココアの日：ごちうさイココアレズ

自称兄さん他称姉さん＠百合ピクミン @frozingcitrus

#ココアはやっぱりごちうさ #11月7日はココアの日 #ココアの日 いつもの調子で、ココアの日レズ小説、始めるよー

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11月7日 「おぁようチノちゃん……」 キッチンに届く自称姉の第一声は、気の抜けた、とても眠そうな声だった。

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「おはようございます、ココアさん」 チノは既にテーブルに着き、優雅に朝食を摂っている所だった。と言っても、一口二口食べただけで、殆ど手付かずなのだが。少なくとも頭だけは、彼女より冴えている。

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寝ぼけ眼のココアは、冷蔵庫の戸を開けコーヒーのボトルを取り出す。作り置きされたものである為多少風味は落ちるが、それでも美味しいのは喫茶店のウェイトレスの腕が良いからだ。冷えてもなお香りを放つコーヒーが、コップに並々と注がれる。砂糖とミルクはその日によってのお好みで。

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同じ様にイスに座り、チノと対面で食卓を囲む。 あらかじめ用意されている朝食はまだ温かい。チノか或いはチノの父親……タカヒロが用意している物だ。用意したのがどちからは、トーストの焼き具合で分かる。

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「うん、美味しい！」 浅く焼かれたトーストをひと齧りすると途端に笑顔になり、幾分目も冴えた様だ。 「流石チノちゃん、朝から元気になれるよ！」 笑顔を咲かせながら褒めるココア。今日の朝食はチノお手製の様だ。どちらにせよ、ココアなら褒めるのだが。

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「朝食ぐらい誰にでも作れますよ」 素っ気ない口調で、目を反らして答える。あいにくココアにその言葉と所作は届いておらず、その証拠に、みるみる内にトーストが形を崩す。 「もぐもぐもぐ……」 仕上げに、唇に付いたパンくずが指で拭われ、幸せそうな声が漏れた。

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そう言えば、とココアは話を切り出す。 「チノちゃん、最近は私を飲む回数が増えたんじゃないかな？」 おどける様に言うココア。聞く者が聞けば勘違いされそうな紛らわしい比喩を、チノは眉根を少し寄せて答える。

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「……ココアって言いたいんですか？　飲み物の方の」 「ご名答～！」 なんて、さっきとはまるっきり違うテンション。

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「元々普段からそんな飲んでませんし」 くぴ、と傾けたマグカップに目を細め、一口飲む。 「それに、今飲んでるのはコーヒーです」 うちのオリジナルブレンドです。と流すチノ。ブラックではないのが彼女らしい。 しかし、返される言葉は。

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「私に指摘されてから、私の前で飲むことは殆どしなくなったけど……」 私の前で、を心ばかり強調して言うココア。 「半年前から私より早く起きてるみたいだね？」 ココアが口を開いてから、その笑顔が張り付けた類の作り物の笑顔だと知った。分かった。

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「隠してるつもりのココアパックは、チノちゃんの部屋のベッドの下の枕側」 「水で溶くんじゃなくて、牛乳に溶かして飲んでるのも知ってるよー？」 「冷蔵庫の扉を開けただけで分かるよ。牛乳パックから平均マイナス百五十グラム」

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「キッチンに粉が落ちていることもあるし」 「そうそう、飲む回数が多くなったのは、寝る前にも飲むようになったってことだよ？」 「まぁレンジからココアの香りが漂ってるのはすぐ分かるよね」

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名探偵の様につらつらと語るココアだが、チノの目には得体の知れない殺人鬼の様に映っていた。 「何より、寝てるチノちゃんの髪の毛から、ココアの匂いがするんだもん」

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大好きだよね、私の事♪――と、言い終えた瞬間、 チノは己の発した悲鳴に、意識を失うことになった。

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一旦……と言うかこっちの割とノーマルな奴は終わり。 また今度、サイコレズ濃度を高くしたものを改めて出しますの。