#ちんじふ劇場　【11月分まとめ】

青葉⚓C103土曜ユ29b@鎮守府新聞ワレアオバ @_Ware_Aoba

吹雪「司令官。大湊の司令官からです」 「イトコ殿？　やだねえ……きっと面倒なことだよ」 吹雪「それと電文が『カシタブンカエセ』と」 「……仕方ない。見るわ」 封筒を受取り、中の書類を見る。 たちまち顔が険しくなっていく。 「吹雪、各艦種の幹部を招集して」 #ちんじふ劇場

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長門「提督、何が起きたのだ？」 幹部たちが集められた会議室。 提督は背後のスクリーンを指す。 「はい注目。こちら中部海域への接続海域にある無人島です」 サンゴからなる岩礁の航空写真が映されていた。 「これが3ヶ月前。そしてこれが今」 赤城「これは……」 #ちんじふ劇場

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先ほどとはとても似つかない人工的に埋め立てられた島が映る。 その周囲の海は…… 天龍「赤えな。深海の連中か」 「彼奴等、九断線の○○みたいなことを仕出かしてくれたみたい」 古鷹「本来、向かないはず場所を拠点化したんですね」 「発見できたのは幸運だったのよ」 #ちんじふ劇場

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泊地襲撃編の深海棲艦が建造中の人工泊地のイメージ図。 ←３ヶ月前 発見時→ #ちんじふ劇場 pic.twitter.com/sNB1WqQ440

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長門「これを破壊するのか？」 「ええ。でも一つ問題があってね」 吹雪「軍令部から公式に大規模な作戦への参加を打診されています」 赤城「提督、この写真は何時のですか？」 「日付からすると3日前ね」 天龍「だいぶ出来てるみたいだが、今はまだ建設中だよな」 #ちんじふ劇場

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明石「見たところ戦闘艦が警備程度ですし、まだ泊地としては未完成ですね」 「だが、大規模作戦が終わる頃にはどうなってるか」 完成してしまう可能性は低くない。 長門「完成すれば姫クラスが常駐するようになるか……」 赤城「とは言え、今はこちらも大きく動けません」 #ちんじふ劇場

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天龍「省エネで行けってんなら水雷戦隊の出番だな」 吹雪「軽巡洋艦と駆逐艦なら少ない資源で動かせます」 長門「……一つ確認したい」 「何よ？」 長門「目的が敵泊地艦隊の排除だけか、それに泊地の破壊を含むかをだ」 「後者よ」 長門「水雷戦隊で破壊可能か？」 #ちんじふ劇場

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「軽巡・駆逐で対地攻撃が可能な兵器は、独国から提供されてるWG42しかないのよね。火力不足は否めない」 古鷹「あの、重巡洋艦なら三式弾が使えます」 長門「重巡、動かせるか？」 古鷹「私と加古、青葉たちはダメでしょうか？」 「古鷹型と青葉型を投入しましょう」 #ちんじふ劇場

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「古鷹、作戦指揮をアナタに任せるから、実行プランを練って提出なさい」 古鷹「はい、拝命いたします。代わりにひとつお願いがあります。よろしいでしょうか？」 「そういうやり方は嫌いじゃないわね。何かしら？」 古鷹「精鋭の駆逐隊をください」 「夕立とか綾波？」 #ちんじふ劇場

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古鷹「そうして頂けると助かりますけど……」 「でも、それは聞けないわね。あの娘たちは大規模作戦で必要になるし」 古鷹「わかっています。なので、提督の秘蔵っ子を希望します」 「私の秘蔵っ子？」 古鷹「この艦隊で唯一、特別編成な娘たちです」 古鷹は微笑んだ。 #ちんじふ劇場

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陽炎「第14駆逐隊6名、入ります！」 陽炎を待ち構えていたのは12名の艦娘。 古鷹、加古、青葉、衣笠の重巡4名。 天龍、龍田の軽巡が2名。 暁、響、雷、電の第6駆逐隊が4名。 龍驤、瑞鳳の軽空母が2名。 龍驤「お、秘蔵っ子たちの登場やね」 陽炎「秘蔵っ子？」 #ちんじふ劇場

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龍驤「古鷹が司令官からアンタらのことをそう呼んだんやて」 曙「なんか、あまり良い印象ないんですけど」 天龍「そうか？秘密兵器っぽくてよくねえ？」 皐月「秘密兵器ってのは、ちょっと良いかも」 霰「うん」 長月「お前たちなぁ」 古鷹「お待ちしていました」 #ちんじふ劇場

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古鷹「本作戦の指揮を執る古鷹です。皆さん改めてよろしくお願いします」 古鷹の会釈に全員追従するように頭を下げる。 古鷹「本作戦は、深海棲艦が中部接続海域に建設中の泊地を襲撃し、泊地の艦船を撃破。そして泊地そのもの無力化の2点が主な目的となります」 #ちんじふ劇場

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古鷹「編成についてですが、以下のようにしました」 第一艦隊 古鷹（旗艦）、加古、天龍、曙、潮、皐月 第二艦隊 青葉（旗艦）、衣笠、龍田、陽炎、霰、長月 第三艦隊 龍驤（旗艦）、瑞鳳、暁、響、雷、電 陽炎「私たちは分隊で随伴ですね」 天龍「一応、嚮導は俺らな」 #ちんじふ劇場

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古鷹「泊地突入は第一、第二艦隊で行います」 龍驤「ウチラは道中の護衛艦隊ってわけやな」 古鷹が頷く。 古鷹「突入は夜戦を想定しています。第一艦隊が先行して泊地内の艦艇を撃破。その後に第二艦隊が進入し対地攻撃を行います」 青葉「第二艦隊の突入タイミングは？」 #ちんじふ劇場

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古鷹「艦隊旗艦の判断に任せます」 天龍「出来そうか？」 曙「出来るできないじゃなくて、やれって話でしょ？」 暁「自信がないなら代わってあげもいいのよ。天龍だって暁たちのほうが慣れてるしね」 天龍・龍田は『クロニクル』と称する第6駆逐隊との編成がされている。 #ちんじふ劇場

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曙「あん？誰が自信ないなんて言ったのよ」 潮「曙ちゃん（汗」 暁「その意気よ。仮にも特型の先輩でしょ。暁たちに情けない姿は見せないで欲しいわ」 電「暁ちゃん（汗」 龍田「あらぁ～、喧嘩なら私も参加しても良い？」 「「はい！いいえ、喧嘩ではありません！」」 #ちんじふ劇場

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古鷹「他になければ、提督に作戦案を提出して裁可を仰ぎます。天龍、龍田は麾下となる駆逐艦の訓練を。第三艦隊については龍驤さんにお任せします」 天龍「任されたぜ」 龍驤「ほいほい」 陽炎「作戦決行はすぐですか？」 古鷹「裁可が早ければ、明日の晩に出撃します」 #ちんじふ劇場

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何度かの書類上の修正でやり取りが行われたが、古鷹の作戦案は許可され、敵泊地を襲撃するべく横須賀から艦隊が出撃した。 吹雪「成功するでしょうか？」 「してもらわにゃ、あとが大変」 吹雪「私たちができることはもうないんですか？」 「……あ。念のためやっとこう」 #ちんじふ劇場

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艦隊は横須賀から目的の敵泊地まで50海里まで接近。 近くの無人島で夕暮れまで小休止を取った。 青葉「おー、真っ赤な夕日ですねぇ」 加古「太平洋、血に染めて」 衣笠「それ大西洋……」 龍驤「ウチらはここまでやね」 古鷹「道中、ありがとうございました」 #ちんじふ劇場

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古鷹「第三艦隊は西へ退避して、待機をお願いします」 龍驤「了解。明日の朝にまたここで合流やね」 瑞鳳「みんな、無事に帰ってきてね」 その言葉に手を上げて応える第一、第二艦隊の面々。 決死覚悟の強襲で無事に帰れるわけはない。 それでも誰もが嬉しく思っていた。 #ちんじふ劇場

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龍驤「しかし、偵察機を飛ばさんで良かったん？」 古鷹「……発見以後、偵察は行われていません。そんな状況で偵察機が飛んできたら」 龍驤「襲撃を警戒されるわな」 古鷹「確かに状況が分からない不安はありますけど」 龍驤「アンタが決めたなら、それが艦隊の判断や」 #ちんじふ劇場

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電「陽炎さんたちも頑張ってくださいなのです」 雷「あたしたちの分まで暴れてきてよね」 響「ハラショー」 陽炎「ありがと。全力を尽くすわ」 暁「曙も潮も頑張ってよね。２人は特型の先輩なんだし」 潮「ありがとう、暁ちゃん」 曙「アンタに心配されてもねえ」 #ちんじふ劇場

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暁「むー曙の意地悪！（ぷんすこ」 皐月「違うよ。今のは『心配してくれてありがとう』ってことだから」 霰「そう（頷く」 暁「そうなの？」 曙「っ！（赤面」 天龍「（見ながら）若いっていいねぇ」 龍田「天龍ちゃん、提督みたいよぉ」 天龍「……やべぇえな」 #ちんじふ劇場