- sasasa3397
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まず前提
明治? サスペンス系
またなんだけどさっきずっと設定を考えてたんだよ。 A→裕福な商家の息子だが妾腹 B→傾きつつある士族の子息でプライドが高い C→最近来日した英語教師。母親が日本の遊女でその足跡を探している D→こちらも士族の出の苦学生。素直で友人たちには好かれている どうだ(ホモはどこに行った)
2016-11-20 17:27:15Bは同じく貧乏士族出のDが粛々とそれを受け入れて卑屈にしてるのが気に食わず、AはそんなBを抑えつつ自分の出生の闇を打ち明けられるのは信頼するCにだけ、Cはそれを真摯に受け止めるも、Aの母が自分の母と同一人物なのではないかという疑いに囚われていくやつ
2016-11-20 17:31:45「それで、君は全部知っていたのだろう」「知っていました」「B君が君に向ける憎しみも、A君とC氏の間の愛憎も、全部」「ええ、全部」「それで、少しずつ動いて全てを煽り立てた」「はい。刺されたのは一寸ばかり痛かったですが。でもまあ、いい見ものになったでしょう?」
2016-11-20 17:38:00「それで、僕は何の罪で逮捕されます? 殺人? 教唆? それとも恐喝かな」「何もないよ。君を罰するための罪状は、この国の法律には何もない……予想通りかね」「ええ、まあ」「だが、私は心から君を軽蔑するよ」「そこまでが予想通りですよ、警官さん。僕はあなたからその言葉を聞きたかったんだ」
2016-11-20 17:41:22「僕はずっと我慢してきたんだ。あなただってそうでしょう。こうなって漸く剥き出しの気持ちをぶつけて貰えるんだ」「他にやり様はあったはずだろう」「ありません。これしかなかった。わかっているでしょう、義兄さん、義兄さん、義兄さん、義兄さん、義兄さん、義兄さん、義兄さん!」「止めろ」
2016-11-20 18:25:00昭和?ミステリー系
「Aはよほど楽でした。僕がしたことは、昔秘密と打ち明けられた話を学級中に流したこと、呼び出された旧校舎の金網が脆いままになっていることを確認して、そうしてチョイと一押ししたこと位でしょうか。彼は箒星のように綺麗に真っ直ぐ落ちていきましたっけ」
2016-11-20 18:55:28「Cもそう手間取りはしませんでした。僕はこの身を投げ出せば良かったのだし、醜聞は自分が訴える迄もなく世間の騒ぎになりました。せっかくのご婚約も破棄。後は、最後通牒として手紙をチラつかせて水場に呼び出すだけでした。哀れな男の入水の出来上がりです」
2016-11-20 18:59:48「Bは……しくじりました。何故って、彼は僕を殺してはくれなかったから。それまでが上手くいきすぎていたから、油断をしたのですね。すっかり僕に苛ついていた彼に腹を三分ばかり切り込まれた。それはいいのですが、そうして目を見たら、何だか泣きそうな顔をしているのです。そこで情が出た」
2016-11-20 19:02:40「『君、もう二分ほど深く差し込んで、そうして捻ってやるといいよ』と小声でそう教えてやったところ、Bはばね仕掛けの様に飛び退いて、ばたばたと駆け去っていきましたっけ。表の道で車が急ブレーキを掛ける音を聞きながら僕は、ああ、やり損ねたな、と思っておりました」
2016-11-20 19:05:32「そうしてひとり生き残ったのが僕、Dという訳です。世間様じゃあ可哀想な被害者扱い。あなたもそれを期待して僕を取材に来られたのでしょう? 僕はそれが腹立たしい。僕の計画は既に綻びているのだから、どうせです。全てぶち撒けてしまおうという算段ですよ」
2016-11-20 19:09:09D君と別れ、翌朝に掛かってきた電話が告げたのは、彼が未明に縊死を遂げたという知らせだった。『全てぶち撒け』た後の彼にはもう、何も残ってはいなかったのだろう。手元にはそう長くもない聞き取りのメモがある。彼は驚くほど簡便な言葉で、自らの動機を語ってくれた。
2016-11-20 19:13:22余談