MBOに伴うスクイーズアウトに関する議論

@kurarixさんと@ny47th先生のMBOに伴うスクイーズアウトにおける議論をまとめました。現制度下における強圧性の有無の議論を中心にプレミアムの問題等も議論されております。お二人の発言がメインとなっています。(漏れがあったらご指摘ください。)
6
蔵凛 @kurarix

構造的な「強圧性」はあると思います。それは2006年に会社法に取り入れられた略式組織再編で、90%以上保有すればスクイーズアウトがある(株主にとって通常TOB応募より不利になる) @ken0120 @kbtpp

2011-02-23 23:38:34
蔵凛 @kurarix

株主はTOB応募状況の情報を持たないので、スクイーズアウトされて不利になるのを恐れて、また非上場化されて投資回収できないリスクもあるのでTOB応募が合理的になる。プレミアムの厳密な評価は重要ではない @ken0120 @kbtpp

2011-02-23 23:47:18
蔵凛 @kurarix

プレミアムについては会社法よりもマーケットの問題だと思います。市場が合理的であれば提示が高いほうに応募するから対抗TOBが出る。でも実際には、特に法人株主は少しでも高く売る努力をするわけではない @ken0120 @kbtpp

2011-02-24 00:27:09
大杉 謙一 @osugi1967

英米だと、TOB(成立)締め切り後に、もう一度売りたい株主に売却機会を与えることになっているので、この問題が生じにくい。RT @kurarix: 株主はTOB応募状況の情報を持たないので、スクイーズアウトされ…るのを恐れて、また非上場化…リスクもあるのでTOB応募

2011-02-24 12:43:19
Nakayama, Ryutaro @ny47th

近時のMBOのほとんどではスクイーズアウト価格はTOB価格を保証しているので、その意味ではMBOに限ってみれば英米と同程度には強圧性対策はなされていると思うのですが? RT @osugi1967:RT @kurarix:...

2011-02-24 13:50:25
Nakayama, Ryutaro @ny47th

強圧性について補足すると、いわゆる「構造的強圧性」が問題となるのは、TOB後のスクイーズアウトを予定しない買付け(流動性低下への直面)とスクイーズアウト価格がTOB価格よりも低くなる可能性がある場合で、初期のMBO事案では、後者の観点で?なものもあったけど、最近は少ない。(続く)

2011-02-24 13:57:11
Nakayama, Ryutaro @ny47th

厳密に言えばスクイーズアウト完了までの期間の金利分の損失が不利益になるが、半年ほどのラグであり、むしろ、日本の場合は個々の株主は税務ポジションや買取請求・価格決定申立によってTOB応募よりも有利になる可能性も有しているので、その意味では強圧性だけ見れば保護に厚い面すらある。

2011-02-24 14:21:43
@kazemachiroman

@ny47th TOB価格のでの買い付けは保証しません、みたいな記述ってありませんでしたっけ。

2011-02-24 14:23:00
Shimizu, Makoto @kasuminato

@kazemachiroman @ny47th 会社としてはTOB価格を払うつもりだが、裁判所がどう判断するか分からないので、確約はできないという趣旨だと思います。そのあたりの表現は、一連の裁判所の決定もあり、かなり洗練されてきていると思います。

2011-02-24 14:27:04
Nakayama, Ryutaro @ny47th

ちなみに絶対的なプレミアム水準で見ても、対1か月平均で日本は57%(出展この前の商事法務論文)が、ある研究(ぐぐって見つけただけなので、あくまで参考だけど)によれば、米で45%、英で32%であり、日本が有意に高い。 http://ow.ly/42o7c

2011-02-24 14:27:06
Nakayama, Ryutaro @ny47th

初期の頃、結構ありましたね。それについては、強圧性があると思いますし、自分の案件ではその記載はNGとしていました。最近は、少ないはずですよ。 RT @kazemachiroman: TOB価格のでの買い付けは保証しません、みたいな記述ってありませんでしたっけ。

2011-02-24 14:28:29
@kazemachiroman

@ny47th @kasuminato 僕が株主だった会社のMBOのときはそういった記述があったように記憶しています。

2011-02-24 14:31:28
蔵凛 @kurarix

(ツイッターは厳密な議論に不向きですね)制度vs経営者の意向表明ではちと安心感が異なるかと(続く) @ny47th 近時のMBOのほとんどではスクイーズアウト価格はTOB価格を保証しているので… @osugi1967

2011-02-24 15:10:15
蔵凛 @kurarix

3年前TOBを実施したとき @ny47th さんご指摘の保証表明も記載しましたが、弁護士から「実際には時間がたって諸般の状況が変化したときにTOB価格で買える保証はないよ」とコメントされましたので「変わるかも」と予防線張りました。内気なので。 @osugi1967

2011-02-24 15:20:40
jun takahashi @junpatent

問題ですね。RT @ny47th: ちなみに絶対的なプレミアム水準で見ても、対1か月平均で日本は57%(出展この前の商事法務論文)が、ある研究(ぐぐって見つけただけなので、あくまで参考だけど)によれば、米で45%、英で32%であり、日本が有意に高い。...

2011-02-24 17:07:01
Nakayama, Ryutaro @ny47th

@kurarix 法的にはスクイーズ・アウトの内容は届出書の法定記載事項で、課徴金(買付総額の25%!)を抱えているので、単なる意向ではなく強い拘束力があるという理解を実行側は持っているのですが、その辺りの認識ギャップはあるのかも知れませんね。 @osugi1967

2011-02-24 20:56:13
蔵凛 @kurarix

@ny47th @osugi1967 確か当時の議論は「裁判所に持ち込まれた場合、通常の直近値or平均価格と異なるかは明らかではない」だったような。届出書は金商法、買取プロセスは会社法ですし。

2011-02-24 21:36:54
蔵凛 @kurarix

@ny47th @osugi1967 いずれにせよ「強圧性」は買取価格よりもスクイーズアウトの存在それ自体が要因と言うべきでしたね。

2011-02-24 21:42:20
Nakayama, Ryutaro @ny47th

そこが違和感が強いのですが、むしろ上限を設けないTOB後のスクイーズアウトが保証されていないと強圧性は強くなるので、TOBの後にはスクイーズアウトを置いてエグジット機会を設けなければいけないというのが通常の議論のはずです。 RT @kurarix: @osugi1967...

2011-02-24 22:54:09
jun takahashi @junpatent

同意RT @ny47th: そこが違和感が強いのですが、むしろ上限を設けないTOB後のスクイーズアウトが保証されていないと強圧性は強くなるので、TOBの後にはスクイーズアウトを置いてエグジット機会を設けなければいけないというのが通常の議論のはずです。 RT...

2011-02-24 23:17:57
蔵凛 @kurarix

今回の議論では「離脱したくない、または価格が低すぎて反対なのにTOBに応じざるを得ない」点が強圧性という認識なので、スクイーズアウトによって「どうせ反対しても残れない」が問題という理解です @ny47th @osugi1967

2011-02-24 23:50:57
Nakayama, Ryutaro @ny47th

それは一般的な(構造的)強圧性ではありませんよね。(構造的)強圧性というのは、ゲーム理論における囚人のジレンマ状況において応募するかしないかの意思決定そのものが歪められることを指して使われる用語です。 RT @kurarix:@osugi1967

2011-02-24 23:59:47
蔵凛 @kurarix

一般的な株主保護の観点からは、先の大杉先生の機会提供や例えばTOBで67%を超えたら全部買え、みたいな制度による担保の方が不確実な経営者意向より望ましいのが通常の議論ですよね @ny47th @osugi1967

2011-02-25 00:00:14
Nakayama, Ryutaro @ny47th

スクイーズアウトの実行が法的に義務づけられれば、少数株主がスクイーズアウトされることはOKということでしょうか?結論として、今と起きる事象は変わりませんけど、確実性が増すと言えばそうでしょうね。 RT @kurarix: @osugi1967

2011-02-25 00:08:30
蔵凛 @kurarix

TL上で「不本意ながら応募せざるを得ない」問題の流れでしたので。ツイッターですのでご容赦を @ny47th それは一般的な(構造的)強圧性ではありませんよね。(構造的)強圧性というのは~

2011-02-25 00:13:48