ねぇー忠儀の場合

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あみ @ami_qitt25

1 又、男に振られた... もう、数えるのも嫌になる 今度こそ、ちゃんと愛して貰えるって でも、簡単に振られた... 《他に好きな女が出来たんよ、、 もう、お前の事何とも思ってへんから》 最後通告...この部屋を出てけって事よね #ねぇ

2016-11-15 01:06:04
あみ @ami_qitt25

2 そう言って彼は煙草を揉み消すと 《鍵、置いてってな》 言い残して部屋を出て行った 「はぁ...、、」 ドアが閉まってへたり込むように その場に座ると、、 膝に置いた手の甲に涙が落ちる 「...片付けるかぁ、、」 #ねぇ

2016-11-15 01:07:15
あみ @ami_qitt25

3 何処に行こう... とりあえず友達の所に転がり込む? でも、そんな長くは居られないよね 携帯と取り出して、連絡の取れる友達を探してると プルルル 「もしもし?」 『あ、俺?どうなったん?上手いこと 仲直りしたん?』 #ねぇ

2016-11-15 01:08:17
あみ @ami_qitt25

4 ディスプレイを見ないで電話に出た事を後悔した 「あ、、えーっと…駄目だった、、」 『駄目って...え?待って、、 上手く行かへんかったん?』 「解って言ってるよね」 茶番劇に付き合うつもりも無かったから 『原因とか...』 #ねぇ

2016-11-15 01:08:55
あみ @ami_qitt25

5 「判ってたら」 『だったら、なんで奴に言わへんかったん?』 「あの状況で言って信じてくれる訳無いじゃ無い... それに、、もう、、惨めな思いしたくない...」 『...まだ、奴ん家?』 「ん、出てくところ...」 #ねぇ

2016-11-15 01:09:44
あみ @ami_qitt25

6 『行く先あるん?』 「もうさ、良いから...気にしないで、、」 電話を切ろうとした瞬間 『俺んとこ、来いひん?』 「はあ?...何言ってるの?」 『やって、奴を紹介したん俺やん…』 そう、たまたまタイプだった彼と友達だったから #ねぇ

2016-11-15 01:10:44
あみ @ami_qitt25

7 『紹介したろか?アイツ...』 「ほんとに?紹介してくれるの?」 それから暫くしてほんとに紹介してくれて...なんとなく付き合うって話になったのは成り行きだって解ってた 強引に彼の部屋に押しかけて一緒に住み始めた頃は彼もあたしを愛してくれてた筈 #ねぇ

2016-11-15 01:11:26
あみ @ami_qitt25

8 一生懸命、可愛い女を演じて... それを受け入れてくれて、周りにも彼の彼女って認めて貰えて だから...このまま結婚して、、 なんて思ってたのに、、そんなに世の中甘く無い 自分が段々嫌な女になるのは解ってた でも、止められないの... まだ、好きだから #ねぇ

2016-11-15 01:12:16
あみ @ami_qitt25

9 「気を使ってくれてありがとう、、 でも、大丈夫だから」 『大丈夫って...』 ほんとに心配そうな声出すから 「...だったら、1つだけ、、御願いしていい?」 彼が部屋を出て泊まってるホテルの部屋の前で大きく深呼吸... 呼吸を整えて、チャイムを押す #ねぇ

2016-11-15 01:13:06
あみ @ami_qitt25

10 何度目かのチャイムでやっと部屋のドアが開き、彼女が顔を出した… そこからは、ほんと自分でも嫌になる ぐらい酷い女だった...あたし、、 彼女は何も悪く無いのに でも、誰かのせいにしたくて #ねぇ

2016-11-15 01:13:43
あみ @ami_qitt25

11 彼があたしにしてくれた以上を彼女に してると思うと悔しくて あたしはまだ、こんなに彼を想ってるのに 彼は一欠片もあたしを見てはくれないって思い知らされて... その上、噂を鵜呑みにしてるから、、 これ以上惨めになりたくなくて #ねぇ

2016-11-15 01:14:31
あみ @ami_qitt25

12 そのままそれを演じて 2人の前から立ち去った... 彼の手に部屋の鍵を残して 『アホちゃうの?』 ホテルのロビーで号泣してるあたしの 横にドサッと座ると 缶コーヒーを頬に押し当てる #ねぇ

2016-11-15 01:15:15
あみ @ami_qitt25

13 「うっくっ、、冷たいなぁー、、」 『目、冷やしとき...そんなん泣くなや なんであんな事言ったん まるで他に男居るみたいやったで 居るん?』 「ばか、、ああでも言わなきゃ、、 あたしを振れないじゃない、、」 息を吐いて #ねぇ

2016-11-15 01:16:24
あみ @ami_qitt25

14 「ちょっとやり過ぎた... 怪我させるつもりじゃ無かった」 『ああ...』 貰った缶コーヒーを目に充てると 「...冷たい、、」 『ん、、やろ...、で、どうするん?』 目を冷やしたまま 「何を?」 #ねぇ

2016-11-15 01:17:09
あみ @ami_qitt25

15 『アイツんとこ出たなら、行く所あらへんやろ?』 「...ん、、友達とこ行く、、暫く、そのうち部屋探す」 『...これ、ツアー終わるまで戻らへんから、使っとき』 そう言うと強引にあたしの手に鍵を握らせる #ねぇ

2016-11-15 01:17:53
あみ @ami_qitt25

16 彼と別れて駅に向かって歩いてると 『住所これな、、変な事せんといてな… 責任感じるから』 その文面と住所がLINEに... 今から友達に頭を下げるのも面倒だし お言葉に甘えて、ツアーで留守の間だけ お世話になる事にした #ねぇ

2016-11-15 01:19:05
あみ @ami_qitt25

17 『あ、ちゃんと居った…』 その夜、キッチンで食事を作ろうかと 冷蔵庫を開けて中身を確認して 買い物を考えて居たら 「お帰りなさい…あ、ごめん、、」 つい癖で人が帰って来ると言ってしまう 彼じゃ無いのに... 『なんか、、ええよな』 #ねぇ

2016-11-15 23:34:48
あみ @ami_qitt25

18 「え?何が?」 『人が部屋に居るのって...ちょっと ほっとするやん』 「そうかなぁ、、」 冷蔵庫のドアを閉めて 「明日買い物行かなきゃ、、 簡単な物なら出来るけど...」 『あ、殆ど部屋に居らんから、、 なんか食いに行く?』 #ねぇ

2016-11-15 23:36:00
あみ @ami_qitt25

19 首を降って 「こんな顔で行きたくない」 『やから言ったやん、、腫れるって』 瞼が1重になるぐらい腫れてるから視界が狭い 爆笑しながら 『酷い顔やん』 「ほっといてよ…仕方無いでしょ」 膨れて言えば #ねぇ

2016-11-15 23:37:08
あみ @ami_qitt25

20 『それだけ、あいつを好きやって事やもんな...』 しみじみ言われるから 「もぅ、辞めてよ...忘れるんだから」 『忘れられるん?』 覗き込む瞳にドキッとしたのは内緒 「忘れなきゃ...」 『そやな、、忘れなきゃあかんもんな』 #ねぇ

2016-11-15 23:38:14
あみ @ami_qitt25

21 ニコッと笑って 『その為には食べへんと』 「え?なんで?」 『お腹減ってるとええ考え浮かばへんやん…ほら、行くで』 半場強引に連れ出された割には食事も 会話も楽しくて 「...なんか良いよね、、」 『あん?何がええの?』 #ねぇ

2016-11-15 23:38:55
あみ @ami_qitt25

22 「頑張んなくて良いって」 立ち止まりあたしを見下ろして 『頑張ってたん?あいつとおって』 「そりゃ...頑張るでしょ」 『そっか、、』 歩き出したけど、そう言ったきり黙り込むから 「...ねぇ?あたし、変な事言った?」 『いや、、言うてへんよ』 #ねぇ

2016-11-15 23:39:34
あみ @ami_qitt25

23 「...でも、、」 あたしの頭をガシッて掴んでぐちゃぐちゃにして 『変な所、気にしいやんな、、 もっと我が儘なんかと思っとった』 「え?」 『やって、、あいつが疲れた言うてたから』 「...そっかァ、、そんな事言ってたんだ」 #ねぇ

2016-11-15 23:40:13
あみ @ami_qitt25

24 『ごめん、、いや、ちゃうよ、きっとな...ほら、あれやん、仕事とか色々、、な、』 「いいよ、、なんとなく判ってたから」 『判ってたん...』 「そうなんじゃ無いかなぁ...って、、」 『そっか、、』 その後は無言で歩いて... #ねぇ

2016-11-15 23:40:45
あみ @ami_qitt25

25 沈黙がいつもなら耐えられなくてくだらない事を言って呆れられてたから 無言で...頑張らなくて良いって言われてるみたいでなんか、、ホッとする 『じゃ、俺...行くわ』 マンションの部屋の前で 「え?行くって...」 #ねぇ

2016-11-15 23:41:22