絶対ライブで成功する方法の話

漢字読めない/紺野 哲生 @kanjiyomenai8

はい、というわけで、今回から”絶対ライブで成功する方法”について語ります。 いくらギターやベースが上手かろうが、聞いてくれる人がいなかったらそれはただの自慰行為でしかないわけ。人前で見せたい！ ってなったら、それはあなたが成長した証。その気持ちが大切なんだ。

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まずはメンバー集めだけど、これは説明がつかない因果関係で、意外とスッと決まることが多い。おすすめは、とにかくライブハウスや楽器屋によく出入りして、メンバー募集の紙をいたるところに貼ろう。軽音部に所属してたら何もしなくていい。一瞬で決まるから。

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メンバーの割り当ては、ボーカル以外は多分自然と決まる。ボーカルに焦点を当てよう。ボーカルに求められるのは、ルックスもそうなんだけど、とにかく音程がとれて一番声がでかいやつがいい。いくら音程がとれても、声が小さいと他の楽器に埋もれてしまうんだ。ボーカルは絶対的な主役。気をつけよう。

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あとバンド編成で大事なのは、キーボードを入れるか入れないか。僕の解釈だけど、キーボは絶対入れた方がいい。理由は曲に厚みが増すし、上手い人ならアレンジをしてくれる超便利屋だから。キーボードあるなしじゃあ曲の印象が違うから、キーボを入れることをおすすめする。

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バンドをやるにあたって、コピーでもオリジナルでもそうなんだけど、”誰を主役にするか”について話し合おう。当然ボーカルは主役。そしてここからが分かれ目なんだけど、大別してボーカルとギターを主役にするか、それとも全員を主役にするかを綿密に話し合って決めよう。

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例えばボーカルとギターに主役を置いてあるバンドは”B'z”、”ワンオク”、洋楽だと”ストーンズ”、”ボンジョヴィ”、”エアロスミス”あたりかな。 特徴的なのはステージ栄えしてパフォーマンスがしやすく、アレンジもしやすい。ただ、脇役のベースとドラムが相当上手くないと話にならない。

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対して全員主役のバンドは、”HY”、”X JAPAN”、”東京事変”。東京事変は林檎ちゃんが目立ってるけど、実は全員主役。洋楽だと”ビートルズ”、”KISS”、”ザ•フー”、”コールドプレイ”あたり。 個人的には全員主役のバンドをおすすめするね。なによりメンバー間の風通しがいい。

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バンドをやるにあたって、一番大切なパートはベース。ベースをやる人は音楽性に富んでいて、バンドを俯瞰的に見えることができる人が理想かな。レッチリのフリーはスラップを多用してオレオレ系に見えるけど、サビになるとちゃんと引っ込んでいるんだ。だから本当のオレオレ系はバンドには向いてない。

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ギターはソロで目立ってなんぼ。ソロになったらグワーっと前に出てアピールしよう。いいバンドはソロが終わったらすぐに引っ込んでいる。これはエフェクターをいじるのもあるけど、音のこもりを解消させてるんだ。真島昌利はがむしゃらに見えるけど、ちゃんと計算してる。全てはボーカルのためなんだ。

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授業終わりの午後、凄い台風で学生たちが立ち往生してたとき、僕は一階のロビーというか広間にいたんだ。帰るに帰れないし、ヒマだったからロビーの白いグランドピアノでなんか弾こうかなーと思った。さて何を弾こう？ショパンの雨だれ？うーん…って悩んで決めたのが、ストーンズの”悪魔を憐れむ歌”

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セッションが終わった後、小山田さんは僕の方にズカズカと来て「バンドやるべ‼︎」と唐突に言った。僕は目を白黒させて理解できなかったけど、あまりの勢いで、は、はい…としか言えなかった。小山田さんはロビーで作曲中、たまたま僕と出会ったんだけど。僕にキーボをやらせることを即決したらしい。

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小山田さんもピアノを弾けるから、意思疎通は上手くいったね。小山田さんの傾向として、音をたくさん重ね過ぎていたから、編曲で余分な音を削ぎ落とすのが僕の役割だった。 ライブの計画とかその他の雑務は、全部小山田さんがやってくれたから僕は楽だったね。そこでライブのノウハウを教わったんだ。

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そしてその経験値を僕に伝授してくれたんだ。 2年目の文化祭でライブコンテストがあったんだけど、僕らは当然のように理事長賞を取って、みんなで焼肉を食べたことをよく覚えている。結局大トリはできなかったけど、20回くらいはライブをしたからファンは増えたよ。 過去の栄光はここでやめよう。

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はい、というわけで日数が空いてしまいましたが、引き続き”ライブで絶対する方法”について語ります。

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ライブ当日、ライブハウスで一番乗りしたら、まず今回担当してくれるPAさんにあいさつしよう。PAさんに生意気な態度をとると、今後細かい要望を聞いてくれないなるからちゃんとあいさつすること。次にリハーサルなんだけど、ここは時間がないから一曲通さず、ワンコーラスで確認するだけでいい。

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ライブ当日、ライブハウスで一番乗りしたら、まず今回担当してくれるPAさんにあいさつしよう。PAさんに生意気な態度をとると、今後細かい要望を聞いてくれないなるからちゃんとあいさつすること。次にリハーサルなんだけど、ここは時間がないから一曲通さず、ワンコーラスで確認するだけでいい。

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リハーサルが終わったら飯を食いに行くのもいいけど、ここはぜひ他のバンドのリハーサルを見よう。機材はもちろん、パフォーマンスの仕方、リハでの無駄の無い動きにも注目だ。そして大トリのリハは絶対見よう。例えば大トリがアコギ弾き語りとかだったら、曲を大幅修正しないといけないからね。

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そして大トリはもちろん、今回の参加バンド全員にあいさつしよう。へりくだる必要はないけど、大トリに丁寧に接すれば、前回言った”コネ”が通用してくる。初めてのライブなんだから、ちゃんとあいさつすること。ここはきっちりしよう。 さて、ライブ本番。ここで魅せるテクを紹介していくよ。

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さあガチガチの初ライブ。会場はガラガラだけど、そんなことは気にしなくていい。ただね、演奏に集中しすぎて動きもなく演奏してるだけだったら、それはライブじゃなくて学園祭の演奏会になってしまうわけ。ここはガンガンパフォーマンスするチャンスだから、始めの一曲目はすごい簡単な曲にしよう。

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パフォーマンスその1。”ギターとキーボを暴れさせよう” 暴れるって言ってもKISSみたいな血を吐くことじゃなくて、サビに入る瞬間にギターをジャンプさせること。でもギターをクラッシュさせてもだめ。お客さんは引くから。ギターソロになったら、お客さんありがとう！という気持ちで悦に入ろう

漢字読めない/紺野 哲生 @kanjiyomenai8

大事なのはギターだけじゃない。キーボも暴れさせよう。よくキーボだけ座って静かに演奏してるバンドがあるけど、ちょっと迫力がないのね。だからキーボは無理矢理立たせて暴れさせると、お客さんは新鮮で「おっ⁉︎」ってなる。僕はヒイズミマサユ機が好きだから、滅茶苦茶暴れてました。

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大事なのはギターだけじゃない。キーボも暴れさせよう。よくキーボだけ座って静かに演奏してるバンドがあるけど、ちょっと迫力がないのね。だからキーボは無理矢理立たせて暴れさせると、お客さんは新鮮で「おっ⁉︎」ってなる。僕はヒイズミマサユ機が好きだから、滅茶苦茶暴れてました。

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MCが終わりました。 2曲目。これは大きな分かれ道で、エース級のもっていくか、あるいは準エースにするか、前もって打ち合わせをしよう。 大トリも激しいバンドだったら、僕は2曲目を準エースの曲にする。ここはベースの出番だね。曲にもよるけど、全員主役のバンドだったらベースを立てよう。

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そして曲が終わったら「ありがとうございます！ まだまだ時間はありますので楽しんでください！」でステージは終了。お疲れ様でした。でもこれからまだ仕事はあるよ。反省会は後でいくらでも出来るから、水を飲んでタバコを吸ったらすぐにアンケート用紙をお客さんに配ろう。

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前座クラスになると、大トリ目当てでライブハウスに早く来てしまったお客さんが大量に湧いてくる。絶好のチャンスだね。今までの経験を糧にガンガンパフォーマンスしよう。例えばコーラスのギターは、ギターをスタンドに当ててあえてノイズを増やしたり、キーボはグリッサンドを無駄に多用してみよう。