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※注意書き 短編として排出しますが、超個人的に自分の中で、長編的な妄想を考えていてその中の子とやすださんのシリーズもの?な位置づけで考えてるのでそれ感出てますが、サラッと流してください(笑)ちなみにその長編の排出の予定は未定というかほぼお蔵です\(^o^)/
2017-01-09 22:32:01【彼女の仕事】 1 「あら〜 弱ってるなぁ〜」 ひとりぼっちの部屋なのに、ガタガタ と音がするから、もぞもぞ。 毛布から目だけ出して見ると、 「おはよぉ」 章大さんがいた。
2017-01-09 22:32:142 「…なんでいるんですか」 「カンタから聞いてん。おたくのお嬢 さん寝込んでますよ〜って」 あんのバカ、余計なこと…… って口から出そうになったけど、さすがに口が悪いから、なんとか押し込めた。
2017-01-09 22:32:283 「寝込んでませんお昼寝ですぅ」 「じゃあお顔こっち向けてくださいー」 毛布にまるっとくるまって隠した顔。 毛布を剥ぎ取ろうと近づく影。 「ダメ」
2017-01-09 22:32:484 「なんであかんの?」 「…すっぴんぶさいくだから」 「そんなの何回も見てるやん」 「…あ、ぶすなの否定しなかった」 「なんなんこの子もぉひねくれて〜(笑)」 十分かわええやん、って毛布の上からぽすぽす、頭を撫でられた。 ……もぉ……なんなん、はこっちのセリフです。
2017-01-09 22:33:205 「……今鼻水で顔びちょびちょだからダメ……ってあぁー!」 「わぁほんまや(笑)」 油断した隙にぴらってめくられて、すっぴんメガネだけじゃなく、鼻水まみれの醜態がさらけだされた。 ティッシュで顔グリグリ拭かれて、はい、キレイ、って。
2017-01-09 22:33:436 「熱は?」 「……ないです」 「何度?」 「……7度5分」 「しっかり微熱やん」 おでこにぴとって触れる手がちょっとひやっとして気持ちいい。 小ちゃいけど、ゴツゴツした、章大さんの手。
2017-01-09 22:33:557 「あんま熱ないから平気かな〜」 「平気も何も明日から仕事だから意地でも治さないとダメなんです〜」 「せやんなぁ」 おでこに触れてた手が、頭に移動して、やわらかく髪の毛を撫でるから。 一人で大丈夫って思ってた身体も心も弱っているのを自覚させられて。
2017-01-09 22:34:178 「移ると困るから、章大さん帰ってください」 「俺明日オフやし。マスクしてるやん。」 「そういう問題じゃないの」 大丈夫の糸が解けちゃうから。 ダメなの。 いちゃダメ。 起き上がって、ダメって。帰ってって。強く言おうとしたのに。 章大さんはずるいんだ。
2017-01-09 22:34:429 上がりかけた肩を抑えた後、大好きな手でわたしの目を隠して、 「余計なこと考えたらアカン。ワガママとか彼女失格とかとちゃうで。章大さんありがとう、大好き〜って甘えるのが、弱ってる時の彼女の仕事。」 「俺が弱ってる時に、なぁーんもしてくれんの?違うやろ? それとおんなじ。」
2017-01-09 22:35:0210 全部考えてること読んで、わたしのこと黙らせちゃうんだ。 「はい、って返事は?」 「……はぁい」 「よくできました」 目隠しをとられて、目の前には大好きな顔。 趣味の悪い黒マスクをしてるから、目しか見えないけど、にっこり優しい顔で章大さんが笑ってた。
2017-01-09 22:35:2011 「…章大さん」 「なぁん?」 「…ありがとうございます」 「おん」 「…だいすき」 「おん……… へっ!?」
2017-01-09 22:36:5012 恥ずかしくていつもは言えない大好きを。 今日は、甘えと弱さを言い訳に、頑張って伝えるから。 「もっかい言って」 「…すき」 仕事やもんな、って笑って見過ごしてくれますか? おわり
2017-01-09 22:37:27