秋色の物語【横山先生×亜紀】

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白色 @whiteeighter

26 ふわっと微笑んで 『内緒な?俺と長谷川の』 指を唇に当ててわざとらしく しぃーってする 「…ありがとうございました」 わざわざ助手席にまわってドアを開けてくれる先生の顔を見ないでお礼を言った 『暖かくして寝えや』 当然のような子ども扱い #秋色の物語

2016-09-18 14:52:54
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27 家に入って二階の部屋から先生の車が遠ざかるのを見ていた ___ 先生、この前書かなかった質問 今してもいい? この気持ちはなんですか…? #秋色の物語 pic.twitter.com/Cli6dRXPl8

2016-09-18 15:02:01
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28 〈亜紀ー!丸ちゃん迎えに来てくれたよー?〉 翌朝お母さんの声で目を覚ますと 私んちの食卓に座ってコーヒー飲んでる丸ちゃんがいた 「なんでいるの笑」 《おはよー♪大丈夫かなーって》 「LINE返事ないし昨日疲れたってゆうてたし」 #秋色の物語

2016-09-18 23:27:24
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29 そうか昨日…いつの間にか寝ちゃってたんだ 「ごめんね!すぐ朝ごはん食べるから待ってて」 《お母さんのいれてくれたおコーヒー美味しいっす♡おかわり♡》 「図々しいな笑」 丸ちゃんとくだらない会話してると楽しい 私の日常生活の平穏が保たれる #秋色の物語

2016-09-18 23:30:01
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30 丸ちゃんが自転車を押して 私の鞄をカゴにいれてくれて 歩いて学校まで向かう 朝一緒に行くの久しぶり… 「あ、今日そーいや朝練は?」 《サボった笑》 「いいの?笑 怒られるよ」 《えーのえーの。それよりさー昨日横山先生に送ってもろたんやって?》 #秋色の物語

2016-09-18 23:32:25
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31 ドキッ 心臓が素早く脈打つ でも大丈夫 なにも…何も無い 「そうなんだよね。ちょっと風邪気味で疲れたって言ったら車で送ってくれてさ…まあラッキー?笑」 《へえ…》 「お節介だよね、横山先生。見かけによらず笑」 《なんもされへんかった?》 #秋色の物語

2016-09-18 23:35:02
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32 「…?え?」 《車なんか密室やし、あいつも男やし……》 「え?!笑 されてないよ?だって先生じゃん笑」 《そうやけど…うん。ごめん何もないならええねん》 丸ちゃんは少し複雑そうに話す そして信号待ちの時に 私の手をキュッて握って #秋色の物語

2016-09-18 23:37:30
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33 《今度からそういう時は俺のこと頼って?…亜紀ちゃん》 真剣に私の目を見つめながら言う 「…うん。ありがと」 この時から ううん、もうそれは図書室で初めて横山先生と会話した時から 私の心の平穏は崩れていった それに丸ちゃんだけが気づいてたんだと思う #秋色の物語

2016-09-18 23:40:28
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34 柔らかい物腰と分かりやすい授業 もちろんイケメン そんな横山先生はあっという間に人気が出る バスケも学生時代にやってたらしく 顧問の先生が不在の時には練習見てあげたりしてて もうそれはそれはかっこいいらしい 私は変わらず図書室の主やってる #秋色の物語

2016-09-18 23:43:52
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35 丸ちゃんが部活の間に読み耽るいつもの放課後 でもそこに 横山先生は毎日来るようになっていた 「前の先生は基本放置でしたよ笑」 『そーなん?俺学生ん時バスケばっかであんま本読んでこうへんかったから今ブームやねんなー』 私のおすすめの本を読んで #秋色の物語

2016-09-18 23:47:29
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36 分からない漢字は聞いてくる 「辞書引いてくださいよ」 『長谷川に聞いた方が早いやん』 「…先生なのに」 『ほら理系やから。漢字苦手で笑』 「知ってますけど」 そんなとこも可愛いなんて女子から言われてるもんね ……可愛いけど// #秋色の物語

2016-09-18 23:49:50
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37 不用意にドキドキしちゃわないように 私はあれから自分でカーディガンを持ってくるようにしてて 一定の距離を保つようにしてる 奥さん…結婚してることももちろん誰にも言ってないし その話題にも触れてない 私だけ少し緊張しながら 2人で本を読むだけ #秋色の物語

2016-09-18 23:52:59
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38 ___フッと電気が消えた 「え?!」 『…停電?』 「やだ!!怖い…!!!」 ガタンッ 焦って椅子から立ち上がるけど つまづいてしゃがみ込む 「やっ…やだやだ、怖…暗いの…いや!!」 『ちょ、お前…落ち着け』 ギュッ あ… この香り… #秋色の物語

2016-09-18 23:58:08
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39 しまった だめだ もう…カーディガンの残り香どころじゃないよ 先生がしゃがみ込む私を手繰り寄せて後ろから抱きしめてくれる 『大丈夫。怖ないから…俺もここにおるから、な?』 びっくりするくらいの優しい声色が 耳元で響く 大嫌いな暗闇が #秋色の物語

2016-09-19 00:00:56
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40 少しだけ嫌いじゃなくなったのはこの時だ 「先生……」 『ん?』 「奥さんって綺麗な人ですか?」 『は?いきなりなに笑』 「会話してたら怖いのマシだから」 『そーゆうもん?笑』 「綺麗?美人?」 『綺麗とは…ちょっとちゃうかな』 #秋色の物語

2016-09-19 00:03:50
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41 「じゃあ可愛い?」 『えー…かわいい…とこもある、けど』 「先生にとって奥さんって何ですか?」 『お前な笑 なにドサクサ紛れにプライベートな質問してきとんねん』 そう言いながらずっと抱きしめてくれる先生 「愛してるの?」 『そんなん…』 #秋色の物語

2016-09-19 00:05:58
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42 『愛してるとかよう分からんけどな…俺には』 なんで辛そうなの 『ほな俺からも質問いいですか?笑』 「えっ…なんだろ」 『丸山とはどうなん?』 「どう、って」 『どこまでいってんのー?笑』 「な…//先生が聞いていいんですかそーゆうの!」 #秋色の物語

2016-09-19 00:08:30
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43 『あいつなー、ええやつやけどほら…思い込み激しいとこあるやろ』 「まあ、確かに…?」 よく見てるなぁ丸ちゃんのこと 『お前もなんだかんだ押しに弱いとこあるし』 そうなのかな 『最初の授業の小テスト質問な。丸山なんて書いて来たと思う?』 #秋色の物語

2016-09-19 00:10:38
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44 「なんかすごい必死で書いてましたよね?」 『おん……彼女との初エッチは俺の部屋か彼女の部屋かラブホかどこがおすすめですかって……笑』 「はあ?!?//」 『や、まあ男子高校生なんてそんなもんやから笑 バラした俺が悪いな、ごめん』 クスクス笑ってる先生 #秋色の物語

2016-09-19 00:13:18
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45 「もう丸ちゃん…何考えてんのほんと」 『その様子やとまだか』 「え…はぁ、まあ…//」 『自分の体も心も大事にしなさいね』 ポンポンと頭を撫でられて 突然パッと明かりがつく 『お、良かった直ったな』 急に恥ずかしくなって先生から離れ立ち上がる #秋色の物語

2016-09-19 00:16:21
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46 《…なにしてんの?》 「…え?丸ちゃん?!」 図書室のドアの所にジャージ姿の丸ちゃんが立ってた 私に近づいて先生を一瞥した後 《亜紀ちゃん帰ろ。》 腕をグイグイ引っ張って強引に廊下に連れ出される 「ちょ、いきなりどうしたの…」 #秋色の物語

2016-09-19 00:19:31
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47 《どうしたんはこっちのセリフや》 怒ってる? 私が先生に抱きしめられてたの見られた? 《停電なって部活中止になって…グランドから図書室の窓見たら真っ暗やし、亜紀ちゃん怖がってんちゃうかなーと思って来てみたら。なにあれ》 掴まれてる腕が痛い #秋色の物語

2016-09-19 00:22:04
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48 「あれは…私がパニック起こして、それで」 《俺が怒ってんのは分かってるよね》 「…うん……」 《亜紀ちゃんがあいつ…横山先生に抱きしめられてたから怒ってるんやないよ?》 「きゃ…っ」 丸ちゃんが誰もいない廊下の壁に私を押し付ける #秋色の物語

2016-09-19 00:25:56
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49 《放課後毎日あいつと2人きりなんやって?それを俺に黙ってることに怒ってんねん》 「別に…言う必要もないでしょ」 《……嘘つき。》 「ん…ッ」 強引に唇を塞がれる いつもの笑顔はそこにはなくて 《俺が亜紀ちゃんのことどんだけ好きなんかしってる?》 #秋色の物語

2016-09-19 00:29:24
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50 《俺がどれだけ亜紀ちゃんのこと見てるか…分かってへんやろ》 唇が首すじに触れて チクリと痛む 《俺以外…見やんといて…》 胸元のボタンを外されて唇が下に降りてくる 「丸ちゃ…やだ…//」 肩をがっちり掴まれてて振りほどけない #秋色の物語

2016-09-19 02:35:42
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