新兎の過去~霰くんとの出会いまで

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うさ @usa_kororin

家族に愛されず、居場所のない新兎は毎日近くの河原の土手に座って一日を過ごす。帰宅するのは家族全員が晩ご飯を終えたころ。晩ご飯を残してくれるくらいの情けはあるのか、いつも台所には冷えたご飯が置いてあった。温かいご飯を最後に食べたのはいつだっただろう。

2017-01-27 14:18:15
うさ @usa_kororin

@usa_kororin そう思いながらほんの少しのご飯をゆっくり食べる。そして寝るために離れの狭い部屋に戻る。離れに着くまで安心はできない。自分の足音で家族を起こしてはいけない。そろりそろりと足音を消して歩く。やっと着いた離れの部屋はすっかり冷え切っていた。

2017-01-27 14:21:25
うさ @usa_kororin

@usa_kororin そうして平べったくなって、たいして温かくもない布団の中に潜り込み体を丸めるようにして寝る。そんな毎日の繰り返しだった。 朝が来て、ご飯も食べずに(朝と昼ごはんは残されていない)、新兎が町を歩いているとある張り紙が目に付いた。

2017-01-27 14:24:56
うさ @usa_kororin

@usa_kororin (兵隊か……。そこに行けば温かいご飯、食べられるかな。)兵士を募る張り紙だった。入隊前の検査日はちょうど今日だった。どうせやることもないので行くことにした。 検査場に着くと、新兎よりもだいぶ体格のいい男の子たちがたくさんいた。

2017-01-27 14:28:07
うさ @usa_kororin

@usa_kororin 新兎は身長だけがめきめきと伸びていったので、やせ気味でひょろりとした新兎は逆に人の視線を集めた。その視線に気が付いて少し挙動不審になるが検査を受けるための受付をする。受付の兵士がなにやら値踏みをするような目で新兎を見る。「なんですか?」新兎が口を開く。

2017-01-27 14:31:51
うさ @usa_kororin

@usa_kororin 「お前はこっちに来い。」といって腕を乱暴に引っ張られ、抵抗もできずに小さな部屋に押し込まれた。「ここで待っていろ。」そう言われれば勝手に出ていくのはいけないと思い、そこにとどまった。 そう時間もたたずに先ほど閉まったドアがまた開いた。

2017-01-27 14:34:28
うさ @usa_kororin

@usa_kororin 新兎をこの部屋に連れてきた兵士と一緒に2人の兵士が入ってきた。「ふうん。まあまあ容貌は整っているな。」「これならいいだろう。」そう言って近くの長椅子に座るように指示した。その指示におとなしく従い座った。

2017-01-27 14:39:54
うさ @usa_kororin

@usa_kororin んで強姦されちゃうんだけれど長くなるから割愛。なんやかんや気に入られちゃって入団。 入団して何年か経った新兎の休日や空き時間の遊びは、専ら男漁りだった。 時間があれば男遊びにふける。あの日自分を”女”にした上官たちからはもう声がかかることはなかった。

2017-01-27 15:00:45
うさ @usa_kororin

@usa_kororin また必要とされなくなる。そんな恐怖心から男を漁ることを止めれないでいる。変わったことと言えば女役をやる機会が減ったくらいだった。男として”女”を愛せば、自分もまた愛してもらえる、必要とされると思っていた。 (今日の人はちょっと声が大きかったな~)

2017-01-27 15:04:03
うさ @usa_kororin

@usa_kororin 時に兵舎、時に町で”女”を愛でたし、時たま”女”としても愛した。 愛されるために、昔の無口で出来の悪い新兎に蓋をした。 愛されるために笑うことを覚えた。愛されるために優しさも覚えた。

2017-01-27 15:09:29
うさ @usa_kororin

@usa_kororin そんな毎日を過ごしていた時に、町で自分と同じくらい背の高い青年を見かけた。からからときれいに笑う子だった。稲妻が体を突き抜けたかのような衝撃を食らった。(でもあれは……。) 自分に近しい何かを感じ取った。(あの子もきっと愛されたいんだろうな)

2017-01-27 15:14:22
うさ @usa_kororin

@usa_kororin その青年とはすぐに再会できた。入団式だった。 みなが、その青年の男ながらにすらりと伸びた脚線美に感嘆の声をあげていた。 隣の兵士が「宇佐。お前あの背の高いやつ食うつもりだろう?何日で手を出すかかけてやろうか?」「はは、お好きにどうぞ~。」

2017-01-27 15:18:49
うさ @usa_kororin

@usa_kororin (あんなおいしそうな子、すぐに手を出すなんてもったいないじゃないか。ばかだなあ。) そうして宇佐新兎は霰鏡太郎に近づいた。 「やあ、霰くん。隣の部屋の宇佐新兎だよ。何かわからないことがあったら何でも聞いてね?」 と、にっこり笑いかけた。

2017-01-27 15:22:29
うさ @usa_kororin

から始まる兎霰のハートフルボッコストーリーを考えてたけどなんかまとまんないからこの辺で止める!wwwwwwwwwwww

2017-01-27 15:23:15
うさ @usa_kororin

たぶん最初の(にっこり)で警戒心むき出しにされてそう←

2017-01-27 15:23:53
うさ @usa_kororin

@usa_kororin そしてほねぬきにするつもりが、すっかりほねぬきにされた現在に至る。

2017-01-27 15:24:37