愛でした～決心～

大倉組 @ohkuragumi

①愛でした～決心 忠義と付き合って5年 早いな～… ずっと大切にしてくれてる。 幸せすぎるくらい… でも最近はTVの向こうの忠義を 見るばかり… （仕方ないね… 普通の人じゃないんだから… 会える時は来てくれるし 当然、電話やメールも… だから…我慢しなきゃね…

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②愛でした～決心 （我慢、がまん… そんな事を思う度に、涙が零れて… 最近、あまり笑ってないかも… 寂しさを紛らわすために、 一人お酒を飲む様になった… 酔えば、自然に眠くなるから…

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③愛でした～決心 PM8：00 携帯が鳴る 『もしもし？』 普段より、かなり早い忠義からの電話 （もしかしたら、会える？ なんて期待した… 「いま仕事、終わったんよ」 『お疲れ様♪』 いつも通り１日の出来事を話す 「じゃ、また電話かメールするな♪」

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④愛でした～決心 （会えるかも… なんて期待しなきゃ良かった… 会いたいよ… 少し酔ってるせいもあり、 ワガママな言葉を口走る… 『会いたい…まだ時間も早いし、 今から来れないの…？』 「ごめんな… 明日の朝、早いんよ」 『少しでもいいから…ねぇ…？ 会いたいよ…』

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⑤愛でした～決心 「〇〇…？ もしかして酔ってる？」 いつもとは違う私を察して言った 『酔ってなんてない… 忠義…寂しいよ…』 電話の向こうで困っている 忠義の顔が、目に浮かぶ。 『ごめんなさい…ちょっと、 言ってみただけ…』 震える声を必死に抑えて言った

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⑥愛でした～決心 『ちよっと…言ってみただけ…』 そう…無理なのは分かってる。 すると忠義は… 「うん…。ごめんな？ 俺かて、会いたいんやで…？」 （ 俺かて、会いたい…？ その言葉が、 私の悪いスイッチを押した。

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⑦愛でした～決心 『会いたいなら来てよ!! ちょっとでもいいのに… 顔…見れるだけでもいいのに… 本当に会いたい思ってるなら、 会いに来てよ!!』 これ以上、言ってはダメ… そう思っても言葉が止まらない

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⑧愛でした～決心 『ずっと我慢してるのに… いつも寂しいのに… 忠義なんて… もう、いい！知らない ！』 そう言って、電話を切った… （バカだ…私ってバカだ… 何であんな事、言ったの… 忠義に、嫌われちゃったよね… 後悔で涙が溢れる。

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⑨愛でした～決心 泣き疲れて眠ってしまった私 ――ピンポーン// チャイムの音で目が覚めた まだ、ぼんやりしてる私は、 また眠りについた しばらくして、 何かを叩く音が聞こえてくる… これ…忠義が音に乗る時の癖… 自分の足を叩く音… (えっ…？

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⑩愛でした～決心 聞き覚えのある音に目が覚め ゆっくり起き上がると… 「〇〇…？」 （ん…？私…夢…見てる？ 「〇〇？大丈夫？」 そう声をかけるのは、忠義だった ぼんやりしてる私を 優しく抱き起こしてくれた 『えっ…？忠義…？』

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⑪愛でした～決心 寝惚けてる私は状況を理解出来なくて… 『どうして…？』 私が聞くと 「会いたい思ってるなら、 来て言うたやろ？」 いつもの優しい笑顔で言った 『えっ…？でも明日、早いって…』 「早いで？けど本当に会いたい 思っとること、信じて欲しかったから」

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⑫愛でした～決心 「信じて欲しかったから」 嬉しくて涙が溢れる 『ごめんなさい…あんなこと言って…』 「ええよ？俺も〇〇に甘えてたん… 今まで黙って、待っといてくれて ありがとな…」 そう言って私を優しく包み込む… 忠義の匂い…忠義の温もり… 涙が溢れて止まらない

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⑬愛でした～決心 泣きじゃくる私を、 ずっと包んでくれる忠義 「朝まで一緒におるから、 安心して寝えや…？」 『朝までって…仕事は？』 「間に合う様に行けばいいねん 大丈夫やから心配せんでええよ？」 忠義の優しさと温もりの中で、 私は眠りについた

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⑭愛でした～決心 朝、目が覚めると忠義は居なかった テーブルの上には、一枚のメモ 〈仕事、行ってきます。 いつもありがとう。好きやで〉 短い文章だけど、 忠義の愛情が詰まっていた そらから１週間ほど過ぎ、 事件が起こった… それは、忠義からのメールで知った。

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⑮愛でした～決心 そのメールの内容は… 〈ごめん!!週刊誌に撮られてもうた。 しばらく会えん。 詳しい事は、夜に電話する〉 （えっ!?えっ!? 動揺する私 慌てて近くのコンビニへ走る （どれ!?これ…かな 恐る恐るページを探した

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⑰愛でした～決心 大きな見出しで書かれてた内容は… 〈熱愛か…!?朝帰り…！〉 忠義が歩いている写真が、 載せられていた。 （ここ…すぐ、そこの場所… あの日だ…！ 私がワガママを言った日 朝まで居てくれた時だ… 呆然として、部屋へ戻った。

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⑱愛でした～決心 あの日の事を後悔する。 （どうしよう…私のせいで… 私が、あんな事、言わなかったら その日は会社へ行く気になれず、 ズル休みした… どんな事になっているのか、 気になって仕方ない… 忠義からの連絡を待つ…

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⑲愛でした～決心 夕方（まだ仕事だよね… PM8:00（まだ仕事…？ PM10:00（まだ終わらないの…？ 不安が募る… AM12:00（もう、こんな時間… どんなに待っても鳴らない携帯 AM1:00 携帯が鳴った

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⑳愛でした～決心 まった電話に、すぐに出た 『忠義!?』 「ごめんな、遅なって」 忠義の声は特に変わりなくて… 『どうだった？どうなったの？ あれ…この前のだよね…？』 「うん。そうみたいやね。 全然、気がつかへんかったわ。 油断しとった」

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②①愛でした～決心 「油断しとったわ」 あっけらかんとして話す忠義 『で？事務所の人は？ 何か、言われたんでしょ？』 質問ばかりする私 「ん～。まぁな、けど別に 悪い事した訳ちゃうし 仕事には影響せんよ？」

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②②愛でした～決心 何を言われたのかは 教えてくれないけど、 仕事に影響しなくて良かった…と、 少しホッとした。 「仕事は大丈夫やけど、朝も言うたけど 暫くは会えんくなる…」 （それは仕方ない… 『うん…。分かってる…』 そう…仕方ない…

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②③愛でした～決心 私を気遣うように話す忠義 「ごめんな…？そっちには雑誌の奴ら 行かへんと思うから、安心してな？」 （そんな事は、どうでもいい… 私が一番、不安なのは… そんな事じゃなくて… 『うん…。暫くって…いつまで…？』 一番、気になる事を聞いた

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②④愛でした～決心 『暫くって…？』 その問いかけに忠義は 「ん～。暫くは俺も 目つけられるやろしな～ 何とも言えんけど… 会えんくても、電話もメールも ちゃんとするから…なっ？」 励ますように言ってくれた 『うん…。分かった…』 それしか言えなかった…

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②⑤愛でした～決心 つい寂しそうな声を出した私に 「ほんまに、ごめんな… 俺が、もっと気ぃつけときゃ、 こんなん、ならんかったのに」 そう言って謝った… （違う…忠義のせいじゃない… 『違うよ…私がワガママ言ったから… だから…』

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②⑥愛でした～決心 後悔で涙が流れ出す… すると忠義は… 「それは、ちゃうで？ 俺かて会いたかったから、 行ったんやで？ そやから、〇〇のせいやない」 忠義の優しさが、この時は、 辛く感じた