茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2030回「創造性は生み出すものにとっても驚きである」
脳科学者・茂木健一郎さんの2月15日の連続ツイート。
本日は、感想です。
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茂木健一郎
@kenichiromogi
今日からしばらく、創造性について考えてみよう。創造性は、しばしば「無」から生み出されるものとしてとらえられるが、これはもちろん間違っている。実際にいは自然は飛躍しない。脳内過程としても、連続したプロセスとして起こっている。
2017-02-15 07:20:25
茂木健一郎
@kenichiromogi
それにもかかわらず、創造性が無から有が生み出される過程だと思われがちなのは、まず、創造者を外から見ている人にとってそう見えるからである。あたかも何もないところから生み出されているように見えるから、創造性についての誤解が生じる。
2017-02-15 07:21:09
茂木健一郎
@kenichiromogi
さらに重要なことに、創造者自身にとっても、創造性は、無から有を生み出しているように感じられる。創造者は一般に、自分の作品を価値のあるものに「見せる」ためには起源を秘匿した方が有利だが、そのような見せかけとは別に、実感として無から有が生み出されているように感じるのである。
2017-02-15 07:22:26
茂木健一郎
@kenichiromogi
ひらめきやインスピレーションは、脳内過程としてはもちろん連続的に起こっているが、それを意識の中で認識する時には、あたかも何もないところから生まれてきたように感じられる。創造者自身にとって、「無」から「有」というのは一つの正直な実感である。
2017-02-15 07:23:19
茂木健一郎
@kenichiromogi
このように考えてくると、創造性を理解するためには、創造者自身が把握していない無意識の中の過程と、それを認識する意識の中の過程の関係性が重要であることがわかる。また、創造されたものが創造者自身にとっても一つの驚きであることも注目されなければならない。
2017-02-15 07:24:23
茂木健一郎
@kenichiromogi
過去の記憶を想起する時には、その内容が思い出す者にとって驚きであるということは通常ない。創造性において、生み出されたものが驚きであるということは、それだけ、生み出されたものが(見かけ上の)新奇性を持っていることになる。この新奇性のメカニズムが創造性の核心である。
2017-02-15 07:25:34