■影追い人:1日目~7日目

TYA参加ログ 中立所属、影追い人。 管理タグ:影追いし孤狼
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影追い人セズィ @mumei_gc

『どうせアンタは大人しくなんてしないんだろう?』 10年前、共に戦場に立った相手、目の前の魔法師はそう言って溜息を付いた 「だとしたら、どうする?」 僅かに吐息を漏らすように笑って、その言葉に応えた 目の前の魔法師が眉を顰めるのを、だが涼しい顔でやり過ごす #影追いし孤狼

2017-02-04 10:42:21
影追い人セズィ @mumei_gc

『分かってるだろう?その【呪い】は確実にアンタの息の根を止める。君主の力でも、魔法師の俺の力でも、どうにもならなかった』 それを 『それを抱えたまま戦場に出るなんて自殺行為以前の問題だ』 ツカツカと無遠慮に近寄り、魔法師は何の躊躇もなく男の右腕を掴み上げた。

2017-02-04 10:43:28
影追い人セズィ @mumei_gc

『こちら側、殆ど感覚が無いんじゃないのか!?』 掴まれた右腕、その袖の下から僅かに覗いた肌。それは到底人のモノとは思えないような色をしていた。 黒い。痣だ。黒い痣が、まるで全てを塗り潰すかのようなソレが、男の肌を侵す。 『そんなこと無いなら、俺の腕を振りほどいてみせろよ』

2017-02-04 10:45:21
影追い人セズィ @mumei_gc

そう怒鳴る魔法師の言葉に、だが男は、ただ静かに視線を返すのみ。 10年前と変わらぬ意志の強さを秘めた瞳。 その瞳もまた、右目を中心に黒い痣に侵されつつあった。 ……おそらく、右目は殆ど見えても居ないのだろう。振り解かれることのない右腕同様に。

2017-02-04 10:50:02
影追い人セズィ @mumei_gc

「たとえ、戦場に出なかったとして」 静かに語り出す男の言葉には一片の迷いもなく 「この呪いは俺を見逃しちゃあくれないと思うが?」 徐々に広がりつつある呪いの痣は、少しずつ、だが着実に彼の自由を奪って行く。 そう遠くない未来、確実にこの男の息の根を止める事だろう。

2017-02-04 10:52:54
影追い人セズィ @mumei_gc

「俺としては逆に分かりやすくて助かる位だ。戦場でパンドラとやりあってりゃ、いつ命を落とすかなんて分かりゃしねぇからな。」 身の回りを整理するには十分、そう皮肉れば目の前の相手はどんな顔をするだろう。 男は、わずかに意地の悪い笑みが込み上げてくるのを自覚しながら続けた。

2017-02-04 10:55:11
影追い人セズィ @mumei_gc

確かに自分の持っていた力は、死ぬその時に、全てを簡単に手放せるものでも無かった。 この身に刻まれた呪いによって、彼に…彼らに託せたのは、あるいは幸運だったか。 (ま、とんだ腐れ縁だが、な……。どうにかはなるだろう。) 目の前の魔法師に気付かれぬよう、小さく呟く。

2017-02-04 10:56:51
影追い人セズィ @mumei_gc

「たいした力が無くてもパンドラを追いかけてりゃあ、奴らが何をしているのか、奴らの秘密に多少なりとも迫る事が出来る」 この10年そうやって生きてきた。 「最近の奴らの動きは余りにも妙だ。また10年前のように好き勝手にされて、戦争が起こるようなら死んでも死に切れねぇ」

2017-02-04 10:59:01
影追い人セズィ @mumei_gc

「だから俺は俺のやりたいようにやる。死ぬその時まで」 『死ぬとか簡単に言うんじゃない!』 軽い口調の男に対し、魔法師は語尾を強めた。だが相手は気にする様子も無い。 そうだ。この相手は10年前もこうだった 何もかも諦めたような冷めた目で周りを見、決して何にも本気にならなかった青年

2017-02-04 11:01:04
影追い人セズィ @mumei_gc

過去に囚われ、何も望まず、ただ復讐だけを胸に刻んだ男。 『死ぬなんて言うんじゃ無い』 それでも言わずにはいられない。 『君にだって待ってる人が、君の帰りを待ち望んでいる人が……居るんだろう?』 卑怯だと思いながらも、そう言葉にするしか出来ない。 「………それも、今更だ」

2017-02-04 11:02:09
影追い人セズィ @mumei_gc

今更、何を望めというのか。 10年前に何もかも置いてきた。 全て自分の意思で捨ててきた。 待つ人に背を向け、護るべき相手を見捨て、何も見なかったフリをし、何も聞かなかったフリをした。 そして呪いに侵され余命いくばくも無いこの身で、できる事など限られているだろう。

2017-02-04 11:03:18
影追い人セズィ @mumei_gc

ただ静かに、魔法師に掴まれた腕を、まだ動く左手で外す。 以前は剣を握り標的を屠る事に長けていた右腕は、今は僅かな痛みを伴った痺れにのみ支配されている。 「別に、無駄死にしようって気は無ぇよ。奴らを調べてりゃあ、あるいはこの呪いに関する事も出てくるかもしれないだろう」

2017-02-04 11:06:18
影追い人セズィ @mumei_gc

彼に呪いをかけたパンドラの闇魔法師は死んだ。彼のその手で殺した。 だが死ぬ間際に【死の呪い】を彼に残した。 闇魔法師が使う、禁じられた魔術で。 だからこそ、黒い痣が全身を覆うその前に 「俺の体が完全に動かなくなる前にパンドラの尻尾を掴めば良いだけの話だ」

2017-02-04 11:07:34
影追い人セズィ @mumei_gc

パンドラを追い詰める。それならば彼のいつもの日常でしかない、と。 僅かに浮かんだ想いは、だが言葉にせずに飲み込んだ。

2017-02-04 11:10:16

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影追い人セズィ @mumei_gc

(フォローするよりリストの方が良いのかな?と中の人が首を傾げている)

2017-02-03 21:14:53

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1日目

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影追い人セズィ @mumei_gc

【パ/戦闘/調査点6】影追い人@中立が護衛中の外交使節を、覆面の集団が襲撃! 混乱を広げようとする悪意を感じる。HP-6、SP+5。支援を得られれば調査点+2。支援した者はHP-5、調査点+5。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #GC茶 #影追いし孤狼

2017-02-04 00:12:44
影追い人セズィ @mumei_gc

「こちとら、病人なんだがなぁ?」 使節団を襲う覆面の集団の前に、黒いフードの男がその場にそぐわない世間話をするような口調で、傍らの相手に語りかける。 「で?どうする?」 声をかけられた相手は、苦虫を噛み潰したかのような顔で辺りを見渡した。 「どうせ止めてもやるんでしょう?」 →

2017-02-04 02:05:46
影追い人セズィ @mumei_gc

問われたフードの男は、ただ口元を歪め声も漏らさず笑った。 付き従った相手、30は過ぎているだろう細身の魔法師は、その手に簡素な杖を持ち溜息をついた。 「貴方は病人というより、半死人でしょう。棺桶に片足突っ込んでおいて、むざむざ死期を早めないでくださいね」

2017-02-04 02:09:38
影追い人セズィ @mumei_gc

「そりゃあ、目の前の相手に言ってくれや。コレは俺のせいでもなんでも無ぇだろ?」 旅の途中、気まぐれで雇われた護衛の仕事。 和平だかなんだか知らないが、ご大層な使節団の割には、お粗末な護衛部隊。戦えるのは死にかけの傭兵と、それに付いてきた魔法師のみ、ときたものだ。

2017-02-04 02:13:37
影追い人セズィ @mumei_gc

「平和ボケってヤツなんだろーが。たった10年、嘆かわしいことで?」 僅かに肩をすくめる。 「まぁ……」 フードの下で男の声が、空気が、僅かに変わった。 「……アイツらにとったら絶好のカモなんだろうがなぁ?」

2017-02-04 02:16:16
影追い人セズィ @mumei_gc

……パンドラ その名を忘れる事など出来ない。この身を犯す呪いでさえ、彼の胸に宿る憎悪を消すことさえ出来ない。 奴らの手がかりの1つを、みすみす逃す気も無かった。 「無茶だけはしないでくださいよ」 「ふっ、そりゃあ今更だな?」 魔法師の言葉を笑って流した。

2017-02-04 02:19:13
影追い人セズィ @mumei_gc

(パンドラ診断の結果を眺めていると、パンドラ所属の方が多くて目を回す)

2017-02-04 00:23:00

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