【テドイア】天の冠

大崎巧実（裏） @mboxtw2

書けるところまでネタ垂れ流す。 これtwitter.com/mboxtw/status/…のまきなちゃんがテッドさんと出会う前のお話。というか封印された理由？ テドイア版というか？いつもの完全パラレル。

大崎巧実 @mboxtw

動画をこれから作るんだけど、シナリオは『開けてはいけない扉を開けてしまった少女の物語』。 テッドさんの封印をまきなちゃんが解いてしまって、テッドさんの宿主になってしまう。そしてテッドさんを再び封印するためにやってきたカイトにまきなちゃんは追われていくのです。

2016-12-26 21:01:28

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舞台は沢山の神様たちが住む天上。そこには一際大きな宮殿があって、そこでテッドさんは暮らしてた。 他にもカイトとかメイコとかミクとかがいるんだけど、住んでる人はあまりいない。 というのも、そこに住める人は限られた『特別な神様』だったから。

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住める資格を持った神様は『始祖の神』と呼ばれ、神々の中で最初に生まれてきた人達。 世界の基盤となるものとかを司り、神々の中でも段違いに強い。 というか強いからこそその宮殿に幽閉されてるというか。 どの派閥にも属さず、そしてその宮殿から出る事は許されなかった。

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テッドさんは死を司る神で、戦いを司る神のカイトと仲が良かった。 というか争いは死を呼ぶ性質から仲良くならざるを得なかったというか。 よく一緒につるみながら、のーんびりと宮殿で暮らしてた。 ちなみにカイトはメイコとこっそり付き合ってた。

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メイコも始祖の神の一人で愛を司る。カイメイの中はある意味宮殿の中では公然の秘密。 知ってるけど誰も何も言わない。 宮殿に閉じ込められた自分たちのささやかな自由と幸せを邪魔する事は出来なかったから。

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いつものようにテッドさんと遊んでたカイトは宮殿の外の噂話をするのね。 展開には沢山の神々がいるんだけど、今二つの派閥に分かれて争ってる。 戦いを司るカイトだからその動きがなんとなくわかってしまって、本格的な戦いにならないといいな、なんて考えてた。

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カイトは戦いを司るけれど争い事は苦手。そんなカイトをテッドさんは茶化すんだけど、「君だって誰かが死ぬの嫌いなくせに」なんて返されちゃう。 「俺は安らぎの神だからな」なんてテッドさんは笑いながらカイトと話をしてた。 二人とも不穏な空気は感じてたけど、願うしかなかった。

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そもそもその派閥同士が争いを始めても、自分たちはただ見ている事しか出来ない。 あくまで中立であること。何にも力を貸さないこと。 始祖の神である自分達は何があってもただ見てるだけ。そして何も起きないように、と祈る事だけが精一杯。

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そんな風に暮らしてたんだけど、ある時。宮殿に一人の若い女神がやってくるのね。 これがイアたんなんだけど、宮殿にいる神様に用事があって来たはいいものの、無駄に広いから迷子になってしまったと。 うろうろしてるイアたんを見つけたのはカイト。というかテッドさんと遊んでた時に見つけた。

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お使いに来たらしい若い女神。迷子だと答えた彼女に仕方ないねって笑いながら二人は案内してあげるのです。 宮殿は広くて迷子になりやすい。自分達も幼いころは何度も迷子になった、なんて笑いながら話してた。 これが二人の出会い。

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イアたんに『なんの神様なの？』って尋ねると、「野花の女神です」ってイアたんは答えた。 まだ生まれて間もない女神だから、小さなものしか司れない。 雑草として一括りにされてしまうほどの小さな小さな花をイアは司っていた。まだそれほどの力しかなかったから。

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神様達は大きくなって力をつけるとクラスチェンジしてどんどん強くなっていくのね。 けれど始祖の神は最初から強い分、クラスチェンジは出来ない。 生まれた時に司るものを死ぬまで司る。 イアたんは強くなったら何の神になるんだろうね、なんてそんな事を話してた。

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その後も用事が終わらないイアたんは何度も宮殿にやってきた。で、そのたびに迷子になってた。 そんなイアたんを案内してたのはテッドさん。 でも、本当は違ってた。二人ともお互いに会いたかった。

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最初のうちはイアたんも本当に用事があったし、広すぎる宮殿の道を中々覚えられなかった。 でも、「迷子です」って言い訳をすればテッドさんはいつも優しく案内してくれた。 だから何度か通って道を覚えていたとしても、迷子のふりを続けてた。

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テッドさんもテッドさんで、イアたんが来ないかなって待ち伏せするようになった。 宮殿の入り口にある庭園。日当たりもいいそこはテッドさんのお気に入りの場所で良く昼寝してた。 そこならイアたんが訪れたらすぐわかる。そこでよく待つようになった。

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迷子のイアたんをカイトが先に見つける事もあったけれど、ちょっと残念そうなイアたんを目ざとく見つけて、あの花畑にいってごらんって教えてくれるんです。 そこにテッドさんがいるから。

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そうして何度か会ううちに、テッドさんが言うんですよ。「俺に会いに来てくれないか？」って。 無理に用事を作ってイアたんは宮殿にやってきてた。だから毎日来ることは出来なくて。 けどもっと会いたいなぁって思うようになったからテッドさんはそう告げたのです。

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始祖の神である自分は宮殿から出られない。会いたくてもイアに会いに行くことはできない。だからイアたんに会いに来てほしい、とお願いするしかないのです。 もし、イアも望んでくれるならって。俺は会いたいって。

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そうして二人は普通に会うようになるんですね。 テッドさんは庭園でいつもイアが来るのを待ってた。イアたんも宮殿に来た時はまっすぐに庭園に行くようになった。 沢山の花に埋もれながらのデートを繰り返すのです。 花の女神であるイアたんにはただそれだけでも心地よかった。

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最初、イアたんはテッドさんに恋はしてなかった。というか自覚してなかった。 意識し始めたのはカイトとメイコが隠れてキスしてた所を見てしまってから。 テッドさんと二人でデートしてたら偶然その場に出くわしてしまったというか

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隠れて会ってる事も、実は付き合ってる事もイアたんは知らなかった。 けれどテッドさんは「内緒にしててくれ」って笑うのです。 本当は恋をしちゃいけない、そんなことにイアたんは気付いた。 『始祖の神』様は沢山のものに縛られてることも。

大崎巧実（裏） @mboxtw2

カイメイを見てびっくりしたのを引き金に、自分がテッドさんを好きだって事も気付いて、でも相手は始祖様で、最下級の女神である自分とは釣り合いは取れなくて。 でもテッドさんはそれでいいって言う。それでもイアが好きだよって。

大崎巧実（裏） @mboxtw2

本当はテッドさんも誰かと深く関わることはしちゃいけない。 外部の者であるイアたんに恋をしちゃいけない。でも、二人もまたカイトたちのようにひっそりと付き合うようになるんですね。 誰にも言えない恋をした。そんな始まり。

大崎巧実（裏） @mboxtw2

で、天界では対立する二つの派閥が水面下で争いを続けてた。 一つは今、天界を支配している側。そしてもう一つはそんな支配層のやり方に反発する神達。 『救う者』を選ぶ今のやり方は平等じゃない、すべてを救うべきだ、そんな感じで争ってた。

大崎巧実（裏） @mboxtw2

イアたんの親友であるゆかりんはこの反発する派閥に属してた。 助けられる者さえ見捨ててしまう、そんなやり方に強い反発を持っていたから。 でもそれは自分個人の考えだから、とゆかりんはイアたんを連れ込むことはしなかったけれど。 だからイアたんはどちらの派閥にも属していない。