【テドイア】天の冠

重音テッド×IA 閉じ込められた始祖の神であるテッドと、彼と恋に落ちた女神イア。 そして彼女が巻き込まれてしまった思惑の物語。
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大崎巧実(裏) @mboxtw2

活動するゆかりんの話を聞きながら、でも手を出す事はゆかりん自身に拒絶されていて、ただイアたんは話を聞く事しか出来なかった。 ただイアはそのままいてくれればいいの、なんてゆかりんは話していたけれど。 でも、そんなイアたんが巻き込まれてしまうんですね。

2017-01-31 18:18:47
大崎巧実(裏) @mboxtw2

どこからかイアたんがテッドさんと繋がりがある事を知られてしまう。 『始祖の神』は物凄く強くて、味方に引き入れる事が出来たならこれほど心強い者はいない。 けれど始祖の神は宮殿から出てこないし、引き入れる事も酷く困難で。 だから直接ではなく、イアを通じて。そんな風に考えた。

2017-01-31 18:20:35
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんを味方に引き入れれば始祖の神も引き寄せられるんじゃないか、そんな風に思ったけれど、イアたんは中々派閥に入ってくれない。 ゆかりんとの約束で遠慮しちゃうというか。 当てが外れた神はイアたんに囁くんです。宮殿にとある『宝』があるんだよって。

2017-01-31 18:22:11
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんに会うためにイアたんは宮殿への立ち入りが許可されていた。ある意味それをその神は狙っていて、あくまで『噂話』としてイアたんに聞かせたんですね。 あの宮殿には『天の冠』があるんだって、って。

2017-01-31 20:38:41
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんは天の冠がなんなのかも知らなくて、それをテッドさんに話しちゃうんですね。それってなーに?って。 で、それを知ってるテッドさんはイアたんに教えちゃうんです。それのある場所を。 おいでって言ってそれを見せてしまう。

2017-01-31 20:40:25
大崎巧実(裏) @mboxtw2

始祖の神が一緒だから入れた宮殿の奥深く。それは安置されていた。 それというのも、その冠を持った神がすべての神々を統べる統治神になる、とされているから。

2017-01-31 20:41:48
大崎巧実(裏) @mboxtw2

奪われたら困るから天界で一番強い始祖神がいる宮殿に置かれてる。始祖たちは永久中立である事を義務付けられてるからそれの所有者になることもない。 だからこそ一番安全な置き場所としてそこに置かれてた。 それをテッドさんは教えてしまうんですね。

2017-01-31 20:43:11
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんはその冠に価値など見出してなかった。ただ周りの神々が『そう』であると騒いでいるだけだ、って。 イアたんもそれには何も言わなかった。イアたん自身もそれの価値はわからなかったから。 本当なら、それで終わるはずだった。

2017-01-31 20:44:45
大崎巧実(裏) @mboxtw2

でもある時。宮殿で騒ぎが起きる。 その騒ぎを起こしたのがイアたん。彼女は大きな罪を犯した。 宮殿に安置された『天の冠』を盗もうとした所を見つかってしまうんですね。 イアを知ってる者たちはみんな驚いた。けれど一番驚いたのはやっぱりテッドさんだった。

2017-01-31 20:46:32
大崎巧実(裏) @mboxtw2

捕まったイアたんに会いに行っても、彼女は「ごめんなさい」って謝るばかり。 何故イアがあれを盗もうとしたのか、何度テッドさんが問い詰めても決して話してはくれなかった。 ただ自分が悪いのだと、ただそれだけを繰り返して。 でも当然テッドさんは信じなかった。

2017-01-31 20:47:44
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんが教えるまでイアたんはそれの存在をまったく知らなかったし、見せた時も興味があるようにも見えなかった。 そもそもイア程度の階級じゃ天の冠を手に入れたって何の役にも立たない。 騙されたのか、そう思ってもイアは何も話してくれない。

2017-01-31 20:49:20
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんは酷く後悔してた。 見せたことが、じゃなくて自分と恋人になった事。その所為で何かを引き付けてしまったのかって。 『始祖の神』の権力と能力。それを欲しいと思うものは決して少なくはなかった。自分の所為で巻き込んでしまったのかって思ってた。

2017-01-31 20:50:55
大崎巧実(裏) @mboxtw2

でもイアたんはそれは否定した。テッドさんと恋をしたことを後悔などしていない。テッドさんと一緒にいられて幸せだった、そうイアたんは笑った。 でも、真実は何一つイアの口からは語られなかった。 そうして、犯した罪の罰としてイアたんは処刑されてしまうのです。

2017-01-31 20:52:09
大崎巧実(裏) @mboxtw2

天の冠を狙った罪は何より重く。故にイアたんに与えられた罰も重い。 ごめんね、って。それでも愛してるって言いながらイアたんは死んでいった。 テッドさんは『何故』イアがあの宝を欲しいと思ったのか、その理由はわからないまま。

2017-01-31 20:53:42
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんが死んで、ショックでテッドさん塞ぎこんじゃうんですね。 あいつがそんな事をする筈がない、イアはそんな事を思う女じゃない、一人泣きながらずっとそれだけが心に引っかかってた。 同じく親友を失ったゆかりんが宮殿にいるテッドさんに怒鳴り込んできた事もあった

2017-01-31 20:55:10
大崎巧実(裏) @mboxtw2

あんたと出会ったからイアは死んだのよ!ってゆかりんはテッドさんを責めた。 始祖の神だなんて言いながら何も出来ないくせに!って。 ゆかりんもまた、イアがそんな大それた事が出来る娘だと思えなかったから、テッドさんが唆したんだと思ってた。

2017-01-31 20:56:40
大崎巧実(裏) @mboxtw2

で。イアが死んで間もないころ。反発する勢力が力を強めてきた。 あんなか弱い女神さえもやつらは見放した。それでいいのか、って。 同情を集めて、支配層を悪に仕立てようとしてた。 それにテッドさんは反発するんだけど。イアを使うな!って。

2017-01-31 20:58:32
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんはどちらにも属さない中立派だった。 そして彼女の性格からいっても争いが起こる事を望んではいない。 それもあったし、それよりもテッドさんはそっとしておいてほしかった。 イアの事を言わないでくれ、あいつを引きずり出さないでくれって。

2017-01-31 20:59:54
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんを失ったことが悲しすぎてテッドさんは酷く不安定になっていくんですね。それに真っ先に気が付いたのがメイコ。 愛を司る彼女はだからこそ抱えた想いの所為で揺れるテッドさんの気持ちに気が付いた。 そしてカイトに目を離さないでねって告げていた。

2017-01-31 21:01:46
大崎巧実(裏) @mboxtw2

ずっとテッドさんはイアが何故死んだのか考えてた。 一緒に、と二人密かに交わした約束を自ら反故にしたのは何故なのか。 せめてその理由を知りたかった。 そうして、テッドさんはイアが死んだ理由を知るのです。 彼女はただ利用されただけ。ただ、騙されただけだったって。

2017-01-31 21:03:29
大崎巧実(裏) @mboxtw2

反抗勢力に属する神の一人がイアに囁いた。 その『宝物』がどうしても必要だと。ゆかりんが行ってる活動にどうしても必要で、でも宮殿には入れない。 ゆかりんがとても困っているよ、ゆかりんの力になれるよ、ってその神はイアたんを騙したのです。

2017-01-31 21:05:40
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんがテッドさんの恋人になった事、そしてイアにとってゆかりんは同じくらい大切な親友である事。 イアたんの優しい気持ちさえも利用してその神はイアたんに盗んで来いと告げたのです。 イアたんが騙されたことに気付いたのは捕まってから。

2017-01-31 21:08:21
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんは禁忌を破り、宮殿を何度も抜け出してイアたんの謎を追っていた。 調べていくうちにどんどんきな臭くなっていって、辿り着いたその神を締め上げた時にすべての理由を知るのです。 イアたんが利用された事も、その神に騙されたことも。

2017-01-31 21:10:51
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアたんは下級神であるが故に死んでも天には影響がない。 そして中立派であるからこそ、自分達になんの影響も及ぼさない。 テッドさんを引き入れる事が出来ればよし、冠をまんまと盗めればそれもよし、そして罰を受け命を落としても影響はない、あまりにも使い勝手のいい女だった。

2017-01-31 21:13:17
大崎巧実(裏) @mboxtw2

弱く、若い女神だからこそ、命を落としたことさえも彼らは利用した。 こんなか弱い者さえ奴らは見放したと責める格好の材料として。 主犯格から真相を知ったテッドさんはとうとう壊れてしまうのです。 大切な、大切なイアを『そんな事』で奪われたのか、と。

2017-01-31 21:15:44