茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第2049回【Aから途中を飛ばしてZに行く方法はない】連続ツイート

2017.3/6 茂木健一郎氏 【Aから途中を飛ばしてZに行く方法はない】連続ツイート …「一万時間の法則」を、文字通り一万時間とは限らないが、ある特定のことに長い期間にわたって取り組む、という意味でとらえると、そこには脳の神経回路の発達という視点から見て重要なポイントがある…
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2049回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。

2017-03-06 07:23:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

「一万時間の法則」を、文字通り一万時間とは限らないが、ある特定のことに長い期間にわたって取り組む、という意味でとらえると、そこには脳の神経回路の発達という視点から見て重要なポイントがある。

2017-03-06 07:23:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

何かに取り組む(例えばバイオリンを弾いたり、絵を描いたり、文章を綴ったりすること)は、つまり、脳の神経回路を、ある特定の感覚ー運動の連合の文脈に置くということである。そのことによって学習が生じ、報酬系も活性化する。

2017-03-06 07:24:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

何かに取り組んでいる時に、その取り組みに固有の感覚情報入力とその処理、決断と実行、運動制御の一連の文脈が生じることで、次第にその文脈に即した神経回路網の発達が見られるようになる。特に大事なのは、その文脈の中の報酬構造である。

2017-03-06 07:25:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

たとえばバイオリンで言えば、トリルの運指がうまく言うとか、レガートがなめらかに弾けるとか、あるいは全体の曲想をふかんできるといったさまざまなレベルの課題と、それを達成した時の報酬構造があるから、それによって特定の神経回路の構造が形成される。

2017-03-06 07:27:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

さらに重要なのは、Aという神経構造ができて始めてBに到れる、という、一連の段階があるということである。Aができて始めてBになる、それからCになるというように、一連の構造がくりこまれて、継続的な発展を遂げるようになる。これは、長期にわたる取り組みがあって初めて可能になる。

2017-03-06 07:28:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

AからBに至り、Bを前提にしてCとなり、Cを前提としてDになる・・・・このようにして初めてZに行けるわけであって、Aから途中を飛ばしてZに行く方法はない。だからこそ長期の取り組みが必要であり、一万時間の法則が成立する。

2017-03-06 07:29:33
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2049回「Aから途中を飛ばしてZに行く方法はない」をテーマに6つのツイートをお届けしました。

2017-03-06 07:30:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

Aから途中を飛ばしてZに行く方法はない lineblog.me/mogikenichiro/…

2017-03-06 07:31:44