ＣＭはこう分析しよう（サントリー伊右衛門編）

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サントリー緑茶 伊右衛門 『二二七年目の革新（ティザー）』篇 30秒 サントリーチャンネル サントリーCM・動画ポータルサイト suntory.co.jp/enjoy/movie/d/… ずっと気になっている。日本なのにスコットランド風に感じさせる技。分析できないか。

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１）後ろを振り向いている女性。このとき歩いています。@KaoruKumi pic.twitter.com/6v8KbS4kzc

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２）で進行方向に顔を向ける。続く者がひとり確認できる。 pic.twitter.com/nxwWQx1bok

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３）カットが切り替わる。縦列です。これで１）の振り向きが「皆遅れずについてきているか？」と先頭者が確認しているところだったのだと視聴者に推測させる。 pic.twitter.com/A7DXMZOB1r

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４）ちなみにこの３）、手持ちカメラで撮っています。縦に強く手ぶれを入れている。

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５）それから灯りがいくつも見えますね。列なす女たちのほかに遠景にも火が見える。何か宗教的な行為なのだろうと想像を刺激される。向こうに山が見えるでしょ。何か村の儀式かな？と視聴者は想像する。

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６）ファーストカットでも火が映っていますね。それも天に掲げるかのように下から撮っている。オリンピックの聖火のように。たぶんそれが西洋の雰囲気を演出しているのです。 pic.twitter.com/Ls0MFSFfg6

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７）それから火が背中のかごによってカメラから遮られます。このカットの主役が先頭者から後続者に移ったのです。それを火の遮りによって演出。 pic.twitter.com/rQgwbKt2c0

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８）ああそれから「１７９０」ってアラビア数字を被せていますよね昔の日本らしき光景なのに。これが西洋人目線で撮ってますよ宣言をしている。ここは巧い！

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９）「１７９０」とあるだけでどうして西暦とわかったのかわかるかな？昔の日本の恰好をしているところに「１７９０」と出れば、これがヘクトパスカルとか標高とか読み取ったりはしない。西暦だと瞬時に認識される。そう、「西」歴です。「西洋」のこよみ。

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１０）日本びいきのドキュメンタリー映画監督がガイジンの目線で日本の民俗を崇高に撮ってますみたいな。それをファーストカットでぱっと仕掛けてくる。

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１１）それから斜め構図であることにも注目です。 pic.twitter.com/cBmsWKpbRz

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１２）もしカット２でまっすぐ縦構図にすると、１で仕掛けた和風ファンタジーの雰囲気が途切れてしまう。持続させなければいけない。それで斜め構図が保たれる。

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１３）次でシーンが切り替わる。カットではなくシーンが切り替わる。「、」ではなく「。」が挟まれる感覚。

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１４）あ、想像だけど彼女たちが歩いている土手、ひょっとしたら撮影用に盛ってる？遠景と見比べて、身体の左への傾きが重力にそわない。ということは土手のほうが傾斜している？ pic.twitter.com/uvFdqoiGwi

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１５）あ、今気が付いた。このカットでカメラが手ぶれするのは、彼女たちが歩いているこの土手が実は平らではなく上り坂（撮影用に盛ってるはず）であることをごまかすためだ！体が重力にそわず左に傾いたまま行進する不自然さをあいまいにするための技ですね。巧いなサントリー。 pic.twitter.com/TjPb6KnWXr

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