茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2053回「面白さのしきい値」
脳科学者・茂木健一郎さんの3月10日の連続ツイート。
本日は、感想です。
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茂木健一郎
@kenichiromogi
外国語習得において、表面上進歩がないように見える「サイレント・ピリオド」の意義は、類似のさまざまなプロセスの意味にも通じる。たとえば、何かを学習する時の「面白さのしきい値」のようなことにも応用できる。
2017-03-10 07:17:53
茂木健一郎
@kenichiromogi
どんな分野であれ、最初はとまどいもあり、また構造や意味もわからないため、つまらないなと感じることもある。ところが、しばらく我慢して続けていると、突然、ああ、面白い、と感じることができる「しきい値」を超える。
2017-03-10 07:18:38
茂木健一郎
@kenichiromogi
中学生、高校生と話していると、たとえば英語学習において、この「面白さのしきい値」を超えていないな、もったいないなと感じることがある。「面白さのしきい値」を超えると、ぐんと英語学習がたのしくなる。
2017-03-10 07:20:04
茂木健一郎
@kenichiromogi
「面白さのしきい値」を超えるためには、すぐには見返りを求めずに、とにかく素直に人の話を聞いたり、ものを見たりする段階が必要である。価値判断をしない「マインドフルネス」の状態は、この時期を経験する上では適した状態である。
2017-03-10 07:21:04
茂木健一郎
@kenichiromogi
「これを学ぶと何の役に立つのか?」「どんなご利益があるのか?」「何が面白いのか?」といった結論を性急に求めるのではなく、虚心坦懐に受け入れることで、やがて、「面白さのしきい値」を超えることができる。それが学習の最大の醍醐味である。
2017-03-10 07:22:11
茂木健一郎
@kenichiromogi
教師にとっては、生徒が「面白さのしきい値」を超えるのを手助けするのが最大の課題になる。そこを超えれば、あとは生徒が勝手に自分で勉強するようになる。心に火をともせば、その炎は一生燃え続ける。
2017-03-10 07:23:02