嘘……

∞深唯♡妄想∞ @yasumico83

25. 『好きです…付き合ってもらえないですか？』 ｢はい…｣ そう返事をして俯いた君を抱きしめたあの日から 毎日が幸せで楽しく癒されていた なのに… 《お前呼ばれてたで？》 大倉のこの言葉から俺たちは いや 俺は狂ってしまったのかも知れない #嘘 #エイトで妄想

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26. ｢出来たよ？食べよ｣ 『今日も美味そうやね』 ｢今夜遅い？｣ 『何かあるん？』 ｢私、打ち合わせがあって少し遅いの｣ 『なら俺が夕飯作っとこか？』 ｢それはいいよ…不味いんだもん｣ こんなたわいない会話をしてると 錯覚してしまうんだ #嘘 #エイトで妄想

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27. 恐れているあの日が あの曜日が来なければいいのに 君は気づいてるの？ 俺のしてることに… それを知ったら君は 俺から離れてしまうんやろ？ 捨てられても仕方ないのに 俺は君から離れたくないんよ 『最低やな…』 ｢ん？何か言った？｣ #嘘 #エイトで妄想

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28. 『あ？いや…なんもないで』 着替えて支度をする君が振り向き 俺に抱きついた ｢章大…愛してる｣ 『俺も愛してる』 ｢ほんと？｣ 君が俺を見上げた 『ホントやし…』 ｢ねぇ、これ付けてってもいい？｣ 君は微笑み胸元のクロスを指さした #嘘 #エイトで妄想

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29. 『ええよ、お前のやから』 ｢バレないように隠さなきゃね｣ 『バレてもええんちゃう？』 ｢ばか…｣ 『なんで？公表してもええんよ？』 君を抱きしめ玄関まで見送り 俺はベッドに倒れ込んだ たった1回 たった1晩のつもりだったんだ #嘘 #エイトで妄想

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30. あの日 大倉に言われて向かった部屋 〈今夜、時間あるかな？〉 『今夜ですか？』 〈もしかして彼女いる？〉 『いえ…今は…いません…』 〈新しい番組作るんだけど大倉と2人でどうかな？〉 俺を呼び出した相手は 局の女プロデューサーだった #嘘 #エイトで妄想

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31. 『ほんまですか？』 〈2人を推そうと思ってる〉 『ありがとうございます！』 〈じゃ、続きは夜ね〉 『僕だけですか？』 正直に言えばよかったのかも知れない でも仕事が欲しかった 俺は1つでも多く仕事をして 認めてもらいたくて焦っていた #嘘 #エイトで妄想

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32. 〈あなただけでいいわ〉 『はい…』 〈一緒に飲みましょうよ〉 俺は誰に認めてもらいたかったんやろ… メンバーに？家族に？ 1番大切で 1番傍に居て欲しい君に… 戻れるものならあの日に戻りたい そんな叶わないことばかり考える毎日だった #嘘 #エイトで妄想

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33. 夕飯の準備をしながら 冷蔵庫の中にビールがないことに気づいた 章大が帰ってくるまでに… そう思ってエプロンを外し 財布を持って慌てて近くのスーパーへ走った ビールをかごに何本か入れ レジに向かうと見慣れた姿があった ｢丸山君？｣ #嘘 #エイトで妄想

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34. «あ、どもっ» ｢収録は？｣ «とっくに終わっ…いや、章ちゃんは打ち合わせで…» ｢なんの打ち合わせなんだろ、まったく｣ «わかってやってくださいね» ｢大丈夫よ？｣ «一生懸命なんすよ» ｢うん｣ 何か知ってる 私はそう思った #嘘 #エイトで妄想

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35. ｢でも辛いよ？ちょいちょい遅くなるし｣ «章ちゃんも火曜が来なきゃいいなんて言ってるんですよ» ｢火曜…び…｣ «収録が終わるとキツいって…でもあなたがいて良かった» 火曜日 収録後 章大に何があるの？ ｢役に立ててるのかな？私｣ #嘘 #エイトで妄想

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36. «理解してるわけでしょ？ほんまに大丈夫ですか？» ｢う、うん｣ «俺もはよ、辞めろって言うとるんですけどね» ｢そうなんだ｣ «でも仲間思いって言うか仕事人間って言うか» 『わかる気がする』 «でも1番はあなたですよ？» ｢私？｣ #嘘 #エイトで妄想

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37. «いっぱい仕事取って…たぶん結婚したいんやないかな» ｢そんな…｣ «辛いでしょうけど章ちゃんを宜しくお願いします» 最後に丸山君が言った言葉 辛いって…？ そう言えば 章大が険しい顔をして帰ってくるのは決まって火曜日だった #嘘 #エイトで妄想

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38. 今日も…火曜日 何に一生懸命なの？ 何をわかってあげたらいいの？ 収録が終わるとキツいのは何があるの？ 毎週…誰となんの打ち合わせをしてるの？ どうして帰ってくるとあんなことを繰り返すの？ 頭の中が爆発しそうなくらい 混乱していた #嘘 #エイトで妄想

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39. どうやってマンションまで辿りついたかわからなかった 時計は25時を回っている 最初の頃は日付が変わる前には帰っていたのに どんどん遅くなる あの日 半年の記念日には明け方だった 誰とどこにいるの？ 誰と何をしてるの？ 今すぐ帰ってきて… #嘘 #エイトで妄想

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40. 心が荒み章大を疑い始めてる自分に気づく 胸元のクロスを握りしめて目を閉じ 自分自身に何度も言い聞かせる 大丈夫 章大は帰ってくる 大きな物音がして慌てて玄関に向かうと マネージャーに抱えられ 酔い潰れている章大がいた 初めて見た姿… #嘘 #エイトで妄想

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41. ｢お疲れ様です｣ [潰れちゃって、ベッドまで運びますね] ｢すいません…ありがとうございます｣ マネージャーの背中でぐったりしてる章大は ベッドに下ろされるとそのまま目を閉じた 私はマネージャーを玄関まで見送り 章大のいるベッドに戻った #嘘 #エイトで妄想

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42. 飲みすぎたのか息苦しそうな章大を見ていた お酒が大好きな章大 こんなに苦しがるほど飲むなんて初めてで… 私は冷蔵庫からペットボトルを取り出し 再び章大の隣に座った ｢章大…大丈夫？お水飲もうか？｣ 『脱げよ…はよ、脱げ…』 ｢章大？｣ #嘘 #エイトで妄想

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43. 『いいから脱げって…』 なんとか起き上がった章大は ペットボトルを私の手から奪い投げ捨てると 私を押し倒し跨った 『やらせろよ…ん？』 ｢章大…｣ 『そんな目で見んな…』 酔っているのに目が鋭くて その目に見つめられた私は動けなかった #嘘 #エイトで妄想

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44. 『俺が…嫌なんか？俺のこと…捨てても…ええんやで？』 ｢なに言ってるの？｣ 『お前しか…おらんのんや…』 ｢章大…｣ 章大はキスをし首筋に舌を這わせながら 私のパジャマを捲り上げ胸に顔を埋めると 力なくそのまま倒れるように眠りについた #嘘 #エイトで妄想

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45. 火曜日の夜 何もされなかったことが初めてで だけど弱り苦しでる章大が辛くて見ていられなかった 翌朝 朝食の支度を済ませると ベッドの上でボーと座り 遠くを見つめてる章大の元へ向かった ｢おはよ、章大｣ 『うん…』 ｢二日酔い？大丈夫？｣ #嘘 #エイトで妄想

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46. 『大丈夫や…』 ｢ならいいけど｣ 立ち上がりリビングへ行こうとする私の腕を章大が掴む 『昨日…俺なにかしたか？』 ｢何もしないよ？｣ 『なんか…変なこと言うたか？』 ｢ううん、倒れたまま爆睡！章ちゃん疲れてたんだね｣ 『ごめんな…』 #嘘 #エイトで妄想

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47. ｢謝ることないでしょ？｣ 寂しげに俯く章大を抱きしめた ｢ねぇ…お仕事大変？頑張りすぎてない？｣ 『ううん…大丈夫や』 ｢オフに映画観に行かない？｣ 私に身体を預ける章大の背中を擦り続けることしか出来なかった 『なぁ…抱いてええか？』 #嘘 #エイトで妄想

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48. ｢いいよ？｣ 章大に優しく抱かれたのは久しぶりだった 温かい章大の身体に包まれて 満たされた私の身体は 章大を求め続けた もしかしたら… もう火曜の夜はないんじゃないか 章大が苦しむことはないんじゃないか そんなことが頭をよぎっていた #嘘 #エイトで妄想

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49. 『明日から大阪行くんやけど一緒に行かへん？』 ｢仕事だもん｣ 『代わりおらんのか？』 ｢どうしたの、急に｣ 『旅行…行けへんし、大阪でも案内しようかと…』 お互いが不規則な職業で オフも合うことも少なく旅行なんて夢のようだった私たち #嘘 #エイトで妄想