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たまや @tamaya8901
『この世界の片隅に』関係でこれまで色々と空襲弾薬の話を書いてきたが、一つどうも解せない点についても書くことにする。それは、このシーンの爆弾の塗装だ。どうもOD色の弾体の前後に1本ずつ灰色の線が入っているように見える。 #この世界の片隅に pic.twitter.com/1DMleeLBxs
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米軍の投下爆弾マニュアルである『BOMBS FOR AIRCRAFT』を見ると、通常爆弾は体部をOD色で塗り、黄色の識別帯を書き入れる、とする。 pic.twitter.com/OmONJ4Y9US
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識別帯は、その本数で炸薬種が分かるようになっている。黄色線が爆弾の前後に各1本であればTNTもしくはアマトール、同じく前後に各2本であればコンポジションB、同じく前後に細線1本・太線2本であればトリトナールである。 pic.twitter.com/NaVcIVNQxS
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これらの写真はいずれも黄線が前後に1本で炸薬がTNTもしくはアマトールである例。 pic.twitter.com/RXAcqWoLoj
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こちらは黄線が前後に各2本で炸薬がコンポジションBの例。 1枚目などは後からハッキリCOMP B (RDX)と記入してある。 pic.twitter.com/IWuPFOfmHm
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よく空襲の映像で出るこの映像の爆弾も前後に各2本で炸薬はコンポジションB。 pic.twitter.com/5jBVjJTiq1
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前後に細線1本・太線2本でトリトナールの例。トリトナール炸薬のものは珍しく、これはイラスト。 pic.twitter.com/9ijeUK1nC9
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このOD色と黄色、具体的にどんな色調だったか知り得る実物資料がこれ。昭和20年に伊勢神宮の外宮に投下された500ポンド(250kg)爆弾の頭部破片で、黄色とODの塗装が良好に残る。投下直後に関係者が弾痕から採取したらしい。色々あって私が現在所蔵している。(右が外面、左が内面) pic.twitter.com/AWAlwYhJrL
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埋蔵文化財の発掘調査で土色の記録をする際によく使う『新版標準土色帖』で調べると、OD色はマンセル表記で7.5Y3/1(オリーブ黒色)くらい、黄色は2.5Y6/8(明黄褐色)くらいになる。経年劣化で多少変色があるにせよ、どう見ても識別帯はあのような灰色には見えない。 pic.twitter.com/YaUSe5XLUL
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ちなみにOD色だが、防衛省の仕様書の1つである『防衛省規格 NDS Z 8201E 標準色』によれば、まさにマンセル表記で7.5Y3/1とある。弾薬の識別表示は「黄色」ではなく「山吹色」で、10YR7.5/12ないし10YR7.5/14。少し橙に近い。 pic.twitter.com/kpLXOpSkMD
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監督がこの識別色を間違えるとは考えにくいので、あえて何らかの映像表現上の意図を狙ったものだと思うが、私は映像制作方面の知識を持っていないので細かいことは良く分からない。ご教示いただけるとありがたいです。

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