豊洲市場の「祓い」方

豊洲市場問題で安全と安心の問題が議論されている。しかし安心問題を科学が批判しても解決はしない。なぜなら日本人はケガレ思想の信奉者だからだ。
ShinShinohara 1769view 19コメント
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  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:16:09
    井筒元彦氏が興味深い指摘をしている。日本の宗教はケガレだと。 たとえばどれだけ高級な塗り箸であろうと「これは俺が10年来愛好してきたものだ。記念にこれをやろう」と言われても、使う気はしないだろう。そのおっさんの唾液がベットリついているイメージがつきまとうからだ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:19:51
    塗り箸は、きれいに洗えばもちろん唾液が残るはずがない。科学的に見れば衛生的な箸でも、その箸先に唾液が残っているイメージを払うことは難しかろう。これが日本人独特の感性、ケガレだ。 豊洲市場の移転問題も、このケガレ思想から見ると理解ができる。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:23:06
    私も、豊洲市場で魚を取り扱うことは、科学的には特に問題ないと考えている。汚染が残る地下水を利用するわけでもないし。だから安全なだけでなく、安心してもよい。しかし基準値の100倍ものベンゼンが検出されたということで、移転が進まなくなっている。なぜか。ケガレてしまったと感じるからだ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:27:11
    「うちのジュースのタンクには1万トンあたり1本の陰毛が確実に混じります。除去していますから安心ですし、そもそも陰毛が健康に害でないことは科学的にも明らかです」と明言されて、そのジュースを飲む気がするだろうか?安全で安心なのに。飲む気がしないのは、ケガレをそこに感じてしまうからだ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:30:21
    中国で缶詰工場を立ち上げた日本企業は髪の毛一本入ってもダメだということを中国人従業員に教えることにとても苦労したそうだ。「髪が入ってても取り除けばいいだけの話じゃないか。そもそも危険性もないのだし。」混入なければボーナス、と利益で釣ることでようやく髪の毛が入らなくなったそうだが。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:32:34
    日本人は違う。缶詰の中に髪の毛が入っているのに気がつくと、缶詰中身すべてが汚染されたような気がして食べる気がしなくなる。まったく科学的でないし、食べても問題がないことを日本人も知っている。しかし食べられない。ケガレてしまったと感じるからだ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:36:26
    豊洲市場の問題が厄介なのも、恐らく日本人に深く根を下ろすこのケガレ思想が絡むからだ。地下水にベンゼンが検出されたからといって、コンクリートで隔てられた商品の魚に移るはずもない。しかし、ベンゼンで市場がケガサレてしまったように日本人は感じるのだ。市場関係者が心配するのもそこ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:39:59
    覆土をしなかったのは痛かった。もし盛り土していたら、「ケガレを封印」する心理的効果があっただろう。コンクリートではケガレを遮断できる気がしないのは、理屈からいっておかしいのだが、土壌はいろんな物質を浄化する「祓い」の心理的効果があるというのは否めない。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:42:10
    仮に豊洲市場に思いきって移転しても、これほど色々問題が噴出したあとでは、「お祓い」に相当する心理的な何かが必要かもしれない。そのヒントになる経験が、阪神大震災であった。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:45:00
    阪神大震災は冬で寒いこともあり、全国から毛布の救援物資が送られてきた。そのうちの一つに「これは新品ではないで申し訳ないのですが、気持ちよく使っていただけるよう、三日間日に当てて干したものです。こんなものでもよろしければご活用ください。」この毛布は人気があり、すぐもらわれていった。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:49:10
    新品の毛布と違い誰かが使った毛布は「ケガレ」を感じやすい。実際、救援物資の中には明らかに中古と思われる汚れたものも多かった。そういうのは被災者にも大変不評だった。しかし真心こめて日に干した毛布は、中古なのに新品よりも人気があった。ケガレを払って余りある「温もり」があったからだ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:53:38
    ならば、豊洲市場のケガレを祓う方法が一つある。今回の問題に関係した人たち全員で、心をこめてあの地下空間を清掃するのだ。あのカビ臭そうな、暗い空間を、きれいに、心をこめて。石原前知事も、小池知事もぜひ参加するとよい。すると、日本の消費者が感じてしまったケガレが祓われるだろう。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 22:57:39
    ケガレ思想は、少なくとも平安時代にはあった、古くから日本人に染み付いた感覚で、これを科学的な説明で、いったん感じたケガレを取り除くことは難しい。「サピエンス全史」の著者の言葉を借りれば、ケガレ思想は、日本人が共有する「虚構」だ。しかもかなり強固な虚構だ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 23:00:07
    日本には、食べ物を地面に落としても3秒以内なら大丈夫という科学的根拠のない国内ルール?がある。エンガチョを切ったり、大阪の子供だとバリアを被ったり。これらは子供の頃からケガレ思想とどう向き合うかを訓練しているようなものだ。ケガレ思想はいじめとも密接に絡む、厄介な宗教だ。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 23:02:24
    日本人はケガレ思想といつか向き合い、解決しないと、いじめ問題は終息しないだろう。「気色悪い」といじめるのも、ケガレ思想だ。こういう問題があるから、ケガレ思想は好ましいものではないと考えている。しかし、豊洲市場の問題は喫緊の問題だから、ケガレ思想を脱却するのでは間に合わない。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 23:04:33
    だからこその清掃だ。知事、元知事を筆頭に、都の職員、場合によっては市場関係者で、ともかくたくさんの人で清掃する。テレビにも中継してもらうとよいだろう。かび臭そうな暗い空間が、明るく温もりのある空間に変わったのを見れば、科学的数値を凌駕する心理的効果があるだろう。
  • shinshinohara @ShinShinohara 2017-03-20 23:05:28
    日本人はケガレ思想を(現時点では)信じている生き物だ。その出発点に立つと、豊洲市場の問題も解決の糸口がつかめるのではないかと考える。

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