「緊急取調室」「相棒」「あさりちゃん」を糸口としてDVと結婚を考える

祥 @poseban_igrac

（１）刑事ドラマ「#緊急取調室 」で、女性刑事が取調室で、「度重なるDV被害から、旦那を（計画性は無く、反撃中に）殺してしまった被疑者」に対し、「その夫を選んだのは貴女でしょう！」と言った事について。結論から言って、これはかなり酷い台詞だ。続

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（２）まず、#DV も立派に犯罪です。直接的な暴力があれば傷害罪が適用されます。「家庭内で起きていれば犯罪では無い」そんなワケは無い。その傷害犯である旦那の罪を無視して、「その夫を選んだのは貴女でしょう！」って、正義が偏っているんじゃないですかね。続

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（３）「刑事は（警察官は）、どんな事情であれ、違法行為を正さなければならない。」それは正しい。しかし「#相棒 」の杉下右京だったら、静かに、「どんな事情があれ、貴方が犯した罪は、償わなければなりません。…残念です。」とだけ、同情して言うところだろう。杉下って、優しいですからね…続

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（４）実際、「#相棒 」は、最近の前後編スペシャルでもDVをテーマにしていて、「被害者にも落ち度がある」みたいな台詞は一言だって出て来なかった。…私の経験ですと、「DV被害者にも落ち度がある」って言うのは、女性が多い。同性には厳しいんですかね、人間って。続

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（５）なんか、日本人って、「盗まれたヤツも悪い」「騙されたヤツも悪い」って事を平気で言うんだよね。「悪い」って何だろう？技術的に？道義的に？「技術的に」ってんなら分からなくもないけど、それなら「悪い」じゃなく「ウカツだった」という言い方で済む所だ。続

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（６）DVについてもそうだ。実は「選んだのは貴女でしょう！」という事は、あまり公共の場では言われて来なかった。タブーだったし、それで良かった。しかし今回、よりによって「正義」を謳う刑事ドラマでそれが出てしまった。日本人の多数が思う本音が、剥き出しにされた。勘弁してほしい。続

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（７）結婚って一生で何度もするものじゃない（大概は）。イギリスでは「結婚は、くじを引くようなものだ。」ってことわざがあってね。それくらい結婚って「分からないままに」するものですよ。経験も知識も頼りにならない。頼りになるのは燃え上がる恋愛だけ。続

祥 @poseban_igrac

（８）「 #この世界の片隅に 」で描かれたけど、昔は周囲がセッティングするお見合い結婚が普通だった。だから「良い夫」「良い嫁」を選ぶ経験値が周囲に蓄積されていた。だから感動的ドラマも少ない代わりに、物凄い大失敗結婚も起きにくかった（ゼロとは言って無い）。続

祥 @poseban_igrac

（９）でも、（基本的に）一生に一度（多くても三度位）の恋愛結婚で、DV被害という結果で失敗した人を、「選んだのは貴方だろう」と責める人間がいたら、人間性を疑う。「自分が上手くいっているのは、自分が無事でいるのは、自分のおかげ」って疑いなく思えるタイプだから。続

祥 @poseban_igrac

（１０）ちなみに、私にイギリスの劇作家ジョンソンのことわざ「結婚は、くじを引くようなものだ。」を教えてくれたのは、漫画「あさりちゃん」の物語間のイラスト。お父さんがお母さんのくじを引いているシーンで、「私は当たりです！」ってお母さんが言ってるというものだった。続

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（１１）あの「あさりちゃん」のお父さん、基本的に妻を含む家族からは舐められていて、気の毒な感じなんだよね。会社では有能なのに。そのお父さんの結婚を「クジ引き」に譬えているイラストは、非常にリアルで、納得いくものだった。続

祥 @poseban_igrac

（１２）「あさりちゃん」のお父さんの環境が「クジ引き」の結果だとしてリアリティがあるとしたら、DV被害者の環境だって「クジ引き」としても、リアリティに何の問題も無い。続

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（１３）「結婚は、くじを引くようなものだ。」の台詞を女子小学生にサラっと刷り込む、少女漫画「あさりちゃん」。この漫画には物凄く教育的な内容がそこかしこに入っていまして。世の真理を無意識に小学生に教えるという意味では、ドラえもんに並ぶ傑作ですよ。続

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（１４）「結婚とは、くじを引くようなものだ」というジョンソンに加えて、私は申します。「DV被害者とは、外れクジに当たってしまったようなもので、責任は無い」と。それとも、クジ引き（恋愛結婚）自体を止めますか？今の時代でそれは無理でしょう。