【短編SS】シンデレラシスターズ

童話に興味を持ったプテル(停止中) @manabuAschesama

あ、取れた。 そうか。アイツとも随分長い時間を過ごしてきたものだ。それにしてもシスターねぇ…シスターか… pic.twitter.com/VAt19CUYSG

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【ずっとずっと前のお話】 「ふざけるなよ！私の家族は父と母とこの鳩達だけだ！勝手に家族面するな！迷惑だ！」 「す、すみません…アシェン殿」 「気分が悪い…！何が姉だ！冗談でも御免だ！眼球を潰されたくなければ失せろ！不愉快だ！！」 「…申し訳ありませんでした」

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【2】 「またお前か！私の前から失せろと…」 「昨日は本当にすいませんでした！」 「え、え…？」 「昨日の言葉で分かりました。アシェン殿は…ご自分の御家族をとても大切にされてるのですね。そして継母様についてきた義姉様をとても恨んでいる。貴女にとって家族とはそれほど大切なのですね」

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【3】 「お、おい…？」 「貴女の大切な領域に土足で踏み込んでしまい、無礼なのは私の方でした！本当にすいません！」 「…わ、分かればいいんだ。そこまで謝らなくてもいいだろう。頭を上げてくれ」 「は、はい…」 「律儀な奴だ。もういい。帰ってくれ。もう怒ってない」

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【そして少し前のお話1】 「アシェン殿！深入りし過ぎです！」 「お前に命令される筋合いは無い！ヴィランめ！私が全て滅ぼす！」 「グアアアアアッ！」 「くっ！しまっ…」 「アシェン殿！危ない！きゃああああ！」 「お前！？おい！しっかりしろ！何で私なんか庇って…！？」

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【2】 「あれ…ここは…？」 「起きたか。もう無事だ。安静にしていろ」 「良かった。アシェン殿は無事だったのですね」 「お前、何故私を庇ったんだ？いや、そもそも何故私に付き纏う？私は…お前を突っ撥ねたのに」 「…放っておけないんですよ。何だか昔の自分を見ているようで」

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【3】 「お前が私と…？」 「私達はあまりに似過ぎている。境遇も、中身も。まるで『もう一人（アナザー）』の私のように」 「…皆が聞いたら笑うぞ」 「そんな事ありません！その証拠に貴女は…私よりも優しいじゃありませんか」 「な、何を言ってる？私は…継母どもを許さなかったのだぞ」

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【4】 「それは…それほど貴女が家族を愛していたからなのでしょう？だからこそ踏み込まれるのが許せなかった」 「な、何だお前…。人の事、知った風な分析をするな…」 「分析ではありません。私も貴女のような『物語』を辿っていたかもしれない。そう考えたら簡単に辿り着けた答えです」

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【5】 「貴女は優しさ故に立ち向かった。貴女ほどの勇気があれば私の物語は変わっていたのかもしれません。憧れてしまいます。私は…許す事しかできなかった」 「…それは違うと思う。やっぱりお前は優しいよ。どんなに嫌な目にあっても継母どもに優しく接したのだろう。それは…お前の人柄だ」

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【6】 「だから…私ももっと心に余裕があれば、お前と同じ人生を歩んでた…かもしれない」 「私達はやはり似た者同士です。いえ、『似てる』のではなく『同じ』なのではないでしょうか？そう、『もう一人の登場人物（アナザーキャスト）』とでも言いましょうか？」 「似てるのではなく同じ、か」

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【7】 「ですからほっとけないのです。何だか妹のようで…」 「…。」 「あっ！す、すみません！つい頭に浮かんだ事を呟いて…！忘れてください！」 「…別にいいよ」 「え？」 「呼ばれるのは嫌だが…思うだけなら自由だ。勝手に思えばいい。私は何も言わない」

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【8】 「アシェン殿、ありがとうございます」 「ではまた見舞いに来る。…庇ってくれてありがとう、サンドリヨン」 「あ…」 「私も名前で呼ばせてもらっていいか？まあ私と同じく本名ではないのだろうが」 「…はい。よろしくお願いします。アシェンプテル殿」

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まあ私はアイツの事を姉などと思った事は一度たりとも無いのだが、私とアイツの関係をシンプルに一言で表すのならば…「姉のようなもの」になるのではないかな。 だ、だがあくまで黙認だ！私はまだシンデレラシスターズなんて認めてないからな！