稲田徹氏が語る「ドギーズ・メモリー」・その７

酒井一圭 ｜ 純烈バンマス @junretsu_sakai

昨夜のデカマスター（@trombe_boss）のつぶやきには泣いた。宿敵シュテンも今となっては盟友。ガオレンジャーVSシュテンの視聴率11.5%はスーパー戦隊シリーズが日曜朝の時間帯に移動して以来の最高を記録したのみならず、同局の同時間帯では20年ぶりの高視聴率だったわけです。

稲田徹 @trombe_boss

@junretsu_sakai この輝かしい記録、後輩達に早く破ってもらいたいですね。 頑張れ！スーパー戦隊！

稲田徹 @trombe_boss

さて、デカレンジャーDVD６巻、美しすぎるアリエナイザー・サキュバスさん登場。 今まで敵の組織が出てこなかったデカレンジャーに、遂に敵組織登場か、ってぐらいヘルズ三兄弟は強くてキャラが立ってましたね。激強、面白、美人と良いバランスだったなぁ。

稲田徹 @trombe_boss

21話で放たれるデカマスター第２の必殺技、ベガトルネードスラッシュ。台本では『銀河一刀流二の章 ベガタイフーン』となってました。 アフレコでも一度、ベガタイフーンで収録し、アフレコが終わってさて帰るかと車に乗った所で電話が来て、「技名変わりましたんでスタジオに戻って下さい」と。

稲田徹 @trombe_boss

戦隊の必殺技や武器名は、割とアフレコ現場で考えられる事も多いようで、事前にもらう台本では空白や(仮)になってる事もしばしばでした。 時にキャラ名が変わる事もあり、ベンＧは最初、ベンＫだったらしいです。 ちなみに、今度のゴーカイジャーの敵名も、アフレコ時に変わってました。

稲田徹 @trombe_boss

21話はデカレンジャーが５人で戦う最後の回。次回から６人目が参入。 ５人が最高のバランスだったので、正直、俺は不安でした。 だけど、プロデューサーズを始め、今まで最高の作品を作ってきたスタッフの選択を、俺は絶対的に信じてました。デカたちがボスを信じるのと同じように。

稲田徹 @trombe_boss

そして迎えた22、23話。新しい仲間の名前はテツ。自分の名前と同じ読みのキャラ名を呼ぶ事になろうとは。 ちなみに俺は、デカの一年みんなの事を普段からキャラ名で呼んでました。作品内で呼び慣れてる感を出したかったんで。

稲田徹 @trombe_boss

アフレコ初日のテツ、苦労してたなぁ。 挙げ句、途中で喉潰しちゃって、テツだけ後日録り直しになっちゃったし。 俺は早い時間に出番終わったけど、彼が心配で最後まで残ってたら、アフレコ終了が初のてっぺん越え。作品内容もアフレコも、デカレンジャー最大のピンチだった。

稲田徹 @trombe_boss

すまないテツ。一回落としたけど後で一杯持ち上げるから。 アフレコで喉を潰したテツ、帰り際俺に「腹式呼吸ってどうやるんですか？」って切なげに聞いてきた。 教えて直ぐ出来るもんじゃないし、とりあえず今日はゆっくり休んで次に備えようとしか言えなかったけど、彼の前向きさは充分解った。

稲田徹 @trombe_boss

そして迎えた24、25話のアフレコ。 ２週間ぶりのテツは見違えるように声が出ていた。 後にオンエアで視た22、23話も、随分良くなってた。 アフレコ初日から数日で、あいつは格段の進歩を遂げていた。 『男子三日会わざれば、刮目して見よ』だな。

稲田徹 @trombe_boss

２週間会わない内に随分成長したなぁとテツに告げると、良い顔で笑ってた。 24話ゲスト声優の島田敏さんに「彼はアフレコ２回目なんですよ」と言ったら、そうは見えないぐらいしっかりしてると誉めて下さった。テツも嬉しそうだったなぁ。

稲田徹 @trombe_boss

最初から優秀だったデカたち５人に半年遅れて合流し、みるみるその差を縮めていったテツ。 ヤツもまた天才だ。 テツ参入後２回目のアフレコはてっぺん越えする事もなく、今まで通りに終わった。 かくしてデカレンジャーは最大のピンチを免れ、頼もしい仲間を得て更に盛り上がっていく。

稲田徹 @trombe_boss

続けて７巻視聴開始。 25話ラストの老人セン、今見ても爆笑だ。 あのままデカベースに戻ったって事は、ボスとも会ったんだろうなぁ。どんなリアクションだったんだろうか。 急に敬語になったりして。「江成さん、スワンの所でお茶でも飲んでて下さい」とか。

稲田徹 @trombe_boss

25、26話はハクタクさん、バンダレ星人ジーバ、観客のアリエナイザーと、後に有効活用されるキャラが満載だな。 26話のリングアナは事務所の先輩の吉水孝宏さんで、高田VSヒクソン戦もコールした名リングアナです。 最近では力石徹VS矢吹丈もコールしてます。

稲田徹 @trombe_boss

26話の撮影に備えて、ホージーはアフレコスタジオでも腕立てしてたなあ。 「ミキティー！」と叫び出さんばかりの筋肉バカっぷりだったよ。 26話の左アッパーが、最終回でも生かされるあたり、デカのシナリオはつくづく良く出来てる。

稲田徹 @trombe_boss

27話ゲスト声優は津久井教生さん。 まさか後にウメコがニャンちゅうのお姉さんになるとは予想だにしてなかった。 津久井さんのニワンデは、みんなで真似したなあ。「むぁ～りかちゃ～ん」。 ニワンデがシリアスに戻る所は逆に面白くてズルい。

稲田徹 @trombe_boss

28話ゲスト声優は野田圭一さん。憧れの大先輩だ。 デカのゲスト声優は毎回超豪華で、ほとんどが俺の先輩ばかりだった。 デカの連中にとって、アフレコの良いお手本になったし、俺もいろいろ勉強させていただいた。

稲田徹 @trombe_boss

声優話の流れで、ナレーションの古川登志夫さんのお話を。 古川さんは俺のボスの芝居を大変評価して下さって、今だにお会いすると誉めていただく。恐縮しきりだ。 デカのアフレコの日、「近所の縁日で見つけた」とデカマスターのお面を買ってきて下さり、俺にくれた。

稲田徹 @trombe_boss

「デカレンジャーのみんなは元気かねぇ」とか「載寧くんがこの前ドラマに出てたよ」と、今でもみんなの事を気にかけてくれてる。 更には、カラオケに行くと主題歌『特捜戦隊デカレンジャー』をナレーション付きで毎回歌ってるらしい。是非聴いてみたい！

稲田徹 @trombe_boss

そんな古川さんには地球署を代表して言いたい。 「愛してくれて…ありがとう！」

稲田徹 @trombe_boss

実は古川さん、俺が通ってた養成所にゲスト講師でいらっしゃって、プロの厳しさを俺に叩き込んで下さった。 その晩、俺は自分の甘さに悔し泣きしながら酒を飲み、救急車で運ばれた。あの時俺は若かった。

稲田徹 @trombe_boss

後に親しくさせていただくようになってから、その話をした所、「俺、間違った事言ってなかったでしょ？」と。 全くその通り。この世界は甘くない。 「こうして一緒に仕事して一緒に飲めるようになって良かった」とも。泣きそうになった。

稲田徹 @trombe_boss

養成所の時の古川さんの苦言は、「次に会う時は、声優の高みだ」というメッセージだったのだろうか。 そして俺にとってマリンフォード決戦に匹敵する高み『特捜戦隊デカレンジャー』のオープニングにて、古川さんの名前の横に稲田徹という名前を刻んだ。

稲田徹 @trombe_boss

ネタを交えつつの古川さんのお話でしたが、声優界のレジェンドとお近づきになれたのもデカレンジャー有ったればこそ。 俺の目標の一つに、戦隊のナレーションがある。 いつか古川さんのように、戦隊ナレーションに任命されるよう精進していきます。

稲田徹 @trombe_boss

デカレンジャーDVD８話に突入。 29話のラスト、ボスのオゴリで！なノリはいつか来ると思ってた。 この頃にはみんなアドリブも手馴れてきてたんで、ああいうシーンはやってて本当に楽しかった。 30話のファラ、強烈だったなあ。顔力がハンパない。