コンテンツ文化史学会主催TAFシンポ:変容するコンテンツ文化とクリエイター -進化するアニメ、ゲーム、ノベルの可能性-

東京国際アニメフェア2010にて開催されたコンテンツ文化史学会主催のシンポジウム「変容するコンテンツ文化とクリエイター -進化するアニメ、ゲーム、ノベルの可能性-」に関するつぶやきをまとめたものです。当日の登壇者は学会会長・東北芸術工科大学准教授吉田正高(当日は盛り上げ役)、学会委員・東京大学特任研究員玉井建也(当日はパワポをカチカチしながら、仕切る役)、ゲーム作家の飯田和敏さん、作家・評論家の本田透さん、漫画家の今井哲也さんです。また、シンポ終了後の今井さんのつぶやきも合わせてまとめました。
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今井哲也 @imaitetsuya

大学のときにサークルで作ったアニメのOP映像部分を、参考(?)として流すなどされました。ご覧になってお分かりになった方もおられると思いますが、あの映像のほとんどのカットは実際のTVアニメに元ネタがあって、それをコマ送りしながら模写したものです。いま観るとはははずかしい・・・

2010-03-25 18:42:08
今井哲也 @imaitetsuya

つまり今でいう「手書き」系のお遊びですが、あれは元々『ギャラクシーエンジェル』の3期で魔法少女パロディをやった回があって、それをさらにパロってみたという非常に分かりづらいものです。CCさくらとかガンダムSEEDのなかにマツケンサンバとかゴッドマーズとかが混じっtどうでもいいですね

2010-03-25 18:51:14
今井哲也 @imaitetsuya

今ニコ動にいっぱいある手書きとか東方系動画っていうのはもはや氾濫しすぎていて、アニメファン層の拡大に伴うライト化、わるくいえば全体的な質の悪化の象徴みたいに言われていますが、ざっくりとファンアートとか二次創作文化と区切ってみると、発想自体は昔からあったんですよね。

2010-03-25 18:56:32
今井哲也 @imaitetsuya

乱暴に言いますとそもそもダイコンフィルムがそう。中大の過去の作品にも、太平洋戦争時にプルツーが力士型のロボットに乗ってアメリカ大統領をぶっ殺しに行くというアホなやつがあります(会員の間で人気が高い)。好きなアニメのキャラを自分で動かしてミサイルとかブワーって飛ばして喜ぶっていう。

2010-03-25 19:00:46
今井哲也 @imaitetsuya

ただ以前は、自主制作アニメでそれをやろうとすると、本気でお金と時間をつぎ込める人じゃないとできないお金のかかる趣味だった。それが、PCやネットの普及と高スペック化で誰でもできるようになった。その結果、ライト化っていうのは確かに無くはないんですが、それはまあ、そういうものですよね

2010-03-25 19:03:58
今井哲也 @imaitetsuya

いまPICMOについて教えていただいて思い出した話。

2010-03-25 19:21:01
今井哲也 @imaitetsuya

吉田会長とこの間お話ししたんですけども。自主制作アニメの発表や交流の場がネットで急速に広まったといわれていますが、いわゆる「アートアニメーション」と、ニコ動・研連系の、要するにTVアニメのマネから入ったDAICON系(?)アニメって、いまだにあんまり交流がない印象がありますね。

2010-03-25 19:22:49
今井哲也 @imaitetsuya

アート系の学生さんの中には普通にいわゆる「アニメ好き」の人が今はいて、アートアニメーション(簡潔に言うと『空色動画』の世界)の側から商業アニメの面白さを取り入れた作品というのは出てきていますが、逆からのアプローチはほとんどない。このギャップはいずれ埋まっていくんだろうかという話

2010-03-25 19:25:19
今井哲也 @imaitetsuya

あるいは、その両方をごちゃまぜにして交流させられるような、カオスな発表の場をじゃあ作れないか、というような。結局、TVアニメを作るのにTVアニメしか観ていない人がそれをやっていたら、いつか面白さは枯渇していくだろうという危機感が根底にあります。

2010-03-25 19:27:42
今井哲也 @imaitetsuya

いま業界第一線で活躍している才能の中には、「ほんとは実写がやりたかったのになぜかアニメ監督やってる」「ほんとは舞台俳優だったのになぜか声優やってる」という人が結構多いですが、これって創作の上ですごい大事なことなんですよね。違うところに一つ軸足があるかないか。

2010-03-25 19:29:16
今井哲也 @imaitetsuya

アニメに限った話ではないですが、商業アニメ自体がひとつの趣味として確立されてきて、業界人が同じ業界人を単純に再生産する構造がたぶんもう出来上がっている。けどそれでは、誰も考えつかなかったような新しいモノは出てこないんではないかと。

2010-03-25 19:34:17
今井哲也 @imaitetsuya

動画サイトで誰でも簡単に作品を発表できるようになった一方、アマチュアが主催する自主上映会って実は減っているんですけど、そういう場をあえて作ることもむしろ今だからこそ必要なんじゃないか。アナログの上映会は好きじゃない作品も全部通して観なきゃいけないですが、それ本当は大事ですよね。

2010-03-25 19:37:21
今井哲也 @imaitetsuya

コンテンツのデジタル化が進むと、自分の好きな作品だけパッケージ単位で入手することが簡単になるので、自分の予期しなかったインプットがどんどん減ってしまうのではないか、という危惧がすこしあります。でも、そのよけいなノイズこそが創作では欠かせない。それをどう確保するか。

2010-03-25 19:39:38
今井哲也 @imaitetsuya

というような議論もきっと、吉田先生とコンテンツ文化史学会さんで考えてくれますよ! (ひどい)

2010-03-25 19:40:30
今井哲也 @imaitetsuya

で、えーと、PICMOの話に戻りますが、アートアニメーションと同じように、Flashとかうるまでるび系のアニメと「いわゆるTVアニメ」の間にもやっぱり何か断絶がありますよね。これから、こういう隣接するジャンルのアニメ同士がもっと交流していったら面白いと思います。

2010-03-25 19:49:27
今井哲也 @imaitetsuya

で、最終的に何が言いたかったかというとですね、その垣根を超えたという意味でバカテスがすげーと思うんですよ。以前同じことをTLで別の方もおっしゃっていましたが、あの瑞希ちゃんの髪とおっぱいの揺れを作画じゃなくてFlash的なベクター処理でやったってあれすごい画期的じゃないですか?

2010-03-25 19:51:30
吉田正高 @yoshidamasataka

@bobyuka まったくおっしゃるとおりでリアル上映会の重要性はプログラムピクチャー世代の私はひしひしと感じております!何か今井さんとイベントやりたいです!

2010-03-25 21:04:22
吉田正高 @yoshidamasataka

@bobyuka 創作における特定分野の黎明期って、アートとコンテンツがすごい勢いで交流しますよね!もっといえば「創作」の名のもとに大同団結する感じでしょうか。

2010-03-25 21:12:14
吉田正高 @yoshidamasataka

@bobyuka 若いアートアニメの作家さんにも明らかに商業アニメ≒コンテンツから影響を受けている方も増えてますし、相互に交流できる可能性は、とても高いと感じております!

2010-03-25 21:15:45
今井哲也 @imaitetsuya

@yoshidamasataka ありがとうございます。昨日はお疲れさまでした! 私でお力になれることがあれば是非。

2010-03-26 10:24:37
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